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御坊市公共交通活計画協議会で地域公共交通計画素案を承認 〈2023年12月6日〉

2023年12月06日 08時30分00秒 | 記事



 御坊市地域公共交通活性化再生協議会は4日、市中央公民館で開き、将来の地域公共交通を維持確保するための地域公共交通計画素案を承認した。地域住民への利用実態調査などを踏まえ、基本理念や3つの基本方針を掲げ、路線バス、JR、紀州鉄道、タクシーなど事業者ごとの取り組み、行政の支援策などを盛り込んでいる。1月に市民から意見を聞いた上で今年度中に策定し、計画に即した取り組みを進める。

 昨年6月に事業者、利用者、関係機関で協議会を設置。利用者実態調査や事業者ヒアリングを行いながら素案をまとめた。基本理念は「活気運ぶ御坊の地域公共交通」。基本方針は(1)維持確保と利便性向上で移動を支える(2)まちを育て、まちが育てる、まちと歩む(3)皆で使って守り育てる。数値目標も盛り込み、利用者数や収支率等はコロナ禍前の水準に回復させようと、過去5年間で最高だった年度の値を採用した。
 事業者の取り組みは、JRは運行継続とダイヤ等の利便性確保・改善、サイクルトレインの運行、御坊駅への全列車(特急、普通)停車の確保など▼乗用タクシーは御坊駅等の主要拠点での常駐による利用環境の確保、生活スタイルにあわせた運行時間帯の設定、多様な予約方法の設定(電話、アプリ等)、環境に優しい車両の導入など。
 路線バスはJRダイヤ改正や利用実態等をふまえた時刻表や停留所位置・運行経路等の継続的な改善、同一停留所での事業者間の名称統一、人と環境にやさしい車両への更新、市内の運行経路の見直し(御坊駅への乗り入れ路線増加など)のほか、新規で熊野御坊南海バス日裏線のあり方検討とあわせた市内のバス路線再編検討も行う。
 紀州鉄道は時刻表等の継続的な改善、設備更新等による乗り心地の改善などに加え、新規で運行本数の確保・増加の検討、生活利用促進で副駅名称導入、寺内町の入り口としての西御坊駅の活用、日高地域の観光資源として他の観光資源とのパッケージ化、ふるさと納税返礼品に一日駅長設定など沿線と連携した取り組みを挙げた。
 行政や事業者と連携した取り組みとして新たに運転免許返納者へのタクシーお試し乗車券の配布、バスや鉄道によるお出かけ体験会や買い物ツアーの開催、沿線施設と連携したバス待合空間の確保、バス路線網を考慮した道路整備、地域公共交通経路や時刻表を集約した公共交通マップの作成、まちづくり出前講座での公共交通利用教室の開催、公共交通担い手募集の情報提供、特急くろしおの利用促進(職員等出張時の利用等)などを盛り込んだ。
 継続的な取り組みは複数市町を横断する基幹的なバス路線の維持確保、駅等に接続して周辺地域を結ぶ補助的な路線の維持確保、継続的な財政支援、利便性向上に向けた駅や周辺の設備改善、運転免許証返納者へのバス運賃半額制度、高齢者等対象の移動支援施策推進などを挙げている。


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