ワールドミュージック町十三番地

上海、香港、マカオと流れ、明日はチェニスかモロッコか。港々の歌謡曲をたずねる旅でございます。

スーザン・ボイル真理教由来

2009-05-26 05:12:09 | 時事

 YouTubeで人気の“美声のおばさん”、オーディションで決勝進出(写真は準決勝のボイル女史。ITmedia)

 支持している人々の反応を見ていると、もはや新興宗教の粋に達している感のあるボイル女史騒ぎ。彼女の登場劇がはじめから仕込まれたものであろうとは、すでに日記に書いているんだけど→●感動屋稼業、つまりこれ、ドラマの構造としては”水戸黄門”なんですね。
 パッとしないオバサンが一声歌っただけで、ふんぞり返っていた審査員たちが一気に恐れ入ってしまう。世界を律していた位置関係が一気にひっくり返ってしまう。

 これ、なんてことない爺さんだった”越後のちりめん問屋の隠居”が、「ひかえおろう!」とお定まりの印籠を出して”天下の副将軍”たる本当の姿を現すと、それまで偉そうにしていた”お代官様”をはじめとした権力者たちが「ハハーッ!」と、その場にひれ伏してしまうあれと、話の運びはまったく同じだ。

 で、日々の生活の中でゴミ同然の扱いを受けていると自分の存在に不満を感じている人たちは、そんな姿に、いつか自分も本当の価値を認めてもらえ、栄光に包まれる日が来るのだ、と妄想を膨らませ、そのいつか訪れる輝きの幻に酔う、という次第。なんかいじましい話でありますなあ。

 それでも一筋の救いかと思えるのは、この件に関して書かれたmixi日記等、ネット内の書き込みの中にいくつか、「始めて見た時ほどの感動がないのはなぜだろう?」とか、戸惑いを孕んだ表現が見受けられること。マインドコントロールが溶け、現実が見え始めているんだね。まあ、良い傾向と言えるんじゃないの、うん。


 ○YouTubeで人気の“美声のおばさん”、オーディションで決勝進出
 (ITmediaニュース - 05月25日 15:21)
 英国のオーディション番組で美しい歌声を披露し、YouTubeで話題になったスーザン・ボイルさんが、決勝戦に進出した。
 ボイルさんは4月、英国のオーディション番組「Britain's Got Talent」に出演し、その美声で審査員と観客を圧倒。その場面はYouTubeに投稿され、3000万回以上再生された。
 ボイルさんは5月24日、Britain's Got Talentの準決勝でミュージカル「CATS」の「メモリー」を熱唱し、決勝進出枠を勝ち取った。決勝戦は5月30日に行われ、優勝者には10万ポンドとRoyal Variety Showへの出演権が与えられる。
 ボイルさんのビデオは同番組の公式サイトで視聴できる。同番組の放送局ITVは、通常は英国外からのアクセスを遮断しているが、オーディションのビデオは英国外からも視聴可能。Telegraphは番組関係者の発言として、ボイルさんの人気が非常に高いため、ITVは遮断措置を取らないことにしたと伝えている。