中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

投資行動に至らなかった理由とは??

2017年04月15日 05時00分00秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)432ページ「第 2-6-23 図 企業分類別に見た投資行動の後押し要因」をみましたが、今日は433ページ「第 2-6-24 図 企業分類別に見た投資行動が実行に至らなかった理由」をみます。

下図から投資行動に至らなかった要因を見ると、「人材の不足」や「知識・ノウハウの不足」といった人材面での要因が高い割合となっていることが分かります。

加えて、「投資のタイミングが時期尚早」という、市場の動向と自社の技術・サービスの見極めに係る項目も高い割合となっており、特に「経常利益率の高い企業(②)」ではその傾向が顕著となっています。

この結果について白書は、「その他の企業(④)」に着目すると、「手元資金の不足」に対する回答割合が31.6%となっており、資金面での課題が重要であることがうかがえる。

さらに、「自己資本比率の高い企業(③)」に着目すると、「リスクが顕在化した際、自社への影響が大きいと判断」に対する回答割合が22.7%であり、「経常利益率の高い企業(②)」と比べると比較的高くなっている。

第 2-6-17図でも、「自己資本比率の高い企業(③)」は保守的な傾向が見て取れたが、第 2-6-24図でも同様の結果がうかがえる、とあります。

中小企業が「ヒト・モノ・カネ・情報」で動きが取れない理由がここでも分かりますね。。。

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何が経営者を後押しするのか??

2017年04月14日 05時00分28秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)431ページ「第 2-6-22 図 最も成功した投資の実行是非に要した時間」をみましたが、今日は432ページ「第 2-6-23 図 企業分類別に見た投資行動の後押し要因」をみます。

下図から社内のどのような後押しによって、実行に至ったのかを見ると、「稼げる企業(①)」においては、「投資行動を進める手元資金が十分であった」が58.1%となっており、最も回答割合が高く、次いで、「経営者のリーダーシップが発揮された」が50.1%、「投資のタイミングが適切と判断された」が45.9%となっており、これらの回答割合も比較的高いことが分かります。

続いて、投資に積極的な傾向にある「経常利益率の高い企業(②)」を見てみると、「経営者のリーダーシップが発揮された」が56.8%、「投資のタイミングが適切と判断された」が51.9%となっており、これらの回答割合が高いのは、「稼げる企業(①)」と同様の傾向であり、加えて、「資金調達がスムーズに行われた」が39.2%であり、他の企業と比較して、資金面での回答も高いことが分かります。


この結果について白書は、「稼げる企業(①)」と「経常利益率の高い企業(②)」は、ともに資金面での回答が多い傾向にあるが、回答項目に違いが生じているのは、自己資本比率の違いが背景にあると考えられる。

このように、「稼げる企業(①)」や投資に積極的な傾向である「経常利益率の高い企業(②)」は、投資行動を実行する上で、自社の資金力や経営者の統率力、そして、投資のタイミングを適切に捉える分析力や洞察力を重要視している傾向がうかがえる、とあります。

確かに優れた経営者には、分析力と洞察力において独特の嗅覚があるので、納得できますね!

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経営者はじっくり検討している!!

2017年04月13日 05時06分29秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)430ページ「第 2-6-21 図 最も成功した投資と最も失敗した投資」をみましたが、今日は431ページ「第 2-6-22 図 最も成功した投資の実行是非に要した時間」をみます。

下図から最も成功した投資について、経営者もしくは経営層が投資実行是非の検討に要した時間を見ると、「知財投資」や「海外展開投資」、「M&A」といった投資は、「半年以上1年未満」の回答が多く、検討期間が長期化する傾向がうかがえますが、他方で、「IT投資」や「広告宣伝投資」、「人材投資」は、「3ヶ月未満」が最も多く、意思決定に要する時間は比較的短いことが分かります。

この結果について白書は、「設備投資」を見てみると、「3ヶ月以上半年未満」が35.5%と最も多い一方で、「半年以上1年未満」の回答割合が28.8%、「3ヶ月未満」も23.5%と、これらの回答割合も比較的多い傾向にある。

「設備投資」は規模が多岐に渡っていることが、このような回答割合になっている要因であると推察される、とあります。

迅速な意思決定を下せることが求められる経営者像と思っていましたが、実際には、長い時間をかけてじっくり検討しているようですね。私は即断即決が苦手なので、少しホッとしますね~(笑)

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成功は「設備投資」、失敗は「人材投資」!

2017年04月12日 05時13分17秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)429ページ「第 2-6-20 図 企業分類別に見た過去 3 年間の投資の取組状況」をみましたが、今日は430ページ「第 2-6-21 図 最も成功した投資と最も失敗した投資」をみます。

下図から投資行動の中で、最も成功した投資と最も失敗した投資について見ると、最も成功した投資は「設備投資」が突出して高いことが見て取れますが、他方で、「人材投資」は失敗した割合の方が高いことが分かります。

この結果について白書は、第 2-6-20図で見たとおり、企業の投資行動において、「人材投資」への取組状況は高い割合であった。

この結果を踏まえて考察すると、企業は「人材投資」への意識が高いものの、成功するには他の投資よりも課題があることが示唆される。

例えば、中小企業白書(2015年版)では、中核人材の育成における課題として、人材育成を行う人材の不足という、人材不足のジレンマが生じていることを述べており、人材投資を行う上では、社内の人材配置や外部機関の活用が一つの解決策になることが考えられる、とあります。

人材投資に即効薬はないことは周知の事実として、問題は成功する確率をいかにして上げられるかです。これを明日、見ていきます!

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中小企業は「設備」か「IT」のどちらに投資すべき??

2017年04月11日 04時38分49秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)425ページ「コラム 2-6-3 図 企業のリスクテイク行動と ROA の関係」をみましたが、今日は429ページ「第 2-6-20 図 企業分類別に見た過去 3 年間の投資の取組状況」をみます。

下図から過去3年間の投資行動を企業分類別に見ると、「設備投資」や「IT投資」、「人材投資」の実施割合が高いことが分かります。

また企業分類別に特徴を見ると、まず、「稼げる企業(①)」を見ると、「IT投資」が53.1%、「研究開発投資」が27.1%となっており、これらの投資の実施割合が他の企業よりも高い傾向にあることが分かる。

他方で、「海外展開投資」は、他の企業と比較すると低い傾向にある。

続いて、「経常利益率の高い企業(②)」を見ると、総じて他の企業より、投資に積極的な姿勢がうかがえ、特に、「設備投資」が75.3%、「広告宣伝投資」が40.4%となっており、投資への積極的な傾向が強く見られる。

第三に、「自己資本比率の高い企業(③)」を見ると、総じて、他の企業分類よりも投資の取組状況が低い傾向にあることが見て取れます。

この結果を踏まえ、白書は、企業の投資行動をどのように考えているのでしょうか。明日、見ていきます!

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リスクテイクすると収益は変動する。これを証明するには??

2017年04月10日 05時05分07秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)422ページ「第 2-6-18 図 企業分類別に見た重要だと認識するリスクテイク行動」をみましたが、今日は425ページ「コラム 2-6-3 図 企業のリスクテイク行動と ROA の関係」をみます。

下図から中小企業のリスクテイク行動と収益の関係を見ると、ROA のばらつきが中央値以上の企業をハイリスク企業の方が、中央値未満のローリスク企業よりも、ROA の平均が高くなっており、ROA のばらつきを用いて企業のリスクテイク行動を測った場合、リスクテイク行動をしている企業の方が、そうでない企業よりも収益力が高まることが分かります。

この図の前提として白書は、企業のリスクテイク行動を指標化し、企業のリスクテイク行動と収益の関係を考察していきたい。

企業がリスクテイク行動を取る場合、企業の収益は各年で大きく変動することが想定される。

そこで、企業の収益力のばらつきを企業のリスクテイク行動の指標として用いる。

すなわち、収益力のばらつきが大きいほど、企業がリスクテイク行動を取る傾向にあると考えていくことになる。

ここでは、企業の収益力として総資本利益率(以下、「ROA」という。)を用い、収益力のばらつきは、ROA の標準偏差を用いることとする、とあります。

この「企業がリスクテイク行動を取る場合、企業の収益は各年で大きく変動することが想定される」という仮説を設定し、それをROAを用いて検証するというところが中小企業白書の面白さですね。

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リスクテイクしていますか??

2017年04月09日 05時55分25秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)420ページ「コラム 2-6-2 ③図 廃業率(全体)と長寿企業減少率の比較」をみましたが、今日は422ページ「第 2-6-18 図 企業分類別に見た重要だと認識するリスクテイク行動」をみます。

下図から企業分類別にリスクテイク行動への認識の高さを見ると、「経常利益率の高い企業(②)」や「自己資本比率の高い企業(③)」は、リスクテイク行動を重視する姿勢が、「稼げる企業(①)」や「その他の企業(④)」の企業よりも高い傾向にあることが分かります。

この結果について白書は、「自己資本比率の高い企業(③)」は、「新規事業の立ち上げ、既存事業の転換」や「新規サービス・製品の開発、展開」への意識も高いことがうかがえ、特に、「新地域・セグメントへの展開」に対する回答割合が他の企業よりも高い点が特徴的である。

また、「経常利益率の高い企業(②)」を見ると、「既存事業の拡大」が他の企業よりも回答割合が高く、また、「コスト削減」や「生産性の向上」への意識も高い。

他方で、「稼げる企業(①)」に着目すると、他の企業分類と比べ、リスクテイク行動への意識はやや低い傾向にあるものの、「新規事業の立ち上げ、既存事業の転換」への意識は高い傾向にある、とあります。

成長には不確実的なリスクが伴います。

私は日常、中小企業の課題や問題点と向き合っているので、自分自身のリスクテイクを避けるようになっています。

これではいけないと分かっているのですがね・・・

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長寿企業の廃業率は低かった!?

2017年04月08日 06時12分11秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)418ページ「コラム 2-6-2 ①図 中小企業の生存率」をみましたが、今日は420ページ「コラム 2-6-2 ③図 廃業率(全体)と長寿企業減少率の比較」をみます。

下図から長寿企業の減少率と全体の廃業率を比較すると、長寿企業の減少率の方がおよそ2%低く推移していることが分かります。

これについて白書は、長寿企業は非長寿企業と比べて事業環境の変化に強く、持続的に事業を行う力があると考えられる。

他方で、売上高を比較すると、長寿企業の売上高は創設 100 年以内の企業と比べて低く推移している。

2000 年の水準を100とすると、非長寿企業では 2014 年の売上高水準は 118となっており、2 割弱伸びている。

しかしながら、長寿企業においては、2 割強低下しており、両社の間には約 4 割の開きがある、とあります。

以上を踏まえ白書は、長寿企業の特徴として、売上高の伸びは非長寿企業と比べ小さい一方で、長期間にわたり安定的に経営を行っている傾向が見られる。

売上高をほどほどの水準で維持しながら、長期的に事業を行っているといえる。

本節においては、企業の成長に向けた投資や、「稼ぐ力」の向上に焦点を当てて論じてきた。

しかし、事業環境が変化する中で、家業を後世につなぎ、未来に残していくことが、売上拡大や成長よりも重視される場合もある。

長期安定的な経営の持続もまた、重要な視点である、とあります。

納得ですね!!

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20年後には約半数の企業が退出する!

2017年04月07日 05時02分32秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)417ページ「コラム 2-6-1 ③図 経営者の代数と成長段階との関係」をみましたが、今日は418ページ「コラム 2-6-2 ①図 中小企業の生存率」をみます。

下図から我が国における創業後経過年数ごとの企業生存率を見ると、創業後 10 年後には約 3 割の企業が、20 年後には約半数の企業が退出しており、創業後の淘汰の厳しさがうかがえます。

これを踏まえ白書は、(株)帝国データバンクの企業データベースによれば、2014 年時点で創業または設立 100 年以上の長寿企業は、全体の約 0.96%(13,081 者)に過ぎない。

業種別で見ると、最も多いのは卸売・小売業で 6,461 者、次いで製造業の 3,342 者、そして建設業の 1,109者となっており、変化し続ける事業環境を正確に捉えて収益を維持し、事業を長く続けることは容易ではない、とあります。

私の場合、40歳で起業したので、20年後は60歳。人生の大きな節目になるのでしょう。そう考えると、退出や淘汰という言葉とは違うように感じますね。。。

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2代目の経営者はしんどい!?

2017年04月06日 05時32分17秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)415ページ「コラム2-6-1 経営者の在任期間及び代数と成長段階との関係」をみましたが、今日は417ページ「コラム 2-6-1 ③図 経営者の代数と成長段階との関係」をみます。

下図から経営者の代数と成長段階の関係を見ると、経営者の代数で最も多いのは 2 代目であることが分かります。

成長段階との関係を見ると、成長段階にある企業は、創業者である傾向が強く、創業者から代数を重ねるに従い、成熟企業や衰退企業が増加していくことが分かります。

この結果について白書は、コラム2-6-1③図からは、経営者の代数が上がっていくにつれ、成長段階にある企業が減少していく傾向にあることが示された。

経営者の代数が上がるにつれ、市場の成熟等から、自社の企業が成熟段階若しくは衰退段階と回答する割合が高くなっていると推察される。

企業が持続的に成長していくためには、適切なタイミングで新陳代謝が行われると同時に、自社の市場環境の変化に応じて、自社の収益の柱を見直していくことが必要であることも考えられる、とあります。

いろいろな選択肢がある中で、二代目を選択した経営者を尊敬しますが、経営環境の変化を常にチャンスとして捉えろということですね。大変なことですよね~!!

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経営者は然るべきタイミングでバトンタッチせよ!!

2017年04月05日 05時26分26秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)414ページ「第 2-6-17 図 企業分類別に見た経営者の成長への意識」をみましたが、今日は415ページ「コラム2-6-1 経営者の在任期間及び代数と成長段階との関係」をみます。

下図から経営者の在任期間と経営者の年代の関係から見てみると、経営者の在任期間の平均は、「11~20 年」に集中する傾向にあることが見て取れ、その在任期間において最も多い年代は50 歳代であることが分かります。

また、「6~10 年」において、最も高い回答割合が「40 歳代」で 31.3%であること、「21~30 年」において、最も高い回答割合が「60 歳代」で21.9%であることを考慮すると、30 歳代で経営者に就任している事例が多いことが推察される。

次に、下図を見ると、成長段階と回答している経営者の中で、最も多い在任期間は、6~10 年であること、また、成熟段階では 11~20 年が、衰退段階では、11~20 年及び 30 年超の在任期間の経営者が多いことが分かります。

これらを踏まえ白書は、企業が成長段階、成熟段階、衰退段階に推移するに従い、経営者の在任期間も長期化する傾向にある。

このことから、企業が継続的に成長していくためには、然るべきタイミングで経営者の若返りが必要なことが示唆される、とあります。

然るべきタイミングで経営のバトンタッチせよということですが、これについて、白書は別の角度からも考察しているようです。明日、見ていきます!!
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積極的な経営か、保守的な経営か??

2017年04月04日 05時07分25秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)413ページ「第 2-6-16 図 企業分類別に見た競争環境変化の認識」をみましたが、今日は414ページ「第 2-6-17 図 企業分類別に見た経営者の成長への意識」をみます。

下図から、経営者の成長に対する意識を企業分類別に見ると、「利益率を高める必要がある」への回答割合は、どの企業も高いことから、企業が成長に向けて利益率を高めることへの意識が高いことがうかがえます。

白書は、他方で、成長に向けた手段に対する意識を確認すると、「積極的に投資していく必要がある」や「成長には、リスクが必要であるし、積極的にリスクを取るべきだ」といった、成長に向けた積極的な姿勢は、「稼げる企業(①)」や「経常利益率の高い企業(②)」において高い傾向が見られる。

逆に、「自己資本比率の高い企業(③)」は、「自社の成長は市場の成長に依存している」への回答割合が他の企業よりも高い。

以上から、「稼げる企業(①)」や「経常利益率の高い企業(②)」は、収益力が高く、成長への積極性も高いことが見て取れた一方で、「自己資本比率の高い企業(③)」は、成長への意思はあるものの、「稼げる企業(①)」や「経常利益率の高い企業(②)」と比較すると、その姿勢は保守的な傾向が見られる、とあります。

私は経営コンサルタントとしては積極的な姿勢を取りたいですが、経営者としては保守的な姿勢になってしまうので、この結果も強く共感しますね。。。

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外部環境の変化をどう感じていますか?

2017年04月03日 06時13分09秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)412ページ「第 2-6-15 図 企業分類別に見た企業風土」をみましたが、今日は413ページ「第 2-6-16 図 企業分類別に見た競争環境変化の認識」をみます。

下図から、企業分類別に外部環境変化の認識を見ると、収益力が低い「自己資本比率の高い企業(③)」や「その他の企業(④)」は、「市場の価格競争が激しくなっている」や「市場のニーズが多様化している」、「人口減少により市場が縮小している」、「同業他社との競争が激しくなっている」への回答割合が高く、市場の変化を好ましくない状況と捉えている企業が多いことがうかがえます。

他方で、収益力が高い「稼げる企業(①)」や「経常利益率の高い企業(②)」は、「技術・サービスの質が高度化している」に多く回答しており、自社の技術・サービスと市場の動向を見極めている傾向にあることが示唆されます。

最大の敵は自分自身にあるということですね。昨日に続き、これも刺激になる分析結果ですね。。。

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自社の企業風土は利益に影響を与えている!?

2017年04月02日 05時15分16秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)411ページ「第 2-6-14 図 企業分類と成長段階との関係」をみましたが、今日は412ページ「第 2-6-15 図 企業分類別に見た企業風土」をみます。

下図から、企業分類ごとに企業風土を見ると、「自社の意思決定はトップダウン型である」や「経営層は人材育成を重視している」といった項目は、どの企業にも、共通して該当する企業風土であることが分かります。

白書は、また、企業分類別に見ていくと、「稼げる企業(①)」では、「経営計画や経営戦略の内容が現場まで浸透している」が34.6%となっており、他の企業よりも回答割合が高く、経営層が事業計画等を策定し、それを全社一体で共有する、という組織的な経営を目指していることがうかがえる。

また、「従業員は、個々の収入・待遇に満足している」に対する回答割合も21.9%と、他の企業より高く、「稼げる企業(①)」は、従業員の自社に対する満足度も高いことがうかがえる。

次に、「稼げる企業(①)」と同様に収益力が高い「経常利益率の高い企業(②)」に着目すると、「経常利益率の高い企業(②)」は、「失敗を恐れず、新たな試みに挑戦する考えが根付いている」に対する回答割合が27.3%となっており、他の企業分類よりも自社の成長に対して積極的な姿勢がうかがえる。

他方で、「自己資本比率の高い企業(③)」は「自社の成り立ち・起源に誇りを持っている」と回答する割合が35.2%となっており、他の企業の回答割合よりも高い。

これとは逆に、「失敗を恐れず、新たな試みに挑戦する考えが根付いている」に対する回答割合は16.7%と、他の企業分類より低い回答割合となっている。

「自己資本比率の高い企業(③)」は、自社の社歴、蓄積やノウハウに自信を持っている一方で、新規事業の展開、新規市場への進出といった新たな試みに課題がある可能性が示唆さ
れる、とあります。

企業風土を利益という角度で見るとこうなるのですね。これは非常に面白い結果ですね。。。

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自社の年齢はいくつなのか??

2017年04月01日 05時00分00秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)410ページ「第 2-6-13 図 企業分類別に見た創業年数の分布」をみましたが、今日は411ページ「第 2-6-14 図 企業分類と成長段階との関係」をみます。

下図は、企業分類ごとに、経営者が認識する成長段階の分布を示したものです。

この図について白書は、企業分類ごとに詳細を見ると、「稼げる企業(①)」は、四つの分類の中で、「成熟段階」と回答した企業が80.0%と最も多い。

他方で、「自己資本比率の高い企業(③)」を見ると、「衰退段階」と回答した企業が10.4%となっており、これは、四つの分類の中で最も多い回答割合となっている、とあります。

自社の成長段階がどのステージにあるのか、経営者は客観的には分からないと思いますが、これを見ると、自社の年齢が分かってきますね。。。

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