中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

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中規模企業・小規模企業の売上高経常利益率は伸びている

2015年05月13日 05時16分44秒 | 中小企業白書(2015年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2015年版)45ページ「売上高経常利益率の要因分解」をみましたが、今日は48ページ「企業規模別に見た売上高経常利益率」をみていきます。

下図をみると、大企業の売上高経常利益率は中規模企業・小規模企業よりも高い水準にあり、その差は2000年代に大きく拡大していることが分かります。

この理由について白書は、大企業の売上高経常利益率が2000年代に大きく伸びたことによるものだが、同時に中規模企業・小規模企業の売上高経常利益率も伸ぴていることが確認できる。

中規模企業・小規模企業の売上高経常利益率について、2010年以降の平均と2000年代の平均を比較すると大きく伸びていることが分かる。

業種別に見ると、製造業では1980年以降、大企業と中規模企業・小規模企業の売上高経常利益率の差はほぼ一定の割合で拡大を続けているが、2010年以降では、小規模企業で売上高経常利益率の伸びが大企業と比べて相対的に高くなっており、これにより大企業との差が縮まっている。

非製造業では、2000年代以降、大企業の売上高経常利益率が大きく伸びており、大企業と中規模企業・小規模企業の売上高経常利益率の差が大きく拡大している。

ただし、中規模企業・小規模企業の売上高経常利益率も2000年代以降上昇基調となっている、とあります。

これらを踏まえて、白書は、こうした大企業と中規模企業・小規模企業の売上高経常利益率の差の広がりは、中規模企業・小規模企業全体の収益が低収益の中規模企業・小規模企業の収益悪化によって下押しされたことによって生じた可能性もある。

企業の売上高経常利益率を規模間で比較する際は、単純に規模ごとの平均値で比較するだけではなく、同一規模内における売上高経常利益率の比較も合わせて行うことで、初めて企業規模間の売上高経常利益率の特徴が見えてくるといえる。

前置きが長くて読みづらくなってきましたが、要するに、経常利益を規模別だけでなく経常利益の構成毎に分解してみていくということです。明日から、みていきましょう!

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