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由良町の衣奈ワカメ水揚げ量3倍(昨年比)で商品販売増へ 〈2018年3月24日〉

2018年03月24日 08時30分00秒 | 記事

乾燥、塩蔵ワカメをPR


 由良町衣奈でワカメの養殖が好調だ。昨年、一昨年と水揚げ量が例年に比べ少なめだったが、今季は昨年に比べ3倍もの量があがっている。養殖されたものは乾燥ワカメ、塩蔵ワカメとして商品化されており、販売している紀州日高漁業協同組合では「今年は豊作で、例年よりも多く商品を提供できますし、良質のワカメに育っています」と喜んでいる。

 同町の特産物でもあるワカメは衣奈地区を中心に養殖が行われている。11月にロープに種をつけた後、衣奈湾で約2カ月かけて生育し、1月下旬から水揚げを開始。1月から2月にかけては天日に干して乾燥ワカメ、3月からは塩漬けする塩蔵ワカメを生産している。
 漁協によると、水揚げ量が増えた要因は1月半ばから水温が下がり、ワカメが育ちやすい環境が整ったからだという。不作の年はロープにつけた種すべてが育たず、歯抜け状態になることが多いが、今季は種のほとんどが順調に育ち、量産できるまでに回復した。
 衣奈ワカメは、柔らかい食感ときれいな色が特徴で、漁協では2月半ばから乾燥ワカメ、3月半ばから塩蔵ワカメの販売を開始した。
 塩蔵ワカメは、刈り取ったワカメを一度湯がき、約3日間塩漬けしてから軸を取り除き、葉の部分を袋詰めして販売。5分ほど水にもどせばすぐ料理に使えるため手軽に調理できるのが人気で、昨年、商品のパッケージをリニューアルし買い物客の反応も良いそうだ。
 見た目と味に加え、塩蔵は冷蔵すれば1年間、乾燥も1年間保存がきくため長年にわたる人気商品の一つ。漁業者の高齢化などで生産者が年々減り、水揚げ量も海の状況によって変動するため一定量を確保するのに苦労しているが、今季は天候条件が整い、例年並みの量が確保できたことで、漁協も「生産量だけでなく、良質のワカメが出来ています。ぜひ、食べて頂きたい」とPRしている。
 価格は、乾燥ワカメが1袋(150グラム)600円、塩蔵ワカメは1袋(200グラム)310円で、紀州日高漁協本所(電話22・0451)、衣奈浦支所(66・0111)で販売中。


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