早いもので、今週の金曜日で、小学校の2学期が終わります。
ひらきよみの方は、一足早く、14日(金曜日)が2学期の最終日でした。
10月5日から12月14日まで、私の当番は6回でした。
11月30日(金)6年生のクラスに入ったときは、自分なりの「初挑戦」を
試みました。それは、荒井良二さんの絵本を読むということです。
『バスにのって』を選びました。
絵本好きの方からしてみれば、今まで読んだことなかったの?
だろうし。読み聞かせの指導をされている方の中には、
ちょっと冒険なのでは?という意見をお持ちの方もいらっしゃるかなあと
思います。
荒井さんの本は、こどものためのものだし、こどもとともに読んでこその
絵本!という強い気持ちを私も持っていますが、大勢のこどもの前で
限られた時間の中では、どうなのだろう?とすこし自信がなく、
「どうしても荒井さんの」でなくても、本はほかにもたくさんあるので、
ひらきよみの候補からははずしてきました。
でも‥
2学期の途中、自分の(クラスでのひらきよみに対する)気持ちが
マンネリ化していることにも気がついていたので、ちょっと今までとは
別のことをしてみたい気持ちにもなったのでした。
『バスにのって』は、色がとてもきれいだし、
トントンパットン トン パットン の音の繰り返しも楽しいし、
なにより、最後に、バスに乗らないで歩いて遠くまで行くことを
選んだ男の子が潔くて、大好きな話です。
11歳から12歳の人たちには、バスに乗らない選択肢もあるってこと
わかったかなあ、とか。主人公はバスに乗ってないことに気付いたかな、とか。
そんなことを思いながら読みました。
クラスの反応は、別の本を読んだときと違いはないように見えました。
本を読んでもらうのが好きな子は、基本的にどんな本でも楽しそうに
聞いてくれるし、そんなに好きじゃない子は、下を向いたりしているし。
だから、荒井さんの絵本を読んだことも、自己満足及び自己充足のセカイ
だったとも、思っています。(でも、本好きの子は、ある日ばったり
荒井ワールドに出会うかもしれないし、どこかで見たなこの本と、
『バスにのって』を手にしてくれるかもしれない、と思うだけでちょっと
嬉しいかも)
荒井良二さん、先日NHKの「プロフェッショナル」という番組に出ていました。
ゆうべやっと再放送を、家族で観ました。
家電に顔の絵を描いて家族にしちゃうとか、あらかじめ「情報」が入って
いたので(笑)、えーとか、ほっーとか、すごいとかの感動はなく
なんかえらそうですが「確かめ」みたいな気持ちで観てました。
聞いていた通りの内容かどうかを確かめるということでもあるし、
自分の中の、荒井良二絵本が好き、という気持ちの再確認でもあります。
ブリッジきょうだいとか、スープボートとか、すごくいいです。
やっぱりかなり好き。
キーワードは、情熱でした。
絵を描こうと思って、画面にむかいあっているときに、そこに出てくるものは
その場で思ったこと(考えていること)のように見えて、実はそうではありません。
その人が生きてきた時間、その人の中に蓄えられていたなにかが
無意識の領域を通って出てくるのです。それを荒井さんはご存知だから
こどもスイッチをぴっと押して出てくるものを、大人の自分に邪魔されないように
(邪魔されないうちに)描き出そうとしているのでしょう。
そのためには、何より情熱。
情熱の赤いバラ~♪ですね。