昨日の話の続きだけど、これもアナログ盤のCD化にはつきものの”ボーナストラック”も不要だと私は思うのである。まあ、中には貴重な音源もあるが、多くの場合はどうでもいいような、別に聞かなくたってどうって事はないようなお蔵入りトラックが、さも大事そうに収められているのであって。
もちろんこれもレコード会社が、「そのアルバムをすでに持っている人に同じ商品をもう一度買わせる」為の方便として行なっている、本来無用の”サービス”であること、言うまでもないよね。
おい冷静になれ、そのアルバム自体は、お前はもう持っているんじゃないのか。なのに、そんな端切れ音源を手に入れるためにもう一度、高い金を払って買い直すのかと言って聞かせたところで、レコード会社の姦計にまんまとはめられてしまった彼のタマシイは、すでに財布の紐を解く気になってしまっている。
レコード会社よ。汚い話とはいえ、そちらも商売だ、どうしてもアレをつけたいと言うのなら、せめて、オリジナルのアルバム収録曲目が終わったら、そこでいったん音の再生が止まるような構造にしておいてくれないか。
本来、そのアルバムに入っていなかった音源までうっかり通して聴いてしまっては、アルバムの作品としての整合性が失われるだろ。本来、そこにはないはずの音をアルバムに押し込んでしまう、それだけですでに、過去の作品の冒涜をしているってことを忘れるなよ。
いや、それどころじゃない、中にはそのボーナストラックという名の無用音源を、オリジナルのアルバムの曲順のど真ん中に入れてしまうバカもいるんで呆れ果てたことがあった。「ついに見つけた貴重音源を加えて、さらにパワーアップ!」とか帯に書かれていたんだが、まさかそんな場所に押し込んであろうとは。
腹を立てて売り払ってしまったんだが、レコード会社の非道の証明として手元に残しておけば良かったなあ。なんか70年代ロックの復刻盤としか記憶していない。タイトルもアーティスト名も忘れた。ここで思い切り悪口を言ってやりたいのに、残念だ。
そんなわけで、ともかくボーナストラックなんて本当に手に入れる価値があるのか、もう一度、考えてみようよ。私は、いらないけどね、オリジナル作品の正当な姿ときちんと向き合いたいから。レストランの厨房のゴミバケツを覗いてありがたがるみたいな真似は、もうやめようや。