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御坊市が災害避難時の小・中学校教室開放マニュアルを作成 〈2023年7月9日〉

2023年07月10日 08時30分00秒 | 記事


避難時、必要に応じて学校教室も開放(写真は御坊小)


 御坊市は、風水害や地震、津波など災害時に市内小・中学校10校に避難所を開設する際の学校教室開放マニュアルを作成した。学校は避難の拠点施設に位置づけられ、避難所開設時は体育館を使用しているが、いずれも空調設備がないため、健康管理面から災害や避難者の状況等に応じて臨機応変に空調設備のある学校教室を利用できるように、あらかじめ手順や使用時のルールなどを定めた。

 拠点施設となる小学校6校、中学校5校(大成中含む)は風水害、津波、地震の指定緊急避難場所(塩屋小は津波時指定外)や指定避難所。平成23年9月の紀伊半島大水害時は御坊小、野口小、湯川中、河南中、大成中で開設し、ピーク時で1177人。令和元年8月の台風時は御坊小・中、野口小、湯川中、河南中、大成中で開設し、ピーク時で275人が避難した。
 いずれの小・中学校も体育館には空調設備が整備されておらず、市の第5次総合計画前期事業計画に整備事業を盛り込んでいるものの着手時期は未定。特に風水害が多発する夏場は、空調のない体育館で過ごすのは高齢者や妊産婦、乳幼児、障害者らにとって健康管理面から好ましくなく、新型コロナ流行時のような三密対策にも適していないため、健康管理面や個別対応など必要に応じて教室を開放できるマニュアルづくりを進めてきた。
 市教育委員会を中心に各学校、防災対策課と協議しながら小学校6校、中学校4校(大成中除く)別の学校教室開放マニュアルを作成し、庁内で共有。避難所開設時は、まず体育館を開放し、その後、必要に応じて教室を開放。開放するのは多目的室や音楽室、図書室、コンピューター室、理科室など特別教室が中心となり、児童生徒の私物がある普通教室や職員室、保健室、校長室等は対象外。
 開放できる教室数は御坊小8、湯川小2、藤田小3、塩屋小5、野口小5、名田小6、御坊中19、湯川中13、河南中4、名田中4あり、あらかじめ優先順位を決めて開放するほか、教室に至るまでのルート、使用時のルール(校舎内は土足禁止、開放場所以外は立ち入らない、私物や学校備品に触らない、使用後は清掃するなど)も定めた。
 市教委は「マニュアルを決め、関係職員間で共有しておけば、さまざまな状況に応じて臨機応変に対応でき、スムーズな避難所運営を行える」としている。


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