黄昏が近づくとフクロウは飛び立つ準備を始めます。暗闇で木に激突。最近は夜目、遠目が効かなくなって来ました。
黄昏れたフクロウ
もうすぐノーサイド
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「そうなんだけど、ごめんね、どうしても今日はずせない会議があって」、、、
「嘘じゃないよ、出来るだけ早く帰るから」、、、、
「どこ?」、、、
「どこ行くの?」、、、
「そお、すっきり出来りゃいいけど」
なにやら深刻そうな話です。女子高生が電車の中で携帯でしゃべっていると、たいがい三角の目やら、真っ白い目で見られてしまいます。それが今日に限って雰囲気が違うのです。まわりの乗客、目は伏せ目がち、耳はぴんと立って若者の方を向いています。がんばれよー、即席応援団が出来そうな雰囲気なのです。
ここで、創作意欲がかきたてられます。まるでお題を与えられた桂歌丸のよう。携帯の相手の会話を創作します。
「私がこんなに苦しんでるのに、ほっといて会社に行けるわけ?」、、、
「朝になったら話し合いをしましょうって言ったのに、さっさと自分だけ会社に行っちゃったのね。あれは嘘だったの?」、、、
「ねえ、今、私どこにいるのか分かってるの?」、、、
「電車の中よ」、、、
「大岡山の指圧に行ってくるわ、少しは楽になるかもしれないから。本当は浣腸が一番効くんだけど」、、、
通信業界で生計を立ててきた身にとって、携帯を使ってくれるお客様は、みんな神様です。医療器具の障害の問題はそのとおりです。それでも携帯を使っている人を見ると、たくさんお金使ってくれて有難うと、頭が下がってしまいます。
携帯を口にくわえて生まれてきた子供たちが、社会の中枢に進出したとき、電車の中での携帯は自由化されるでしょう。あとほんの10数年じゃないでしょうか。今、電車の中で携帯で話している若者をみても、優しい目で見てあげましょう。君は生まれるのがちょっと早すぎたのですね。時代が必ず君に追いつきます。それまで、辛抱してみませんか、すぐですよ。
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