報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「こだま736号の旅」

2024-12-11 15:21:48 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[6月14日17時36分 天候:雨 静岡県富士宮市川成島 JR新富士駅→東海道新幹線736A列車・1号車内]

 

 トイレが終わったリサと、吸い溜めが終わったパールと合流し、ホームへ向かう。

 愛原「今度の電車は、新大阪始発だから少し混んでるかもな……」
 リサ「そうなの?」
 愛原「できれば、名古屋始発に乗りたかったんだが……」

 そんなことを話しながら、1番後ろのホームに向かう。

〔ピン♪ポン♪パン♪ポーン♪ 新幹線を、ご利用頂きまして、ありがとうございます。まもなく、1番線に、17時41分発、“こだま”736号、東京行きが、入線致します。黄色い点字ブロックの、内側まで、お下がりください。この電車は、各駅に止まります。グリーン車は、8号車、9号車、10号車。自由席は、1号車から6号車と、13号車から16号車です。……〕

 本線を最高速度で通過する“のぞみ”や“ひかり”と違い、“こだま”はホームのある待避線に入って来る為、速度を落としている。
 落としているといっても、入線時点での速度は70kmくらいだろう。
 ホーム進入中に、速度を30kmにまで落とす信号を受信するはずである。
 そこで運転席に備え付けられているブレーキボタンを押さないと、運転士に何かがあったと機械が判断し、自動で停止させるシステムが搭載されている。
 車内を覗き込んでみると、混んではいなかったが、ガラ空きというわけでもなかった。
 何となく2人席の窓側が全部埋まっている感じで、3人席の方が空いているといった感じ。
 こちらはその3人席に座りたいので、それは幸いである。

〔しんふじ、新富士です。しんふじ、新富士です。ご乗車、ありがとうございました〕

 新富士駅には可動式安全柵が存在しないので、停車したらすぐにドアが開く。
 1番後ろの車両の乗車率も、他の車両と大差無い。
 2人席の窓側がだいたい埋まっている感じ。
 1人旅や2人旅が多いのだろう。
 平日ということもあり、サラリーマンの姿が多い。
 あまり外国人の姿は見られなかった。
 京都旅行の外国人達は、“のぞみ”に乗るか。

 愛原「ここにしよう」

 ちょうど3人席がまるっと空いている所があったので、そこに座った。
 リサには窓側に座ってもらい、私が真ん中。
 そして、通路側にパールが座った。
 そうしているうちに、もう後続の通過列車が轟音を立てて通過して行く。
 その際、風圧で車両が揺れた。

 リサ「お腹空いたー」
 愛原「向こうでも何があるか分かんないから、今のうちに食べておくといい」
 リサ「もちろん!」

 それにしても気になるのは、この雨だ。
 結構、本格的に降り出している。
 ゲリラ豪雨などではなく、梅雨前線の雨のようだ。
 天気予報では東海地方は雨、関東地方は曇とのことだが……。

[同日17時41分 天候:雨 東海道新幹線736A列車・1号車内]

 発車の時間になり、ホームに発車ベルが鳴り響く。

〔1番線、“こだま”736号、東京行きが、発車致します。ドアが閉まります。ご注意ください。お見送りのお客様は、黄色い点字ブロックの内側まで、お下がりください〕
〔「1番線から、“こだま”736号、東京行き、まもなく発車致します。ご乗車のお客様は、お急ぎください。ベルが鳴り終わりますと、ドアが閉まります。……乗降、終了!」〕

 車内にも聞こえてくるほどの甲高いブザーが聞こえてくる。
 客扱い終了合図と言って、ドアを操作する車掌に対し、ドアを閉めて良いという駅員からの合図である。
 ドアが閉まると、列車はスーッと走り出した。

 リサ「うん、この肉、美味しい」
 愛原「それは良かった」
 リサ「でも、先生の肉が食べたい」
 愛原「それは我慢しなさい」
 リサ「えー……」

 とまあ、よくあるやり取りをすることで、日常に戻ったかなと思ったのも束の間……。

[同日18時48分 天候:曇 東京都千代田区丸の内 JR東海道新幹線736A列車・1号車内→JR東京駅]

 新富士駅の隣の三島駅を発車する頃、リサが、『鬼がいる!』と騒いだ。
 私が驚いて確認すると、ホームに鬼がいたとのこと。
 三島駅は進行方向右側のドアが開く島式ホームの為、リサが座っている位置が最もホームに面しているわけである。
 私は気づかなかったし、同じく駅弁を食べている最中のパールも気が付かなかった。
 発車の際にホームにいたということは、少なくとも私達の列車に乗り込んで来たわけではないということだ。

〔♪♪(車内チャイム。“AMBITIOUS JAPAN”イントロ)♪♪ まもなく終点、東京です。中央線、山手線、京浜東北線、東北・高崎・常磐線、総武線、京葉線、東北・上越・北陸新幹線と、地下鉄線はお乗り換えです。お降りの時は、足元にご注意ください。今日も、新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございました〕
〔「まもなく終点、東京、東京です。15番線到着、降り口は左側です。お降りの際、電車とホームの間が広く空いている所があります。お足元には、十分ご注意ください。……」〕

 私は席を立って荷物を下ろした。
 リサの警戒心は、まだ強いままだった。
 辛うじて人間の姿を保っているものの、少しでも気を抜いたら鬼の姿に戻ってしまうかもしれない。
 そんな感じ。
 何しろ、リサを見ていたのは、男の鬼だったという。
 確かにホームに若い男が立っていたのは見た事があるような気がしたが、そうだとは気が付かなかった。
 そこは同族だからだろう。

 愛原「降りたら、次は東北新幹線に移動だ。乗り換え時間僅かだから、少し急ぐぞ。パールもいいか?」
 パール「かしこまりました」
 愛原「一服は大宮駅まで我慢してくれ。大宮駅の新幹線ホームにあるから」
 パール「かしこまりました」

 そして列車がホームに入線する。
 東海道新幹線の14番線・15番線ホームは、特に湾曲している。
 これは東北・上越・北陸新幹線と並行しているからであり、国鉄時代は東北新幹線のホームだった名残である。
 国鉄時代だったからこそできたことであり、JRも分けられた現在ではホームの融通などはできないことであろう。

〔とうきょう、東京です。とうきょう、東京です。ご乗車、ありがとうございました〕

 

 取りあえず、東京駅には無事に到着した。

 愛原「よし、じゃあ急ぐぞ。俺についてこい」
 パール「はい!」
 リサ「はい!」

 ドアが開くと私達は真っ先にホームに降り、そして足早にホームを進んだ。

〔「……15番線、折り返しは19時3分発、“ひかり”659号、新大阪行きとなります。……」〕

 リサは鬼の男?が追い掛けてこないか、警戒しながらついてくるので、必然的に1番後ろに付くようになる。
 果たして、リサの言っている事は本当なのだろうか?
 リサのような鬼型BOWではない為か、BSAAのアプリが通知を送って来ることは無いが……。
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“私立探偵 愛原学” 「関東に戻る」

2024-12-10 21:11:03 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[6月14日16時30分 天候:曇 静岡県富士市日乃出町 出光ハートランド富士SS]

 ナビ通りに進み、国道のバイパスを南下する。
 そして自動車専用道路も過ぎて、本当の一般道に入った頃、ガソリンを入れて洗車をしようと、反対車線にあるガソリンスタンドに入った。
 セルフスタンドであり、先に給油をしてから洗車しようと思ったわけである。

 愛原「よし、給油頼む」
 パール「かしこまりました」

 パールはレギュラーガソリンを入れ始めた。
 昔のライトバンは軽油だったものだが、今はレギュラーが当たり前にになって来ている。
 リサは車に乗ったまま、居眠りしていた。
 さすがに疲れたのだろう。

 給油が終わると、今度は洗車機で洗車。
 果たしてアンバーの血の跡が落ちるかどうか不安だったが……。

 リサ「凄い雨!?」

 セルフ洗車機なので、車には乗ったままである。
 私もトラックドライバーだった頃、所属していた運送会社の車庫に備え付けられていた洗車機で、車に乗ったまま洗車していたものである。
 リサがビックリして飛び起きた。

 愛原「違う。洗車だよ」
 リサ「せんしゃ……」

 洗車機が車の前後を移動する。

 リサ「遊園地のアトラクションみたい!」
 愛原「あー、そうだな……」
 パール「そう見えなくもないですね」

 そして洗車が終わり、車は拭き上げスペースに移動した。
 車を降りて、汚れが落ちたどうかを確認する。

 愛原「良かった良かった。だいたい落ちてる」

 少なくとも、見える位置に付いていたアンバーの血などは、今の洗車で落ちていた。
 但し、傷はさすがにそのままだったが。

 愛原「あとは傷の事を申告するだけだ」
 パール「オプションで保険には入っていましたから、それで何とかできないか、ですね」
 愛原「そうだな」

[同日17時00分 天候:雨 富士市柳島 日産レンタカー新富士駅前店]

 レンタカーショップに車を返しに行くと、意外な人物と遭遇した。

 善場「愛原所長、お疲れさまです」
 愛原「善場係長!?どうしてここに!?」
 善場「もちろん、これから例の現場の調査に行く所です。静岡事務所だけでは手が足りないとのことなので」
 愛原「そうだったのですか……」
 善場「それより、車は大丈夫ですか?」
 愛原「あー、それなんですけどねぇ……」

 私は車のボンネットを見せた。
 あちこちアンバーが付けた爪の引っ掻き傷ができている。

 スタッフ「これが、野生動物に引っ掛かれた傷の後ですか?」
 愛原「はあ……。一応……」
 善場「修繕費用が掛かるようでしたら、こちらで負担しますよ」
 愛原「恐れ入ります」
 スタッフ「弊社には御連絡頂いたようですが、警察には連絡されましたか?」
 愛原「いえ、それが、野生動物との衝突だったので、そこまでは連絡していなくて……」
 スタッフ「事故の時に、弊社の他、警察への連絡が無い場合、保障の対象外となってしまいます」
 愛原「やっぱりそうですよねぇ……」
 スタッフ「一応、どのような動物だったか確認したいので、ドラレコの方を確認させて頂きます」
 愛原「えっ!?そ、それは……!」

 さすがに化け物と化したアンバーの姿を、何も知らない一般人に見せるのはヤバいのではないか?

 善場「修繕費用は、私共で持ちます。請求書はこちらに送ってください」

 善場係長は、名刺を差し出した。
 その名刺は公安調査庁の物ではなく、デイライトの物だった。

 スタッフ「えっ?あの、皆様は一体……?」
 善場「あとは私共にお任せください。所長方は、どうぞ先へ進んでください」
 愛原「は、はあ……。ありがとうございます。宜しくお願い致します」

 私は善場係長の指示に従うことにした。

 パール「宜しいのですか?」
 愛原「ドラレコ見られたら、さすがにマズいからな。ここは善場係長達に任せて、俺達は関東に戻ろう」
 パール「……かしこまりました」

 もしかしすると善場係長、現地調査は表向きで、実は私達を待っていたのかもしれない。

[同日17時15分 天候:雨 富士市川成島 JR新富士駅]

 急ぎ足で新富士駅の中に入る。

 リサ「先生、駅弁買っていい?」

 リサが夕食を所望したので、私は了承した。
 リサは昼もガッツリ食べていたような気がするが、私やパールはあまり食べていない。

 愛原「ああ、そうしよう」

 ここでは私とパールは幕の内弁当にし、リサは牛すき弁当にした。
 夕食にはまだ早い時間帯だが、まだ調査は終わっていない。
 夕食の時間が確保できるかどうかの保証は全く無い為、食べれるうちに食べておくのが探偵の鉄則である。
 駅弁を購入すると、今度はキップ売り場に行ってキップの購入。
 自動券売機で3人分、購入する。

 愛原「新幹線は大宮まで買おう。乗車券は北与野駅までだな」
 パール「東京から大宮まで新幹線ですか?」
 愛原「時間も無いし、ちょっと急ごうと思う。善場係長も、必要な経費なら認めると言ってくれてるし」
 パール「かしこまりました」

 キップは9枚も出て来た。
 ということはつまり、1人3枚ということである。
 具体的には、まずは新富士駅から北与野駅までの乗車券が1枚。
 それと、新富士駅から東京駅までの新幹線特急券が1枚と、東京駅から大宮駅までの新幹線特急券が2枚である。
 2枚別々に出て来たのは、JRが異なるということも去ることながら、東海道・山陽新幹線と違って、東京駅では必ず乗換改札口を通過しなければならないからだろう。
 即ち、自動改札口にキップは乗車券と東京駅までの特急券を投入すれば良いということになる。

 

 改札口からコンコースに入る。

 リサ「先生、トイレ行ってきていい?」
 愛原「いいよ。駅弁は俺が持っておこう」
 パール「私は一服してきます」
 愛原「行ってらっしゃい」

 コンコースに取り残される私。
 どちらが早く戻って来るかな。
 私は壁際に立つと、2人を待った。
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物語の途中ですが、ここで本年最後の大石寺御登山について報告致します。

2024-12-07 21:01:40 | 日記
[2024年12月7日07時12分 天候:晴 JR(東海)東京駅 東海道新幹線ホーム→東海道新幹線705A列車・1号車内]

 

 もう何度も撮っている駅名看板。
 ほんと、私はホームの駅名看板を撮るのが好きだ。
 撮り鉄でもこんなことしないぞ。

 

 ホームの発車票。
 こういうの撮るのも、乗り鉄ならでは。
 ホームにいる撮り鉄は見向きもしない。

 

 私が乗るのは“こだま”705号。
 新大阪行きより、名古屋止まりの方が空いていると算段。
 尚、先発の“のぞみ”も自由席は空いている状態で発車していった。
 むしろ“こだま”の方が混んでいるくらい。
 これはJR東日本のやらかしのせい。
 JR東日本が、東海道本線特急“踊り子”や普通列車の2階建てグリーン車の料金を値上げした為。
 何と、在来線でありながら、新幹線より高い料金になってしまったという。
 それで、在来線の客が東京~熱海間に流れて来ているということなんだな。
 実際、空いている先頭車であっても、新横浜~熱海間は満席になるほど。

 

 

 朝食は駅弁の“炭火焼牛カルビ重”にしてみた。
 因みに料金は1200円也。
 これは私のブログ小説“私立探偵 愛原学”で、愛原リサが食べていた駅弁である。
 作者の私も食べてみたところ、味は大当たり。
 これは肉好きなら満足できるであろうと、☆5つを付けさせて頂く。
 肉は一切れが大きくて柔らかいし、タレにはコクがある。
 惜しいのは、駅弁の哀しさで冷たいことだ。
 温めたらもっと美味しいんじゃないかな。

 

 車両運用が少し変わっているようで、JR時刻表によると、705A列車はN700Aで運転されるはずなのだが、実際の車両は最新型のN700S。
 車内の明るさが、外の明るさに応じて自動で調整されるというのが目に見える特徴かな。
 東京駅を7時27分、定刻に発車。
 因みにこの列車、リサが件の駅弁を食べる時に乗った列車と同じだな。
 まさか“こだま”でN700Sが来るとは思わなかったので、作品ではN700Aだが。

[同日08時31分 静岡県富士宮市川成島 JR新富士駅→富士市本町 JR富士駅]

 

 新富士駅には定刻通りに到着。
 熱海で隣席の客は降りて行き……というか、熱海でぞろぞろと降りて行き、三島でも降りて行ったので、新富士の時点ではだいぶ空いていた。
 やはり、JR東日本のやらかしは大きい。
 ということは、逆に在来線はガラガラだということか。

 

 コンコースには、前回と同様の大石寺の広告。

 

 前回は気づかなかったが、実はもう1つあるという……。
 新富士駅という小さな駅のコンコースに、2つも広告を掲げているのは凄い。
 すると、富士宮駅や西富士宮駅にも広告は【お察しください】。

 

 在来線の富士駅には、富士急静岡バス『ゆりかご線』で向かう。

 

 バスはコミュニティバスでお馴染みの小型バス、日野・ポンチョ。

 

 

 富士駅にやってきた。
 ここから身延線に乗り換える。

 

 313系の2両編成ワンマン列車。
 割かし利用が多く、富士~富士宮間は3両編成でも良いのではと思ったが、身延線用の313系、2両編成しか無いんだっけか。
 しかも、3両編成にしてしまうと、ワンマン運転ができないか。
 どこぞの緑色のJRは、4両編成でもワンマン運転やってるというのに。

[同日10時11分 天候:晴 静岡県富士宮市西町 JR身延線3535G列車・先頭車→西富士宮駅]

 身延線では、列車番号の末尾が「G」の場合はワンマン列車。
 「M」の場合は車掌が乗るツーマン列車。

 

 駅に着いた。
 後ろの車両からは、トレッキングに向かいそうなお年寄りのグループが降りたが。
 駅前のタクシー乗り場からタクシーに乗り込む。
 因みにここからタクシーに乗って大石寺に向かうと、かなりローカルな場所を通る。
 “私立探偵 愛原学”に出てくる、NPO法人デイライト静岡事務所とか、この辺にあると面白いだろうなぁと思ったり。

[同日10時40分 天候:晴 富士宮市上条 日蓮正宗総本山大石寺・報恩坊]

 

 無事に着山。
 タクシーの料金は2460円也。
 ここでは御住職とマンツーマンで唱題をさせて頂いたり、他にも私の気になること、特に、「法統相続」「法灯相続」について教えて頂いた。
 朝夕の勤行はもはや日課だが、それにプラスの唱題行はなかなかする機会が無いので、良い機会だった。

[同日12時00分 天候:晴 大石寺売店「なかみせ」]

 

 昼食は“なかみせ”でカレー。
 いつもは昼時混んでる店も、今日は空いている。
 今日は支部総登山とかが無い日だな。
 ここのカレーは、安心して食べれる美味さだ。
 顕正会の芙蓉茶寮のカレーの味が今はどうなっているのか分からないが、それに勝てる味である!
 ……などと大昔書いたら、何故か法華講員側から、『オマエは飯を食いに御登山してるのか!』などと意味不明なことを書き込まれた記憶があるのだが?
 昔はヒヨったものだが、今ならやり返せる。
 『うるせぇ!オマエの支部、特定してXとBlueskyとマストドンで晒すぞ!』ってね。
 あれ?そういえば、妙観講のW氏からまだ謝罪が無いな?

[同日13時00分 天候:晴 大石寺・奉安堂]

 

 今日は天気が良いし、空気も澄んでいるので、富士山がよく見える。
 どうやら、支部総登山は無いもよう。
 宗教の信者は高齢化しているとの世間の見方だが、そんなことはなく、JC10代の少年部員もいるぞ。
 まあ、中二病のあのコはいなかったが。
 今日は空いていることもあり、比較的前方の中央部分に座れた。
 御開扉終了直後の猊下様の御言葉にも、『支部総登山』という文言が出てこなかったことから、やはり支部総登山は無かったのだろう。
 ところで……退場の順番、まずは猊下様と御付きの御僧侶、そして猊下様の周りで共に御開扉に参加されている御僧侶方、それから最後に信徒が退場するのだが、御僧侶方……中央から見て左側の部分にいらっしゃった方、転倒しなかった?
 大丈夫かな???
 今回は無かったが、信徒であっても、退場の際に躓いて転んだりする場面はたまにある。
 終了直後は気が抜けたり、下山バスの時間を気にして慌てる為、本当に注意なのだ。
 顕正会員はバカにしてくるだろうが、顕正会だって日曜勤行の直後、見事な階段落ちをしでかした会員を見たことがあるから、他人の事は言えないぞ?
 帰り際、第2ターミナルに向かう途中、贔屓の売店に立ち寄って、本年中の挨拶を済ませる。

[同日15時20分 天候:晴 大石寺・第2ターミナル→富士急静岡バス「大石寺線」車内]

 先発の15時ちょうど発の便は、ワンステップタイプの路線バスで、ほぼ満席状態で発車していった。

 

 私が乗ったのは、後発の15時20分発の便。
 こちらもワンステップバスだったが、座席の数が多く、シートベルトも備え付けられていたワンロマタイプ。
 こちらは、私ともう1人だけの2人だけという寂しさ。

 

 ところで、第2ターミナルにこんなバス停が増設されていたのだが?

 

 詳細はこんな感じなのだが、初めて見る。
 よく分からんが、奉安堂から第2ターミナルまでのシャトルバスを運行するって話か。
 確かに歩くと、意外と距離があるもんな。

[同日17時10分 天候:晴 JR新富士駅→東海道新幹線734A列車・1号車内]

 帰りも名古屋始発の“こだま”を狙った。
 急げば1本前の新大阪始発の“こだま”に乗れたのだが、それはパス。
 実際、1号車であっても、2人席の窓側は全部埋まっている感じだった。
 3人席は若干空いていたが。
 で、“こだま”734号は空いていた。
 やはり、名古屋止まり・名古屋始発が狙い目か。
 今度は東京に着くまで、1号車は空いていた。
 東京駅はカオスだったけどね。

 1日がかりの御登山、なかなかにハードスケジュールでした。
 明日、仕事でなかったら、一泊してから次の日、ゆっくり帰るのだが。
 お世話になった御住職方にも御挨拶できたし、1年の締め括りができたのではないだろうか。
 来年は大きな動きがあるようで、私にできることがあったら、微力を尽くしたい。
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“私立探偵 愛原学” 「戦いの後で」 2

2024-12-06 20:15:10 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[6月14日15時30分 天候:雨 天候:雨 静岡県富士宮市小泉 セブンイレブン富士宮市橋戸店]

 リサ「雨が降って来た!」
 愛原「普通の雨だとは思うが、傘が無いからなぁ……」

 車の中に戻ると、善場係長から電話が掛かって来た。

 愛原「おっ、やっと掛かって来た」

 私は電話に出た。

 愛原「もしもし!愛原です!」
 善場「愛原所長、善場です!この度は申し訳ございません」
 愛原「えっ、何がですか?」
 善場「情報の真偽を確かめる前に、先走って所長方に危険な仕事を依頼してしまいました。他の探偵業者に死傷者が出まして、その対応に追われていたところです」

 死傷者出たの!?
 ……あ、いや、私達が訪れた廃墟にハンターが出たくらいだから、もしかしたら……。
 他の探偵業者というのは、何もデイライトが契約している探偵は私達だけではないということだ。
 今回みたいに、複数の怪しい施設の情報を得た場合、当然私達だけでは手が回らないので、他の探偵にも依頼することがある。
 ただ、私達は霧生市のバイオハザードなどを経験しているから良いが、他の探偵は銃火器すら使ったことが無いだろう。

 愛原「そうでしたか……!」
 善場「メールは拝見しました。富士宮駅に行かれるそうですね?」
 愛原「そうです」
 善場「何か新たな発見がありましたら、また御連絡ください。資金は足りてますか?」
 愛原「はい、それは大丈夫です」

 そんなやり取りをして電話を切った。

 愛原「よし、行こう」
 パール「はい」

 パールは車を出した。

[同日15時50分 天候:曇 同市中央町 エコロパーク富士宮駅前第1→JR富士宮駅]

 私達は駅近くのコインパーキングに車を止めた。
 駐車場から駅まで、目と鼻の先である。
 そこから徒歩で駅に向かう。
 ホームは地上だが、キップ売り場や改札口は2階にある橋上駅舎である。
 それだけなら、他にも全国的にそのような構造の駅はあるが、富士宮駅の珍しい所は他にもある。
 今では名残しか無いが、1番線ホームと車寄せが直結している。
 これは創価学会がまだ日蓮正宗に所属していた頃、学会専用列車が1番線ホームに到着し、そこから降りた学会員達は、車寄せに横付けされた専用バスにそのまま乗り換え、そこから大石寺に向かっていた事の名残である。
 創価学会が破門されてからは専用列車は1本も運転されず、1番線は無用のホームとなってしまった。
 コインロッカーがあるのは、そんな専用ホームに直結している車寄せから程近い場所だった。
 1階からも駅舎に入ることができ、それは1階の入口にあった。
 ICカードで支払うのが当たり前となった昨今、未だに現金のみで普通の鍵式というコインロッカーも珍しくなりつつある。

 愛原「総当たりだ!」

 とは言っても、そこは地方都市の駅のコインロッカー。
 そんなに数多くのロッカーが設置されているわけでもなく、しかも全部のロッカーが使用されているわけではない。
 鍵が既に付いているロッカーは除いて、鍵の無い、つまり今使用中の所だけ確認すれば良いのだ。

 愛原「これだ!」

 鍵を刺したが、回らない。
 あれ?おかしいな。
 鍵がちゃんと刺さったということは、合っているわけだ。

 愛原「こ、これは……!」

 何の事はない。
 既に1日以上使用されている為、追加料金が加算されていたのだ。
 それで鍵が回らないのだ。

 愛原「そういうことか」

 一応、私のその状態をデジカメとスマホで撮影した。
 デジカメは報告書掲載用、スマホは緊急連絡用だ。
 私は追加の100円玉数枚を投入して鍵を開けた。

 パール「1日分追加料金ということは、アンバーのヤツ、昨日ここに物を入れたということですね?」
 愛原「……か、もしくはその仲間だな。いいか?開けるぞ」
 パール「はい」

 私はロッカーを開けた。

 愛原「……これは!?」

 中には、茶封筒が1つ入っているだけだった。
 中を開けると、またコインロッカーの鍵が入っていた。
 しかし、今度はタグに、はっきりと駅名と番号が書かれている。
 だが、それは……。

 愛原「北与野駅ィ!?」
 リサ「それって……!」
 パール「……私のかつての職場の最寄り駅ですね」

 パールのかつての職場とは当然、斉藤家のことだ。
 今度はそこに行けってか!
 私は善場係長に電話した。
 今度はすぐに出てくれた。
 状況を説明すると……。

 善場「かしこまりました。駐車場代やコインロッカー代は後ほどお支払いしますので、立て替えておいてください。お手数ですが、このまま北与野駅に向かって頂けますか?またコインロッカーに入っているとなると、少々厄介かもしれません」
 愛原「……ですね。分かりました!急ぎます!」

 私は電話を切った。
 そして、2人に係長の指示を伝えた。

 リサ「どうして急ぐの?追加料金分は、デイライトが後で払ってくれるんでしょ?」
 愛原「コインロッカーってのは、長期貸し出ししているわけじゃない。だいたい、3日間くらい……だったかな。入れっ放しにしておくと、管理者に回収されちゃうんだよ。で、その後は遺失物扱いだ。そうなる前に、追加料金払ってでも回収しないと!」
 パール「明日にしてしまうと、その明日が回収日になってしまうかもしれないからですね。承知致しました」
 愛原「よし、急いで戻ろう!」

 私は念の為、コインロッカー内に他に何も無いことを確認すると、急いで駐車場に戻った。

 リサ「北与野駅に行ったら、またコインロッカーの鍵が入ってたりして?」
 愛原「それは困るなぁ……」

 私は苦笑いした。
 そして、パールの言う通り、斉藤家に関する情報が入っているのではないかと思った。
 でなければ、どうしてわざわざ北与野駅なのかが分からなくなる。
 富士宮駅なのは、まあ、例の現場の最寄り駅だからだろう。
 といっても、そこから車で数十分も掛かるような距離ではあるが。
 それが今度は北与野駅なのは、斉藤家に関することなのだろうと思った。

 愛原「また、ナビをセットするぞ。今度は、レンタカー屋にして……」
 パール「先生。その前に、洗車とガソリンを入れませんと。確か前、マサと来た時、駅の近くにガソリンスタンドがありましたよね?」
 愛原「そういえばそうだな。まあ、今入れたナビだと、国道をひたすら行くみたいだから、国道なら途中にスタンドがあるだろう。そこに入って洗車と給油だ」
 パール「かしこまりました」

 パールは車を出した。

〔料金は、100円、です〕

 リサ「安っ!」
 愛原「60分100円か。東京じゃ有り得んな」

 こんなもの、請求しなくても良いだろうが、一応、ちゃんとした証拠を取る為であるという。
 駐車場から公道に出ると、あとはナビ通りに車を進めてもらった。
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“私立探偵 愛原学” 「戦いの後で」

2024-12-06 15:15:13 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[6月14日14時30分 天候:曇 静岡県富士宮市某所 国道469号線・林道交差点]

 愛原公一「あー、もしもし。ワシぢゃ。状況を教えてくれ」

 車に戻って、状況を整理していると、公一伯父さんから私のスマホに掛かってきた。

 愛原学「伯父さん……。少しは、甥っ子の心配してくれないの?」
 公一「何を言うとる?主人公のオマエが死ぬわけなかろうw」
 学「主人公って……」
 公一「高野から聞いたぞ。オマエ達も騙されたらしいな?」
 学「どこで間違えたんだろう?高橋が騙すような奴には見えなかったのに……」
 公一「恐らくは、コハクが連絡を取って来た時点で、騙されたということじゃろう」
 学「どういうことだ?」
 公一「こちら側の見立てでは、偽者じゃということじゃよ」
 学「偽者!?じゃあ、本物はどこに!?」
 公一「知らんよ。とはいえ、ワシらの方は大ハズレでも、オマエ達の方は大ハズレというほどでもないじゃろう。何か、収穫はあったかね?」
 学「取りあえず、アンバー……偽者のコハク?から、鍵を分捕ってきた」
 公一「でかした!して、その鍵とやらは?」
 学「あんまり大きくないね。恐らく、どこかのコインロッカーの鍵だと思う」
 公一「フム。タグは見えんのか?」
 学「あ……だいぶ落ちかかってるね。……富士宮駅かな?」
 公一「フム。富士宮駅なら、コインロッカーがあるぞ」
 学「西富士宮駅は?」
 公一「そっちは見たこと無い。いいから、富士宮駅のコインロッカーを見てくるのぢゃ」
 学「分かったよ」

 私は電話を切った。

 愛原「どうもこの鍵は、富士宮駅のコインロッカーの物らしい。ちょっと見てこよう」
 パール「分かりました」

 尚、パールは車から降りてタバコを吸っている。
 車は禁煙車なので、車内で吸えないのだ。

 リサ「でも来た道の方は、通行止めでしょ?どうするの?」
 愛原「迂回すれば大丈夫だろ。通行止めになったのは国道だけ。他の道まで通行止めになったわけじゃない」
 リサ「なるほど」

 幸いこの車にはカーナビがある。
 迂回などの機能もあるので、それを駆使して……と。

〔実際の交通規則に従って、走行してください〕

 愛原「よし。あとはこの通りで頼む」
 パール「かしこまりました」
 愛原「……あっ、待って。その前に、善場係長に電話してみる。ここから離れてもいいかどうか」
 パール「はい」

 私は善場係長に電話を掛けた。

 愛原「ん?」

 だが、何度掛けても係長は出なかった。

 愛原「出ないな……」
 パール「どうされますか?」
 愛原「いいや。取りあえず、ここから離れよう。富士宮駅に向かおう」
 パール「かしこまりました」

 国道は突然発生した土砂崩れによる通行止めで、渋滞が発生している。
 大石寺の方向が通行止めになってしまったわけだが、車がUターンして戻って来ている。
 2車線の比較的広い国道ではあるが、乗用車などは難無くUターンできても、大型トラックなどは難儀している。
 それが渋滞を発生させているのだ。
 私達はそれを横目に、富士サファリパーク方面の道に出た。

 愛原「少し行くと、右に逸れる道がある。そこに入って、県道と合流すればいいようだ」
 パール「分かりました」
 リサ「ねぇ、途中にコンビニとかあるかな?」
 愛原「県道に入れば、あるかもしれないな。うん、途中でコンビニを見つけたら立ち寄ろう」
 リサ「やった!」

 私は途中、何度か善場係長と音声通話を試みたが、どうしても繋がらない。
 メールで報告しようかとも思ったが、揺れる車の中、しかもナビを設定しているとはいえ、パール1人に土地勘の無い所を走らせるのは不安だ。
 取りあえずコンビニか、もしくは富士宮駅まで行ってからもう1度連絡しようと思った。

[同日15時00分 天候:曇 静岡県富士宮市小泉 セブンイレブン富士宮橋戸店]

 県道158号線(大坂富士宮線)を市街地の方に向けて走っていると、ようやく他の県道との交差点の角にコンビニを見つけた。

 リサ「あっ、あった!」

 リアシートに座るリサが、助手席と運転席の間から顔を出す。

 愛原「あそこで一旦、休憩にしよう」
 パール「かしこまりました」

 車はコンビニの駐車場に止まる。

 パール「はい、到着です」
 愛原「ありがとう」
 リサ「トイレトイレ!」

 リサは車から降りると、小走りに店の中に入って行った。

 パール「善場係長から御連絡は?」
 愛原「いや、まだ無いな」

 車の揺れも無くなったことだし、私はスマホでメールを打った。

 パール「私も降りて宜しいですか?」
 愛原「いいよ。俺もメール打ったら降りるから」

 パールは車から降りると、店の前の吸い殻入れに向かう。
 先に一服したいようだ。
 メールで報告すると言っても、長文はあれなので、概要だけ作成し、詳しいことは後ほど報告書を作成して報告するか、あるいは対面で報告したい旨を打った。
 あと、アンバーから奪った鍵は富士宮駅のコインロッカーの物らしいので、それを今、確認に向かっていること、そして今は途中のコンビニで休憩している所まで報告した。
 さすがに、公一伯父さんから連絡があった所は内緒にしておいた。
 送信には成功したが、すぐに返信があったわけではない。
 段々心配になってきた。
 重要な会議や打ち合わせが入って、それで電話できないのだと思っていたのだが……。
 私はスマホを持って、車を降りた。
 私もトイレを借りるついでに、飲み物とかを買うことにした。

 愛原「おっ、リサ」
 リサ「トイレなら空いてるよ」
 愛原「それは良かった」
 リサ「お腹空いたから、食べ物とかも買っていい?」
 愛原「いいよ。昼抜きだったもんな」
 リサ「そうだよ!」

 私もトイレを済ませると、缶コーヒーや水のペットボトルを買い足した。
 既に空になった缶やペットボトルは、ここのゴミ箱に捨てさせてもらう。
 まだ緊張している為か、私自身はそんなに食欲は無かった。
 パンを何個か買うに留まったが、リサは違った。
 レジに陳列されているフライドチキンやフランクフルトなどは、当たり前のように何個も買っている。
 こりゃ、夕食もガッツリ食うだろうなと思った。

 愛原「ただいま。パールも何か食べ物とか買ったら?」
 パール「ありがとうございます」

 買い物を終えて駐車場に出ると、パールが車のボンネットなどを覗き込んでいる。

 愛原「どうした?」
 パール「いえ、アンバーのヤツ、車を傷つけやがりましたね……」

 見ると、ボディにはあちこち、アンバーが付けたと思われる血の跡や引っ掻き傷ができていた。
 血の跡は洗車すれば落とせるだろうが、引っ掻き傷は……誤魔化せないだろうな。
 鋭い爪を生やしていて、それで車にしがみ付いて来たものだから、それで傷が付いたのだろう。

 愛原「しょうがない。『山道を走っていて、野生動物に遭遇した』とでも、言っておくしかないだろう」

 私はスマホで傷を撮影すると、レンタカーショップに連絡した。
 まあ、山道を走っていたのは事実だから。
 店側の回答としては、返却時に直接傷を確認したいとのことだった。

 パール「あ……」
 愛原「どうした?」
 パール「いえ。ドラレコにしっかり映ってるでしょうから、誤魔化せますかね?」
 愛原「あっ、忘れてた!……まあ、いいや。その辺も後で善場係長と相談してみるよ」
 パール「分かりました。私もちょっとお店へ……」
 愛原「ああ、行ってこい。リサは食べるのに夢中だから」

 先に車に乗り込んだリサは、リアシートで肉系をガツガツ食べていた。
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