KTMの990LC8エンジンのウオーターポンプシールの交換については
これまでに何件も実施していますが、その不具合発生頻度からしてこれはもう定期的に交換していかないといけないものだと思っていまして…
その実施回数と走行距離の最も長い当家990アドベンチャーも最後に交換作業をやって以来
かなりの距離を走っていますので、今シーズンのツーリングに備えて交換しておこうということになりました。
これまでのオイル交換で抜き取ったオイルの状態と冷却水の量から判断していたところではまださほどではないと思っていましたが
ポンプを支持するケースカバーの裏側にはやっぱり水が流れた跡
ポンプシャフトを支持するため二重に設けられたボールベアリングは新品時に塗り込まれているグリスで
その生涯を潤滑するしかないという、長寿の期待が持てない構造。
この構成で間違いないことは問い合わせで確認済みでしたが、僕以外にここのところに疑問を抱いている人も居なかった、
ならばいつか機会があれば試してみたいと思っていて
今回初めてベアリングのゴムシールを取り払って、エンジンオイルで潤滑される部屋にベアリングのローラーを開放。
シャフトを駆動するバランサーシャフトとの位置関係がベアリングローラー部分にエンジンオイルを入り込ませないものではないことを大まかに確認できましたから
あとはこれから距離をかさねた後どうなるか…
試そうと思いながらもこれまで何度も見送って来たので、今回は思い切って「人柱」になってもらいました (^_^;)
そんな消耗著しいウオーターポンプ事情の一方で
このクラッチもそうだけど、走行11万Kmを越えても
まだ交換したことのない「消耗品」はエンジンと車体ともに結構あります。
幸いこのアドベンチャーは身近に触れることが多く、コンディションも把握できているつもりなので
タイヤとドライブチェーン以外は快楽のために交換を早まることはしていませんからね。
990LC8はもう過去のモデルになってしまったけれど、
このエンジンは僕も大好きですしオーナーもまだ乗ると言ってますから
まだまだその走りで応えてもらいたい。