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御坊市の源行寺と安楽寺で「7・18水害犠牲者追悼会」 〈2023年7月19日〉

2023年07月19日 08時30分00秒 | 記事


慰霊塔前で犠牲者の冥福を祈る酒本会長


 昭和28年7月18日に発生した紀州大水害で死者・行方不明者約220人に達する甚大な被害を出した御坊市で18日、市自主防災組織連絡協議会(酒本和彦会長)主催の「7・18水害犠牲者追悼会」が薗の源行寺と野口の安楽寺で執り行われ、災害の記憶と教訓を風化させることなく後世に継承し「犠牲者ゼロ」の災害に強いまちづくりにまい進することを誓った。

 昨年、協議会主催で「7・18水害犠牲者70回忌追悼会」を執り行い、今年から規模を縮小して継続。源行寺の追悼会には協議会役員、市の総務、産業建設、市民福祉各部長、防災対策課職員、遺族、地域住民が参列。湯川憲治住職が読経する中、犠牲者28人の名が刻まれている慰霊塔前で参列者が焼香し、犠牲者の冥福を祈った。
 酒本会長は「薗地区では長年、天田橋で追悼を続けてきたが、昨年、市自主防災組織連絡協議会主催で70回忌追悼法要を営ませていただいた。今後も継続し、先人の方々の教訓を忘れず、二度と災害による犠牲者を出さないよう地域住民の皆さんの防災意識を高めていきたい。水害を知り、語り継ぎ、命を守るため、三浦市長とともに安心、安全なまちづくりに努めたい」と話した。
 昭和28年7月18日、活発な梅雨前線の影響で紀伊半島で10日間雨量700ミリを超す大雨となる紀州大水害が発生し、県内で1千人を超える死者・行方不明者が出る県史上最悪の大災害となった。御坊市内でも日高川が氾濫し、広い範囲で浸水し、旧御坊町では浸水深が2メートルに達し、野口は壊滅状態となるなど死者・行方不明者約220人に達する大きな被害を出した。


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