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プラダを着た悪魔

 先月、ブロードウエイミュージカル「レント」を見た後、品川で寿司を食べた。隣に上品な初老の夫婦がいて、夫のほうがなにやら板さんに愚痴を言っているようです。「俺は昼間仕事をしてるのに、こいつは映画を見てきたらしい。」奥さんは笑いながらパンフレットを手にして何か言っています。つい声をかけてしまいました。「それ『プラダを着た悪魔』ですね、いかがでした?」やっと援軍登場です。「今日が封切りなのです、もう素敵で、一緒に行ってってくれないものですから、、、」楽しそうに話してくれました。ご主人はずっとニコニコして聞いてられます。

 ニューヨーク大好き症候群の私としては、予告編を見て、これは見るぞー、と思っていた映画の一本です。封切り2週間目の日曜日の午後ですけれど満席でした。やはり若い女性、特に女性の二人連れが多いようでした。これには原作があって、ヴォーグ誌の女性編集長のアシスタントをつとめていたローレン・ワイズバーガーが作者。作者の体験がふんだんにちりばめられているこの小説はベストセラーになったものです。

 話はこんな具合です。大学を出たばかりのジャーナリスト志望のアンディ、おしゃれに関心は無いのに一流ファッション誌"RUNWAY"編集長のアシスタントとして採用されてしまいます。それも「今までファッションに興味ある子を採用してきたけど、頭のよくない子が多かった。今度は一寸変わった子を採ってみたかった」という理由だけで。

 しかしそこは「プラダを着た悪魔」として恐れられるカリスマ編集長のミランダが君臨する地獄のような職場だったのです。すべての雑用を説明も無しに命じられ、ガッバーナのスペルも分からないほどファッションに無知な彼女が、ナイジェルというファッション・ディレクターの助けを得て、センスを磨いていき、という映画です。

 アンディ役をアン・ハサウエイ、ミランダ役をメリル・ストリープ、ナイジェル役をスタンリー・トゥッチが演じています。ストーリーはちょっと結末の変わった、シンデレラ物語ですけれど、何しろこの3人の魅力がすばらしいのです。

 特にアン・ハサウエイ、プリティ・プリンセスのときは印象が薄く、名前も覚えていなかったけれど、今回は可愛くてチャーミングでした。また、メリル・ストリープはクレーマー・クレーマー以来のいやな女を演技力たっぷりに見せています。スタンリー・トゥッチもいい味を出しています。デンジャラス・ビューティのマイケル・ケインの役どころですけれど、男優にとってこういう役は得ですね。

 そのほかにも、映画RENTに女弁護士役で出てきたトレイシー・トムズにレント(家賃)を稼がなくっちゃと言わせてみたり。本物のヴァレンティノ ガラヴァーニがレセプション会場にいたり。テンポもいいし、最新のファッション、しゃれた会話、本物のスーパーモデルなど色々と仕掛けがしてあるので楽しめます。

 予告編の中で”Can you please spell Gabbana?”と言っているらしきところ、インターネットで何度聞きなおしても聞き取れません。皆さん聞き取れます?DVD買わないといけないかなと思っています。

Photo: http://movies.foxjapan.com/devilwearsprada/


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