瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

うる星感想リターンマッチ3

2011年10月22日 18時08分36秒 | 漫画&アニメ
週1知ったか批評家気取りシリーズ、アニメうる星やつらの感想記。
前回に引き続き、今回は第9~16回迄参ります。
宜しければ最寄のDVDレンタル店で、下記タイトル回を収録したDVDを視聴の上、お読み下さりませりせろり。
先に断っとくと▲は自分的佳作って事で。(今回は無いけど★付けてる回は自分的傑作)

▲第9回「謎のお色気美女サクラ」 脚本:山本優 コンテ・演出:押井守 作画監督:野部駿夫

…冒頭でライトを掻い潜り逃げるあたるは、旧ルパン三世オープニングからのパロだろう。(笑)
第1話あたるの台詞で「イスカンダル」の名を出したりと、押井さんは昔から他作品のパロディを繰り出す。
知ってる人はニヤリと笑い、知らない人でも小気味良いテンポに圧され、よく解らないまま笑ってしまうかと。
ラーメン屋店主とのかけ合いからも、後の押井ワールドに繋がる雰囲気が感じられる。
サクラさん初登場の回、タイトルで「謎のお色気美女」と謳ってる割には、作画が残念な出来でちっとも美人じゃない件。
てかこの回のサクラさん観ると確かにタツノコキャラっぽい、ぴえろ=タツノコプロ繋がりなんだなぁと解る。
サクラさん役の鷲尾真知子さんは、最初の頃高い声で演じていた。
(サクラさんに限らないけど)放送開始した頃は「キャラのイメージに声が合ってない」との批判が多く寄せられたらしい。
よく知られる低いサクラさん声は、試行錯誤して掴んだものなんだろう、流石プロ!
ちなみに本来声優ではなく、舞台やドラマで演じる方が本業のよう。(いや元々声優は俳優だったんだけど)
時代劇やNHK大河等に出演されてるのを知り、声優だと思い込んでた自分は当時驚いたのだった。
演技が巧い俳優でも声の演技はあんまり…って方も居る中、ぴったり役にはまったのは凄い。
役に充てて演技指導した音響監督の斯波重治さんも偉いと思う。
斯波さんは、うる星~めぞん~らんまと、ルーミックアニメの音響監督を執り続けた方、林原めぐみさん山口勝平さんらを、人気声優に育て上げたやり手なのです。

(個人的評価) 脚本△ 演出○ 作画× …「外しましょう!!ブラを!!!」たって、サクラさん、どー見てもノーブラですがな。(笑)

▲第10回「悩めるウイルス」 脚本:山本優 コンテ・演出:高橋資祐 作画監督:遠藤麻未

…サクラさん登場回の後半、友引高校の保険医になるまでの話。
これは原作に対しての謎なんだが、巫女が何故保険医になるのか??
「あたるに絡ませるには教師役を務めさせるのがてっとり早い」って安直な目論見なんだろうけど。(笑)
サクラ、面堂、ランにラムも友引高校に転入させる事で、うる星やつらは学園物の色を濃くして行く事になるのです。(それまではあたるの家が主な舞台だった)
アニメに話を戻して――胸を露に開けた深いスリット入りタイトドレスで出勤するサクラさんがヤバイ。
色は挑発的なパープルですよ、加えてノーブラですよ。(校則違反ですわ)
校門から校舎まで続く全校(?)男子生徒のギャラリー中央を、豊満なスタイルをブルンブルン震わせながら闊歩するシーンに胸が熱くなった。(笑)
星を幾つも鏤めた瞳…真っ赤なルージュを引いた唇…服から零れそうな白い胸…モンローウォークで揺れる尻…視線の移り方がリアルに男子高校生してます。
前半のサクラさんとは別人28号の美しさで、名前呼ばなきゃ同じキャラだと解らんよ。(笑)
絵だけでなく話も演出も今回は出来良く感じられた。
原作のあたるは最初から女好きだったわけでなく、サクラさん登場時は彼女を避けていたんだけど(彼女が原因で死にかけたからな~)、アニメではキャラを一貫させる為、「病魔に取り憑かれた為避けていた」と辻褄合せてた。
原作の様にサクラさんが苦手なあたるも観てみたかったというのが本音だけど。(笑)
病魔も退散する超人的なタフさとオチ付けた点に、作中の最強キャラ=あたるを強く認識させられたです。

(個人的評価) 脚本○ 演出○ 作画○ …巫女衣装に早変りするサクラさんは、アニメならではの演出!(今ならCGで可能だなんて言わんように)

・第11回「恋の三角ブラックホール」 脚本:小山高男 コンテ・演出:原田益次 作画監督:谷田部雄次

…話も台詞も原作を忠実にトレースしている。
原作の「土曜の夜は子供を作るっちゃー!!!」とか、「日曜の朝は一緒にお風呂に入るっちゃー!」とかを、当時お茶の間に向けまんま放送するとは、スタッフ惚れ惚れする程勇気が有ります。(笑)
ただ原作通りの割りに、面白さが全く感じられなかった…。
絵が酷い出来なのも有るけど、テンポの遅さが原因でしょう。
話のスペクタクルさが観ていて良く伝わって来なかった、町から逃げ惑う人のリアクション等殆ど無かったし。

(個人的評価) 脚本× 演出× 作画× …あたるが持ってる黒焦げの塊は、もしやラムのブラ??

・第12回「ホレホレ 小悪魔だっきゃ!」 脚本:星山博之 コンテ・演出:早川啓二 作画監督:野部駿夫

…テンは何処へ行ってしまったのか??全く登場しないんだけど。
前回も殆ど出番無かった、原作では元々登場しない話なので、どう活躍させたら良いか解らなかったらしい。(笑)
この回の場合ラムも登場しない原作を使った為、小悪魔が苦手でUFOに逃げる案を練ったけど、ぶっちゃけ苦しいですな。
小悪魔出現時の合わせ鏡、窓硝子を利用してるのね、観直して初めて気付いたという。(汗)
ラストであたるとあたるの父とチェリーが言い争ってる時の台詞は、観直しても良く聴き取れんかったです。

(個人的評価) 脚本× 演出× 作画× …ラムのブラがびよよよ~~んと伸びるサービスショット有。(作画がアレなんであんま嬉しくないけど…)

▲第13回「電撃ショックがこわい!」 脚本:中原朗 コンテ・演出:小島多美子 作画監督:遠藤麻未

…初期はとにかく話に期待出来ない分、作画が良いか悪いかで勝負が決ってしまう感じ。
この回は幸いな事に絵が綺麗、特にラムが可愛く描かれている。
演出のテンポも悪くない、担当してる小島さんは、良くも悪くもクサイのが特徴で、例えば夕陽に向うラムとあたるのシーンなんか、女史ならではの表現の仕方だ。
今時、いや当時は80年代だけど、それでも悩んでるキャラを演出するのに、夕陽をバックにさせようとは…古臭さも極めれば個性に感じられる。(笑)
原作では超能力封じのリボンが、あたるの仕業(協力者チェリー)だと解り、ラムの凶暴な報復が炸裂するのだけど、アニメではヒロイン像を壊さない為の配慮かソフトな表現に留めていた。
猟奇的な彼女に期待してた向きには、ちょっと惜しい。

(個人的評価) 脚本△ 演出○ 作画○ …「妻」と呼ばれて幸せな夫婦生活を想像するラムが可愛い。

・第14回「念力ウラミのあやつり人形」 脚本:小山高男 コンテ・演出:小島多美子 作画監督:野部駿夫

…冒頭のあたる家お茶の間のシーン、妙に会話が長く続くから、伏線でも張ってんのかと思ったら、そんな事は全く無かった。
原作よりもハチャメチャに盛上げよう盛上げようという頑張りが空回りしてる様に感じられる。
脚本を担当した小山さんは、タイムボカンシリーズのメインライターだった方で、ギャグの巧さに定評が有ったのだけど、アニメうる星ではその才能をあまり活かせず終った。
シナリオライターに合う作品、合わない作品が有るのだな~と思う。

(個人的評価) 脚本× 演出× 作画× …あたるはそんな恨みがましい性格してないと思うんだが…。

・第15回「おし入れの向うは海王星」 脚本:雨宮雄児 コンテ・演出:押井守 作画監督:野部駿夫

…押井さんが担当してる割に、大人しく原作通りに終ってて意外だ。
敢えて挙げるなら、あたるが己のフリーな魂を主張するシーンと、戦車を出した辺りに氏のカラーが出てる?
おユキさんは原作では如何にも雪女らしい、クリスタルな髪とファッションなのに、アニメでは描く手間を省く為か、オレンジのエナメルっぽいスーツに変えられている…せめて青系にして欲しかったぞ。(涙)
後年「怒れ!シャーベット」がビデオ化した時は、原作通りのクリスタルな髪にデザイン変更、作画監督の西嶋さん天晴れなマニア魂や!(笑)

(個人的評価) 脚本△ 演出△ 作画× …あたるの母の「預金が続く限り…!」という台詞には笑ってしまった。

・第16回「ハチャメチャ恐竜時代」 脚本:山本優 コンテ・演出:早川啓二 作画監督:遠藤麻未

…金太郎レギュラー補完計画ぱーとつー、だから無茶だって!(汗)
初期のシリーズ構成役だった山本優氏が目論んだらしいけど、いっその事あたるの家に居候させてれば成功したかもしれない。
そこまで本気出さなくて良かった。(笑)
ぶっちゃけレギュラー張れるほど、金太郎はキャラ濃くないだろう。
早々と諦めて正解だったと心底思う。
この回原作では面堂の役所を金太郎が担ってる、ハングライダー乗って。
けどやっぱり実際には登場しないキャラなもんだから持余しちゃってるなと。
自分でも持余すようなキャラをレギュラーにしようとするなよ。(笑)
恐竜達と一緒にタイムスリップして現代に戻るオチが、あまりに唐突過ぎて目が点になってしまった。
んな事言ったらジュラ紀にタイムスリップする始まりも唐突なんだが。
どうやらこの頃のアニメスタッフは、最後は必ずあたるの家を破壊せねばなるまいと考えてたらしい。
まるでドリフ全員集合のオチである。(笑)

(個人的評価) 脚本× 演出× 作画○ …どうやったら美女に見間違えるんだ。



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