中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

リスクテイクすると収益は変動する。これを証明するには??

2017年04月10日 05時05分07秒 | 中小企業白書(2016年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2016年版)422ページ「第 2-6-18 図 企業分類別に見た重要だと認識するリスクテイク行動」をみましたが、今日は425ページ「コラム 2-6-3 図 企業のリスクテイク行動と ROA の関係」をみます。

下図から中小企業のリスクテイク行動と収益の関係を見ると、ROA のばらつきが中央値以上の企業をハイリスク企業の方が、中央値未満のローリスク企業よりも、ROA の平均が高くなっており、ROA のばらつきを用いて企業のリスクテイク行動を測った場合、リスクテイク行動をしている企業の方が、そうでない企業よりも収益力が高まることが分かります。

この図の前提として白書は、企業のリスクテイク行動を指標化し、企業のリスクテイク行動と収益の関係を考察していきたい。

企業がリスクテイク行動を取る場合、企業の収益は各年で大きく変動することが想定される。

そこで、企業の収益力のばらつきを企業のリスクテイク行動の指標として用いる。

すなわち、収益力のばらつきが大きいほど、企業がリスクテイク行動を取る傾向にあると考えていくことになる。

ここでは、企業の収益力として総資本利益率(以下、「ROA」という。)を用い、収益力のばらつきは、ROA の標準偏差を用いることとする、とあります。

この「企業がリスクテイク行動を取る場合、企業の収益は各年で大きく変動することが想定される」という仮説を設定し、それをROAを用いて検証するというところが中小企業白書の面白さですね。

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