
SR400のタイヤ交換ご依頼の際、長距離を走行していると一日の間に1回有るか無いかの頻度で
たま~にエンジンストールしてしまうことがあるので同時にちょっと診ておいて…とのこと。

もう少し具体的に聞き取りしてみると信号待ち等の停車時のアイドリングから再スタートするためスロットルを開けたかどうかのタイミングで
突然のエンスト… 必ず再始動はできるのですがSRはキックスターターのみなので止まった場所によってはそれはそれは困るのだとか(ん~確かに)
僕もこの仕事は永いので歴代SRは一通りあたってきていますがFI車になってからはそれほどでもなくて
そんな型式特有の現象でもあるのではないかと、実作業でお預かりする前にメーカーサイドのサービス部門に問い合わせをしておきました。
お客さんから聞き取った症状をそのまま伝えると 「あーそれはスナップエンストってやつですね~」 と
(これは広い意味での現象に名付けたものでありSR特有の現象ということではありません)
初めて聞くワードですが あの青々したヤツを程よく塩茹でして皮ごとポリポリやるとビールにとてもよく合うあの豆のことではありません。
スナップエンスト…
クラッチミートを誤ったわけでもないし(そもそもまだクラッチ繋いでない)ちょっとビックリするけど不調とも言えない
それほど深刻なものではないんですよと言った結論を予測させる軽快な音のひびきではありませんか (^_^;)
勿論、理屈だけで片付けるわけには行かないのでタイヤ交換が終った後 試運転させていただきました。
時間も短かったので確かではありませんが、結局症状は出ず僕の感覚に触れるような不調やその兆候もありませんでした。
もっと長時間乗れば症状は出たのかもしれませんが、無意識にやっている操作には個人差ありますからそこはわかりませんね。
そしてこれを機に導入することにした用語を使って説明しこのまま様子を見ていくことになりました(いやそうなりますよこの場合…)

この「スナップエンスト」を使うとこれらの刺激的なエンジンを使い始めるお客さんに説明がし易くなりますね~

まあスターターモーターが有るのでさして困ることは無いのですけど
一時停止からの右左折やUターンでエンストしてしまうとその場で転倒してしまうかもしれませんから
これには警戒しないといけません。
あー それは 「立ちゴケ」って言いますね~
バイクは大なり小なりキズ付いて倒した本人の心も傷付くのですけど
走行中にけっこうなスピードからスリップダウンで転倒したわけではないので
車体の重要な部分にダメージを負っていることもほぼ無いはず
これももともと昔からあった用語ではなかったけど
あってほしくはないけど、まあ…あるよね ってことでは似ている (^_^;)

このスナップエンスト、3気筒以上のマルチシリンダーのエンジンで起こっては見過ごせませんけど
2気筒までならそこそこあります。
クラッチを切っている若しくはニュートラルギヤ エンジン回転数が極端に低い時かアイドリング付近でしょうか。
止まっていいとは言いませんけど条件がいくつも重なると あるかもしれないくらいには考えていたほうがいいでしょう。
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