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日高川水系 千年以上に1回(想定最大)洪水区域図 県が公表 日高平野は全域浸水 〈2020年2月19日〉

2020年02月19日 08時30分00秒 | 記事

日高平野全域が浸水エリアに


 全国各地で毎年のように豪雨や台風などで大きな被害が発生し、平成27年に国の水防災意識社会再構築ビジョン、水防法等が一部改正されたのを受け、県が新たに洪水浸水想定区域図を作成し、公表。想定最大規模降雨は「1000年以上に1回の割合」を想定。日高川水系は流域の24時間総雨量770ミリ、複数箇所で堤防が決壊して浸水する最悪の場合をシミュレーションした想定最大浸水図(浸水区域、浸水深、浸水継続時間、家屋倒壊等氾濫想定区域)を作成した。
 浸水エリアは従来の100年に1回想定から広がっており、御坊市の市街地を中心に市内の河北地区、野口から美浜町や日高町の西川流域、日高川町役場周辺にかけての日高平野全域の広範囲に及んでいる。浸水深は河川沿いや低地など最も深いところで10メートル以上のあるが、平野部は0・5~3メートルのところが多くなっている。浸水継続時間は12時間未満と12時間~1日が多い。

御坊市

 浸水エリアは旧御坊町全域、JR御坊駅にかけての湯川町、道成寺駅周辺にかけての藤田町、野口など広範囲に及ぶ。最も深いところで河口左岸など3~5メートルがあるが、市街地の多くは0・5~3メートル、あるいは0・5メートル未満。主な地点の浸水深は名屋地区津波避難タワー周辺で2・8メートル程度、新町地区同で1・8メートル程度、薗会館周辺で1・3メートル程度、市役所周辺で1メートル程度。ハザードマップは夏ごろをメドに作成し、全戸配布する。

美浜町

 西川河口周辺や上流の上田井、田井畑地区、沿線の吉原、和田、入山にかけてが浸水エリアに入っている。農地などを中心に深いところで3~5メートルある。民家の多い上田井、田井畑などは0・5~3メートルがほとんど。松原小や和田小、子ども園、役場などは浸水区域外。今年度末にハザードマップを作成し、4月に全戸配布する。

日高町

 台風などで浸水することが多い志賀川との合流付近の田園地帯や小池の美浜町との境界付近は3~5メートルの想定に。比較的に豪雨被害が少ない役場周辺(標高9メートル)の高家地内北側でも0・5メートル未満の浸水域が広がるほか、豪雨で通行止めになりやすい荊木の国道42号沿線は住宅街やJR内原駅にまで影響して0・5~3メートル、マンションが建ち並ぶなど住宅が多い高家南側平野部(標高3~4メートル)も広範囲に同程度の浸水を予想。ハザードマップは来年度中に作成、全戸に配布。

日高川町

 平成23年の紀伊半島大水害時に日高川の氾らんで浸水が多発した日高川町では、小熊から椿山ダム下流の初湯川まで、河川流域にあたる30地区以上全てが浸水する想定となった。最下流に位置する町役場本庁付近(標高約11メートル)でも0・5~3メートルの水深域となり、高津尾の中津支所と川原河の美山支所付近は3~5メートルに達し、床上浸水するレベルになる。
 川辺地区では和佐、入野、若野付近から上流の日高川沿い一帯に水深3メートル以上の区域が広がる。和佐駅周辺や松瀬の一帯、入野などでは5~10メートル。三百瀬橋上流付近の田園地帯、船津の河川敷や平成23年に別荘や牛舎が流出した小釜本の河川敷で最も深い10メートル以上の想定に。川沿いに集落が点在する箇所では、中津地区の小釜本、田尻、三佐、美山地区の川原河や浅間、熊野川付近などで5~10メートルの水深。また、支流の江川流域でも、ほとんどの区間が3~5メートルの区域。ハザードマップは来年度作成し、全戸配布する。


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