県警音楽隊コンサート
兄弟お笑いコンビ「すみたに」
御坊市内の自主防犯パトロール隊が連携し、昨年9月に結成した市自主防犯連絡協議会(酒本和彦会長)が、3月8日午後2時から市民文化会館小ホールで初の啓発イベントを開く。深刻化している特殊詐欺被害防止に向け、コンサートや漫才、講演を通じ、詐欺の手口や対策などを分かりやすく紹介し、地域住民の防犯意識醸成を図る。
令和5年中の県内特殊詐欺被害認知件数は100件で、被害総額は3億6031万円。前年度に比べ件数はほぼ横ばいだが、被害額は2倍以上の大幅増。手口は架空請求詐欺が最も多い64件で前年度比23件増。未払いの料金があるなどとして金銭をだまし取る手口で、被害額は約2億7500万円(前年度比2億円増)に上る。被害にあった人の年齢層は70~80代が半数を占めているが、20~30代の被害も二桁ある。
今年に入ってもSNSで知り合った外国人から「必ずもうかる」と投資を持ちかけられたり、ネット上で見つけた投資広告から被害に遭うなど、1月18日現在で7件6381万円の特殊詐欺被害があり、30代以上の幅広い年齢層が被害に遭っている。
管内7市町が共同で市役所に開設している「日高地域消費生活相談窓口」に寄せられた令和5年度相談件数は16日朝現在で197件あり、過去最多だった3年度191件を超えた。高齢者に加え、物価高騰等で生活が苦しく、副業を考えている人たちを狙った特殊詐欺も増えているといい、特殊詐欺被害防止対策は喫緊の課題のひとつ。
犯罪や被害の未然防止に向け、横の連携を強化するとともに未設置の自治会に組織化を働きかけようと、昨年9月に市内自主防犯組織7団体で結成した市自主防犯連絡協議会が、第一弾イベントとして特殊詐欺被害防止をテーマにしたセミナーを開く。県警音楽隊がコンサート、和歌山市出身の兄弟お笑いコンビ「すみたに」が特殊詐欺被害をテーマにした漫才を行い、御坊警察署の田中睦浩・生活安全刑事課長が県内の犯罪情勢について講演する。
参加無料。同協議会は「全国的に電話やインターネットを駆使した特殊詐欺被害件数は増え続け、手口も巧妙化しています。『私は大丈夫』と思わず、自分や家族、知人が被害に遭わないように、一緒に勉強しましょう」と参加を呼びかけている。申し込み、問い合わせは市防災対策課(電話23・5528)へ。
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