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近畿高校総合文化祭美術・工芸部門で管内5人が県代表 〈2022年7月15日〉

2022年07月15日 08時30分00秒 | 記事

 第42回近畿高校総合文化祭和歌山大会美術・工芸部門に、日高地方から平面作品の部で西本空矢君(日高2年)、尾前美優さん(紀央館2年)、大西花さん(南部2年)、立体作品の部で坂成海さん(紀央館2年)、太田秀仁君(南部2年)の作品が県代表として出品されることが決まった。

 西本君の作品はP50号(縦116・7センチ、横80・3センチ)の油彩「夏と蒼穹」。青空に立ち上る入道雲と緑深い山々を背景に、遠くを見つめる愛猫・夏をアップで描いた。耳の中の産毛のやわらかさや目の透明感を、筆使いを工夫してうまく表現した。入道雲がわき立ち、山の木々が重なる遠景にもこだわった。「制作途中で心配だったが、選ばれてうれしい。猫の毛をもっとふわふわに描き込んで、夏休みに仕上げたい」と話した。
 尾前さんの作品はF50号(縦117センチ、横91センチ)の油彩画「射(しゃ)」。人物画を描こうと校内の運動部を回り、弓道部員の弓を構えた美しさに惹かれ題材に選んだ。作品は、男子部員が的めがけて弓を放つ姿を描き、紫色の練習着に合わせ肌の色も紫がかった色にまとめ、黒も複数の色を混ぜ合わせて作るなど細部までこだわった力作。「県代表に選ばれて嬉しい。近畿総文祭では他の人の作品を見て、いろいろ学びたい」と話した。
 大西さんの作品は、F50号のアクリル画「リコリス」。カラフルな色使いの9つのイラストをきっちりと市松模様のように並べた構図で、好きな彼岸花を洋風に表現した。彼岸花は型紙をなぞってすべて同じ形に。対して背景に敷き詰めた模様は、刺繍模様を参考にして、さまざまに違うデザインで描いた。「左右対称とは違うように配色しました。選ばれて、うれしいの前に、驚きました」と話した。
 坂さんの作品は、縦115センチ、横56センチ、奥行き45センチ。タイトルは「伊吹」で、海岸で見つけた流木にワイヤーで作った大中小の葉をとりつけ、葉が成長していく過程を表現。流木にはニスやラメを塗り、ワイヤーも葉の大きさを考え一つずつ丁寧に形づくった。「以前も流木とワイヤーをセットにして作ったので、今回もと選びました。代表に選ばれてホッとしています。近畿ではいろんな人の作品を見て、自分の作品作りに生かしたい」と話した。
 太田君の作品は、縦90センチ、横60センチ、幅30センチの「翻車魚(まんぼう)」。中学生の頃に水族館で見て一番好きだったマンボウを、FRPを使って表現。ヒレなど各パーツをカッターやヤスリで削って形成し、組み立て金色を下地にアクリルの黒を塗り重ねて古びた黒サビのような色味に仕上げた。立体作品の制作は初めてで「曲線をなめらかにするのに苦労したけど、ほぼイメージ通りにできた。造って楽しかった。選ばれてびっくりした」と話した。
 近畿総文祭は11月25日から27日まで県民文化会館、ホテルアバローム紀の国で開催し、県内から選ばれた9点(平面7、立体2)ほか近畿2府7県の代表作品約80点を展示するほか、講演会や講評会、生徒の交流会等が催される。


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