報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

コメントレス

2013-11-21 21:42:25 | 日記
 前記事について、ポテンヒットさんよりコメントを頂戴した。損得勘定の観点から、コメントしておられる。
 どうも元・顕正会員にして法華講員のせいなのか、どうしてもこのコメントに挙げ足取りをしてしまう。
 確かに私の人生プランだとお祝いされることはないだろう。それは1度でも結婚祝いをされる方々と比べると損だというのだな。

 世の中には再婚を繰り返し、その度にお祝いを請求頂戴している人間も少なからずいるようだが、その人達は大儲けということになるな。
 でも、それでいいのか?
 私のような生涯独身者候補が今後ウナギ上りになると言われているが、今現在のところ、世間体はあまりよろしくないようだ。私が生涯独身認定を受ける約20年後には、2人に1人がその対象だと言われているから、その頃には大手が振れるのだろう。

 人口も当然減りますな。早いとこ、鎌倉時代の人口に戻さないと。いつまで経っても、広宣流布できないぞ。何しろ大聖人様は、鎌倉時代の日本を鑑みて広宣流布だと仰ったのだから。増えすぎてgdgdになった日本を立て直す為に今、仏様が動いておられていると見た。
 ……というのは、私の我見。浅井会長ですら、そんな指導はしていない。
 
 話を戻すが、ポテンヒットさんは結婚祝い云々と仰った。幸か不幸か、私の周りには普通に結婚する者がいない。いても身内だけで行う形式や、デキ婚でそれどころではないというパターンが多い。
 前者は私の職場の後輩。後者は友人の1人と、従姉である。他にも会社の先輩や後輩もデキ婚だ。なので、私の支出はほとんど無かった。
 うちの独身寮で寿退寮の祝いを食堂でやってるなと思って覗くと、ほぼ100パー、デキ婚だったりする。オレと違って下半身のだらしないヤツが多いな。

 今は、そういう時代なんですよ。ね?何の夢も情緒も無いでしょう?

 因みに法華講に行けば出会いがあるのかというと、そうでもない。少なくともコミュ障の方は絶望して創価学会にでも行ってくれ。
 うちの寺院の場合、順番待ちの長蛇の列ができてるよ(既に生涯独身認定を受けている信徒が、述べ人数で【禁則事項です】)。
 え?何で創価学会に行けって?いや、顕正会にいた時に噂で聞いたのだが、何でも創価学会では定期的にお見合いパーティーをやってるのだとか……。
 だから、
「創価学会に入れば嫁と仕事には困らない」
 なんて話も聞いたことがある。あくまでも噂だ。私が直接学会に行って、聞いてきたわけではない。

 私がなぜこの世に出たのか。それは前世(日蓮正宗では過去世と呼ぶことが多い)からの罪障消滅に失敗して、来世(つまり現世)に強制リスタートさせられたに過ぎない。つまり、罰ゲームだな。
 それじゃ、生まれてくる子供は全員が前世からの罪障消滅失敗組というわけだ。なるほど。だから、親に虐待されて死ぬ子供が増えるわけだな。
 恐らくは、前世で予期せぬ早逝(自殺か?)をして罪障がデカいまま死んだので、今生に出ても早死にしたのだろうと思う。つまり、『ソウル・ロンダリング』である。今生で更なる罪障を積む前に、さっさとおさらばさせることで、『再起動』をかけたのだろう。
 ここまで知ってて、子供を作ろうとは思わないな。罰ゲームしてもらう為に出て来てもらうのかい?却ってかわいそうだと思うけど。
 で、過去世の罪障が強過ぎた魂を持った子が来た場合は?……カンベンしてくれよ。

 仏法やってると、こういうことまで考えてしまうんですよ。ま、できる人に頑張って頂きます。私はできないので、失礼。
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ヤフコメから拾って来たネタ。

2013-11-21 00:15:58 | 日記
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131120-00000017-mycomj-life

 で、私の認定する秀逸なコメントが以下である。

>婚活市場ってホントに「勘違いさん」だらけだよね?男女ともに売れ残るのが納得できるよ。
「30代後半で見た目若い」と勘違いする高齢出産組。
「40代にもなって男に年収600万円を望む」まだバブル頭組。

でもね、男性も痛い。
自分は40代後半なのに「若い女の子なら子供を産める」と勘違いしてる奴。若い女は子供産めるけど、お前の子なんか産みたくないよ。つーか定年退職までに育児終わらないじゃないか・・・。
「俺の年収は400万円。共稼ぎ希望。たまに家事手伝ってもいいよ」という上から目線。共稼ぎなら半分やってあたりまえと思ってない馬鹿男とかさ。
自分を知らないで、理想の妄想の自分に釣り合う相手をお互い探してる。マッチングしないわけだよね。だから自分が独身なんだと、気が付こうよ。

 うん、その通り。だから私は生涯独身を決め込んでいる。既にもう民間の介護保険に入って、介護保険料も払ってるよ。個人年金?あれはちゃんと結婚できて、子供やら孫までできた人達用のリア充プランだから。生涯独身を決め込んだ“諦め組”は、むしろ介護保険の方がいい。
 私は実家では長男であるが、母方の従姉や父方の従兄弟に目を向ければ、ちゃんと結婚して子供も生まれているので、断絶の恐れは無い。なので私は、何もする必要は無い。後は典礼院(顕正会じゃないよ)に墓を買って、永代供養料でも納めておけば完璧だな。
 え?法統相続?何それ?美味しいの?

 もっとも、このコメンテーター、否定的な意見を投げてきた別のコメンテーターに対し、

>純粋に頑張ってる方を馬鹿にする気はないし、そういう方は謙虚に自分を知り、高望みしすぎずに、程よい方と心を繋いで結婚して幸せになっているでしょう。そういう方は実生活で運悪く出会いがなかっただけで、婚活と言うツールを賢く使って、さっさと婚活を終了させて新しいステップへ進んでいます。

問題は、何年も何度も同じことを繰り返して、自分を顧みない、理想ばかり相手に押し付ける方です。こういう方が最終的に婚活市場に残り続けて、やれ「○○会は成婚率が低い」「○○のパーティーはサクラばっかり」と文句を言い続けて身の程知らずなまま年を取るんです。
本気で結婚したい方は、たぶん俺のコメ見て不快に思いながらも自分を顧みるでしょう。自分を顧みれない方が「馬鹿にするな」と噛みつくのでしょう。
自分を顧みない方は結婚できたとしても、離婚します。違いますか?

 と、反論されている。私としては、激しく同意。だから私は婚活などしないし、そういう人達の為に二次元というツールがあることを忘れてはならない。
 私はあと何年生きるか分からない。しかし、いつかは信心興盛になり、折伏精神の奮い立つ日が来るだろう。そうして入信させた教化子が信心興盛し、法統相続ができればそれで良いのではなかろうか。
 “ユタと愉快な仲間たち”の藤谷春人など、正にそういう役回りだし、主人公ユタには幸せな結婚をしてもらいたいものである。
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思わせぶりにして……。

2013-11-19 19:34:25 | 日記
[20:30. JR仙台駅西口付近 ユタ、威吹、マリア、藤谷(父親)]

 ユタ達を乗せた車は、仙台駅西口ロータリー前の交差点で止まった。信号待ちである。
「そうだ。西口と言ってもまだ広いから、もう少し待ち合わせ場所を絞っておこう」
 ユタはそう言うと、自分のスマホを出した。
「あ、もしもし。イリーナさんですか?稲生ですけど……。もうすぐで仙台駅の西口に着きます。そうですね。今、宮城交通が曲がって行ったと思うんですけど……。え?宮城交通です。いや、宮崎交通じゃないですよ。九州じゃあるまいし……。え?なにって、宮城県仙台市……は!?違う!?」
 ユタのやり取りを見て、威吹とマリアは眉を潜めた。
「えー……」
 助手席に座っているユタは、信じられないといった顔でリアシートの妖狐と魔道師を見た。
「思いっきり間違えたみたいです」
「間違えた?」
 威吹は目を丸くした。
「イリーナさんは、全部解決したそうです。イリーナさんは、鹿児島県川内(せんだい)市にいたんです。宮城県仙台市ではありません」

 ズコーッ!!

「くぉらっ!こりゃ一体、どういうことだ!?」
 威吹はマリアに詰め寄った。
「そ、そういえば師匠、『何かあったら、後であなたも来て』って、交通費を渡してくれた……」
「それが、あの10万円だったんですか。だから言ったんですよ。これ、鹿児島まで行けそうな額ですねって」
 本当に鹿児島方面を意識していたのだった。
「はっはっはっ。ヒドい勘違いだったねー」
 藤谷の父親、藤谷秋彦は笑いながら言った。そして車を駅の車寄せに止めた。
「笑いごとじゃないですよー」
「くそっ!また振り回されたーっ!!」
 威吹は頭を抱えた。
「で、どうするの?帰る?」
「一泊してから帰ります。グスン……」
「じゃあ、今からホテルの予約取ってあげるよ。稲生君は帰りの新幹線の予約でも取ってきたら?」
「そうします」
「ボクも……」
 ユタと威吹は車を降りて駅構内へ。マリアは半泣き状態で、水晶球(屋敷常備用のバレーボールサイズではなく、携帯用のテニスボールサイズのもの)を使い、師匠と詳細な連絡を取った。

[22:00.仙台市内のホテルの大浴場(男湯でスマソ) ユタ、威吹]

「あー、ヒドいオチだった!」
「まあ、ケンショーレンジャーも退治できて、何気に罪障消滅できちゃったけどね」
 威吹は銀色の髪をかきむしりながら、苛立っていた。ユタは、もはや苦笑いするしか無かったという。
 最近のビジネスホテルは、大浴場を兼ね備えていることが多い。藤谷秋彦の同級生がチェーン・ホテルの重役で、その人に頼んだという。
「それにしても……」
「ん?」
 部屋で着物から館内着(作務衣)に着替えた時には気が付かなかったが、威吹の白い背中には無数の小さな切り傷やひっかき傷の痕が見て取れた。
「すごい傷痕だねぇ……」
「ああ。こう見えても、封印前などは修羅場を相当潜り抜けたもんさ。ここは平和でいいねぇ……」
「その平和を乱すケンショーレンジャーがね……」
「まあ、登場する度に段々面倒になってきてるっぽいけど、また何とかするさ」
「警察に逮捕されたはずだよなぁ……」
 脱衣所内にあるテレビではちょうどニュースをやっていて、ケンショーレンジャーが逮捕されたことを報道していた。
「また『御仏智』だとか『御守護』だとか抜かして、脱獄するだろうなぁ……」
「そ、そうだろうね。その時は斬り捨てていいかい?」
「まあ、待ちなよ」
 さすがに許可するわけにはいかないユタだった。

[22:30.客室フロア ユタ、威吹、マリア]

 エレベータを降りるユタと威吹。
「ユタは牛乳飲まないんだ?」
「いやあ、何か飲んだ後、腹の具合が悪くなって……」
 などと話す。
「マリアさんはもう寝てるかな?」
 ユタは何となく言った。すると威吹はニッと笑った。妖狐ならではの鋭い犬歯が覗く。
「ははっ、寝込みなんか襲いにいったら、あのミクとかいう人形にブッ殺されるよ?」
「いや、そうじゃなくてさ……」
「風呂には入りに行ったみたいだけど、体調不良だろ?もう寝てるんじゃない?」
「そうかぁ……」
 と、その時だった。
「あっ、マリアさん」
 ユタ達と隣の部屋に入ろうとしたマリアと会う。
 ユタと威吹は同室だが、マリアは隣のシングルだ。
「あなた達も風呂上りか……」
「明日は10時21分の新幹線なので、少しゆっくりめに起きてもらって構いませんよ」
「ああ、すまない」
「体の具合はどうですか?」
「……もう少し休んでからだな」
「無理しないでくださいね」
「! ……ありがとう」

[22:45.ホテルのツインルーム ユタ、威吹]

「ユタ、ボクも何か疲れたから、そろそろ寝ていいかい?」
「そうだな。寝よう寝よう」
 消灯する。もちろん部屋は暗くなるわけだが、威吹の金色の瞳は暗闇の中、ボウッと光る。
 最初はビックリしたものだ。今でも不気味さは変わらないが、さすがにもう慣れた。
「ユタ、あの女の色香に惑わされるなよ?」
 布団に入ってから、威吹は言った。
「え?」
「風呂上りに、地味に色香を漂わせていた。あれが偶然だと思うかい?多分、ユタを狙ったな」
「考えすぎじゃない?」
「マリアが生粋の人間の女だったら、ボクは何も言わない。むしろ、せっかくだからユタとくっつけたいと思う。けど、あいつは人間を辞めた魔道師だ。人間とも妖怪とも相容れない存在だよ」
「……威吹は、もしも僕とマリアさんが一緒になったら都合の悪いことでもあるの?」
「都合云々じゃない。ユタの安全の為だよ。もしどうしても都合云々って言うのなら、少なくともボクは得しない。むしろ、いつあいつが敵に回るか警戒し通しだから、その分、無駄な労力は増えるだろうね。ユタだって分かってるでしょ?あいつは1度、君を魔術の実験台にしようとしたくらいだぞ?」
「あれは僕は悪かったんだよ。あれさえしなけれぱ、彼女は何もしなかったはずだ」
「ユタ、君は生粋の人間なんだし、生粋の人間の女で代替してくれよ。何だったら、ボクが何人でも引っ張ってくるからさ」
「……そこまで威吹の世話にはならないよ」
 ユタはそう言うと、頭から布団を被った。
「おやすみ」
 これ以上、威吹と話をする気は無いと言わんばかりだ、
「……おやすみ」
 威吹も諦めることにした。
(獲物取扱規定では……。いや、そんなもの無くたって、例え“獲物”が最悪の選択肢を選んでしまったとしても、その被害・損害を皆無もしくは最小限に食い止めるのは“盟約者”たるボクの役目……か)
 そして威吹は丸暗記した規定条文の中の一文を思い出した。
『……被害・損害を皆無若しくは最小限に食い止めるよう、最大限に尽力しなければならない。尚、明らかに近い将来、その事態が起こり得ると判断される場合には、可能な限り予防策を講じても良い
 威吹の心の中に、黒い考えが浮かんだ。その黒い考えとは……。

[同時刻 シングル・ルーム マリアンナ・ベルゼ・スカーレット]

 マリアは1番疲弊しているはずなのに、ベッドに入ってから寝付けなかった。別に、枕が変わると眠れないタチではない。
 魔道師になる前は、親友とよく互いの家に泊まったくらいだ。旅行なんかも一緒に行った。
 ライティング・デスクの椅子には、ミク人形が座っている。フランス人形は、再び屋敷に帰した。

『無理しちゃダメだよ。マリア、ただでさえ体弱いんだから』

 魔道師になっても、ただの人間だった頃の記憶は残る。アンジェラという名の亡き親友。これを男にすると、ユタのようになるのが不思議だ。
 無論、顔は全然似ていない。もう1度繰り返すが、性別も違う。
 しかし、性格や雰囲気が、死に別れた親友と被ってしまうのだった。
(アンジェラはいいコだったから、天国に行ったと思うけど……。私が魔道師になって、永遠に生き続けることになったと知ったら、何て言うだろう……)
* * *


 その夜、3人は変な夢を見た。

 ユタは威吹がマリアを斬り殺す所を離れた場所から見る夢。

 威吹はマリアを直接斬り殺す夢。

 マリアは威吹に斬り殺される夢だった。

 果たして、これは何の夢だったのだろう。

 ただの偶然?それとも……?
                              終
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ダラダラ続いてスマソ。

2013-11-19 16:06:03 | 日記
[19:30.戦闘場所から少し離れた所 ユタ、威吹、マリア]

「マリアさん、走れますか!?」
「き……気持ち悪い……」
「車でも拾えれば……。ん?ねぇ、ユタ!あれ見て!」
 威吹は、まるで乗り捨てられているかのように更地に停車しているタクシーを見つけた。
「おおっ、正に御守護だ!」
 ユタは歓喜して、タクシーに近づいた。
「すいません!乗せてくだ……って、あれ?誰もいない」
「なにっ!」
「どこに行ったんだろう……?」
「この車……」
 マリアは口元を押さえながら言った。
「来る時に乗ったのと同じ……」
「ええっ!?」
「うん……。間違いない」
「僕達を待っててくれたのかな……」
 しかしその時、誰も乗っていないはずの車が揺れた。因みにエンジンは掛かっていない。
「な、何だ!?」
 威吹はフンフンと鼻を鳴らした。そして、トランクを指さす。
「ユタ、ここから人間の匂いがする」
「何だって!?」
 威吹は無理やりこじ開けようとしたが、
「待って待って。確か、この車種だと、この辺に……」
 ユタは運転席のドアを開けた。そして、レバーを引く。
「開いた」
 果たしてトランクには、
「だ、誰だ、お前!?」
 両手両足を縛られ、猿ぐつわをされている中年男性がいた。
「大丈夫ですか!?」
 ユタは猿ぐつわを外した。
「た、助かったー!」
「もしかして……」
 マリアが相変わらず口元を押さえて言った。
「あなたがこのタクシーの運転手?」
「そ、そうです!」
「ええーっ!」

 そんなやり取りをしているのだから、いかにショベルカーの走行速度が遅いとはいえ、追いつかれそうなものである。
 運転手が無線で個人タクシー協会事務所や警察に電話している間、ユタ達はそんな話題をしていた。
「ここで連中を迎撃しようかと思ったが……。待てど暮らせど来ない」
 威吹は妖刀を鞘に収め、今度は脇差を抜いていた。人を斬る時は脇差を使う。
「何かあったのかな?」
「ミク、ちょっと見てきて」
 マリアはミク人形に命じた。ミク人形はコクっと頷くと、空中を浮遊して現場に向かった。
「何気に自爆してたりして」
「すいません。警察を呼びましたので、よろしいでしょうか?」
 本物の横田運転手が頭をかいて言った。
「運転手さん、ケガは?」
「無いです。でも一応、警察の方から救急車を呼ぶみたいで、病院に行くように言われました」
「そうでしたか」

 ミク人形が戻ってくる。
「どうだった?」
 ミク人形はマリアに耳打ちした。
「えっ?乱闘?」
「乱闘?」
 ユタと威吹は同時に首を傾げた。

[19:45. さっきの戦闘場所 ユタ、威吹、マリア]

「この野郎、やっと見つけたぞ!」
「この前、うちの講員にケガさせやがって!」
 ケンショーレンジャー達は、数人の男達に連れ去られようとするところだった。
「警察に突き出すからな!」
「あ、あの人は……」
 リーダーシップを発揮している壮年の男。体格などは、藤谷にそっくりな……。
「藤谷地区長!」
 ユタが声を掛けると、懐中電灯で照らされた。
「おおっ、稲生君!威吹君も一緒か!」
「何をしてるんです?」
「息子から電話があってね。こっちに君達が来て、おおかたケンショーレンジャー達と鉢合わせになるだろうから、何とかしてやってくれってさ。そこで君のケータイのGPSを追ってみたら、ここに来たじゃないか。横田君には大変な思いをさせてしまったがね」
「横田……君?」
「顕正会的には、まだ男子部所属になっているようだが、今ではうちの講員だよ」
「ええっ!?」
「藤谷さん!横田さん、向こうにいますよ!」
 藤谷地区長の下にいると思われる地区員がやってきた。
「横田繋がりで、横田理事に接近してみたら、まさか車ごと奪われるとはな……。今度こそ、会館ガサ入れだけでは済まんぞー」
「ちょっと待った!ボク達は藤谷親子に踊らされただけですか!?」
 威吹は開いた口が塞がらなかった。
「もう1つ!イリーナさんはどこ!?」
 そこへユタのケータイが鳴った。
「はい、もしもし?」
{「あっ、稲生君?あたし、イリーナだけど」}
「あっ、イリーナさん、どうも。あの、今どこですか!?」
{「どこって、センダイにいるよ。長野の屋敷に連絡したんだけど、マリア知らない?」}
「マリアさんなら、ここにいますよ」
{「あなた達、今どこにいるの?」}
「仙台ですよ。イリーナさんこそ、仙台のどこにいるんです?」
{「センダイ駅前よ」}
「分かりました。じゃあ、今から駅に行きますから。駅のどこで、待ち合わせしますか?……西口ですね。じゃあ、着いたらまた電話します。この番号でいいですね?……分かりました。失礼します」
 ユタは電話を切った。
「今から、駅に向かおう。イリーナさん、そこにいるって」
「全く。ボクは何回、この女達に振り回されればいいんだ?」
「まあまあ」
 ユタは威吹をなだめた。
「駅まで行くのかい?それじゃ、送って行こう」
「あ、すいません」
 藤谷地区長の誘導で、ゼロ・クラウンに乗り込む。
「この後、どうするの?今からなら最終の新幹線に間に合うけど?」
「ああ……。まずは、待ち合わせしている人に会ってから決めます」
「そうかい。もし市内に宿泊するんなら、私に連絡ちょうだい。私が顔を利かせるから」
「ありがとうございます」
 車は産業道路に出て、西の市街地へ向かった。

 この後、とんでもないオチが待っているとも知らず……。
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何か、Kレンジャーがモノホンの悪役になってるのが気になる。

2013-11-19 09:14:38 | 日記
 [19:00.仙台市東部 ユタ、威吹、マリア]

「ぇ怠惰の戦士、ぇケンショー・レッド!」
「新潟から来た強欲の戦士、ケンショー・ブルー!」
「暴食の戦士、ケンショー・イエロー!」
「色欲の戦士、ケンショー・グリーン!」
「嫉妬の戦士、ケンショー・ホワイト!」
 そして、キメポーズ!
「5人合わせて、ケンショー・レンジャーっ!!」
「はあ……」(脱力のユタ)
「相変わらず意味不明な……」(刀を持ったまま変顔になる威吹)
「…………」(目が点になるマリア)
 で、マリアが突っ込む。
「取りあえず……あと2人」
「ああっ!?何か文句あんのか?ああっ!?」(ブルー)
「7つの大罪の悪魔を模したのなら、あと2人。『憤怒』と『傲慢』が足りない」
「いいですかー?私達は悪魔ではないんですね。唯一、大聖人様の仏法を実践する仏弟子であります。見てごらんなさい。この荒れ果てた大地を。これ正に、地獄界の様相を呈しているのですね。逆縁怨嫉の故です。しかるに……」
 しかし、ユタはイエローの言葉を遮った。
「ふざけんな!」
「ああっ!?イエローセンセーはふざけてなんかいねーぜ!」
「ぇそうでしょ?ぇこれもひとえに、ぇ先生の御指導を拝しますとき……」
「ちょっと!考えたら分かるでしょ!東北の連中がケンショーに怨嫉したから、震災なんか起きたんじゃないの!何度も言わせないでちょうだい!ねぇっ!」
「……何かウザいので、倒してもいいか?」
 マリアがユタに聞いてきた。
「やっちゃってください!」
「でやーっ!!」
 先に威吹が斬り込んで行った。

[19:30.同場所 同メンバー]

「マリアさん?」
 マリアはミク人形の他に、1体だけフランス人形を召喚した。その人形は小さな体に不釣合いの人間サイズのレイピアを持っていた。
 屋敷の内外では、一気に10体もの人形を操ってなお余裕の様子だったが、今は違う。肩で息をしていた。
「……行って。一気にカタをつけて」
「大丈夫ですか、マリアさん?」
 ユタはふらつくマリアを支えた。
「バカだな。魔力が低下してるのに、遠くから人形を呼び寄せるからだ」
 威吹は侮蔑するようにマリアを見た。
 しかし人形達には影響は無いようで、元気に動き回り、ケンショーレンジャー達を倒して行く。
「はわわわ……」
「浅井、あとはお前だけだ!」
 ユタはイエローを睨みつけた。
「ちょっと!グリーン!アンタ、何とかしてアタシを逃がしなさいよ!何度も言わせないでちょうだい!」
「えー、では……。ケンショー・グリーン・ジャーンプ!」
 グリーン、マリアの横に着地する。
「!?」
「こんばんは。美しいお嬢さん。今宵もきれいな月夜ですね。しかし、あなたの美しさの前には霞んでしまう。嗚呼……」
 ※今夜は新月である。
「そんな月夜に、生き人形のごとく、お美しい貴女は……ハァ、ハァ……」

 ナデッ……。(興奮の横田、マリアの尻を撫でる)

あっ!?」
「ああっ!?グリーン、てめー、羨ましいじゃねーか!おい、そこのアマ!極上そうな処女【ぴー】に俺様の【ぴー】をブチ込ませやがれっ!ああっ!?じゃ、頼んます」

 ゴッ!(ミク人形に鈍器のようなもので後頭部を殴られるブルー)

「いてぇよぉ……クスン……」
 バタッと倒れて意識を失うブルーだった。

 グサッ!(フランス人形に、マリアの尻を触った右手をレイピアで貫かれるグリーン)

「お前は寝てろ!」

 ゴーン!(更にユタにコンクリート片で殴られるグリーン)

「先般の総かん……グフッ」
 やっと倒れるグリーン。
「大丈夫ですか、マリアさん!?」
「頭がクラクラする……」
「とにかくここは仕切り直しましょう。威吹、離脱しよう」
「そうだな」
 その時だった。

 ゴゴゴゴゴゴゴという大きなエンジン音が聞こえる。

「げっ!?」
 それは大きなショベルカーだった。
「見てごらんなさい。これぞ、我がケンショーレンジャーが誇る秘密兵器、ダイケンショー5であります。我々に残された時間は少ない。ホワイト、この私と異体同心にて、この怨嫉謗法者を倒して埋めるべきと思われまするが、どうでしょう?」
 パチパチパチパチ(ホワイトが1人だけ伏せ拝)
「ホワイトの決意、しかと伝わった!」
「何がだ!ただのショベルカーだろうが!!」
 しかし今、マリアが戦闘不能(人形に命令を与えることができない)とあっては、分がやや悪い。
「どうせ産業道路辺りに逃げれば、こっちのもんだ。どうせあのショベルカーじゃ、そんなにスピード出ないしな」
「離脱!」
 ユタ達はその場を離れた。
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