kotoba日記                     小久保圭介

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耳元に吹く微風

2021年01月11日 | 生活
  


休日
寝る
終日
言葉書き

昼寝をしていると
耳元に冷たい風
ん?
と思って
目が醒める

誰がいるわけではない
窓が開いているわけではない
冷たい風というか
息というか
ヒヤッとしたものが
どこから来るのか
すぐにわかった
神様だ
「起きなさい」
という合図だ
「頑張りなさい」
ということだ
はっきり感じた風だから
間違いないと思う

言葉書きに没頭する

それから
スーパーに行って
予約本を受け取りに
図書館へ
その道中
鳩が道路の脇で
伏していた
簡単に唱えた

本を貸していただき
また鳩の前に来た
自転車をとめ
ちゃんと手を合わせ
何妙法蓮華経を三回
唱える
わたしは神道だけれど
誰もが見知っている
仏教のお経を唱えるだけで
空の上に行けるのだ
とTikTokで
お坊さんが言っていた
「いろんな動物が車にひかれて死んでいます。ああ気持ち悪いと思うだろうけれど、よく考えてみてください。生きていた時はどんな動物だってかわいかったはずです。だから気持ち悪いと思うのは気の毒です。何妙法蓮華経と唱えることで、静かな気持ちになって空の上に行けるのですよ。だから唱えてあげてください」

だから
そうした

高野山の動画を二時間見る
サイセイ氏からメールがあり
返信し
返信が来たので
電話
結局三時間の新春対談
コロナ渦を中心にして
慣れという大きな問題にサイセイ氏は言った
「太平洋戦争の末期は、空襲が来ても、ああまた来た。今日、生きていればいい、いつもと変わらない日常を過ごす人々が大半だったらしい」

こういう言葉は本を読んでいる人しか
言えない
もの凄い読書家であり
社会学者であり
文学ももちろん明るい

一緒にデモに行った時
ビラを配っている人たちと
受けとる人たちのことを
思い出として話した
「あの時さあ、俺たち、噴水のところに座って、シールズの若い人たちがスマホをクスロールして演説してて。交差点から来る人たちは何をしているんだろう、っていう好奇の目だけで、ビラを受けとろうとはしなかったよね。受けとっても美容品のチラシと同じように、読まずに捨てるのがたいていだよね。結局、コロナ渦でも、興味ない人は興味ないんだ。無理に問題意識を持ってもらうっていうのは無理なんだ。みんな半径三メートルの生活が大事で、線上の発展途上国まで想像できないし、メディアも先進国の感染状態ばかり動画で放映するだけ。どうしてインドとかアフリカの映像を流さないのか。ちゃんと知るには人間の知覚の8割を占める『目で見える』動画を流すのが効果的なのに。今こそ、死体を放映するべきだと思う。死を隠蔽してはいけない。湾岸戦争の時だって、夜の空爆で、緑の空にきれいな閃光だけの動画だよ。昼間の動画を流せって。人の首や胴体、足や手が、ばらばらになって、内臓が出て、花が吹き飛び、馬がその形を失い、がれきの中に、何の肉片なのかわからない、木は粉々になって唐黶A車は真っ黒になって、焼け死んだ死体の黒は、流さない。想像力がないんだ。ニュースというのはそういうふうに切り口を選べる。でもさ、俺たちは、違う。切り口は隠蔽されているものだ。覚えている? 寒い一宮の労働場の帰り道、雪が積もった道を俺たち歩きながら、駅のロッテリアのカウンターで何時間も話したよね。映画『ハンナ・アーレント』の凡庸の悪、無関心という悪。それがパンデミックの今でも、やっぱりあらわになっている。感染防止に問題意識がある人とそうでない人の格差がパンデミックを起こしている原因だし、本当に科学的思考をしているか、世界が一番情報共有している部分もたくさんある。でも、富裕層や先進国がワクチンを買い占め、高値で途上国に売る。これが金の悪だ」
「そうだよね。国が利権で戦っている場合じゃないのに」
とサイセイ氏はたくさんのアンサーを話し、またアンサーする。

「そろそろお風呂に入らなきゃ」
サイセイ氏は言った
「そうだよね。僕も入るわ。じゃあね」
とスマホを切ると、
三時間弱の電話
いつもそう
長い時は5時間
わたしは無定量の電話プランなので
金額の心配はない。
いつもサイセイ氏には教えてもらうことばかり

お風呂に入って、
「これから、仕事なくなったら、医療従事者に職を求めるよ。とりあえず仕事になるだろうし、募集もあると思う。安くてもやる。感染して死んでもいいと思っている。大阪のトップアイドルがやめて、看護師の勉強をはじめるらしい、とサイセイ氏は言った。偉いね。仕事なくなったら一緒に行こうか? 行こう」
なんて話していたことを思いながら
別府の湯の色彩の湯船で
わたしは汗をかく

全国を旅して歩いているおにぎり先生にメールを書く
おにぎり先生はわたしより少し上で、自分のことを「俺、俺」
とメールでも電話でも言う
とにかくおにぎり先生とのやりとりは
自然、文学、件p、科学、文化人類学と多岐に渡る
本物の放浪者
今、どこにいるのかは教えてくれない
きっと日本にいるはずだけど、コロナ渦だし
ずっと歩いて旅して、どんな仕事をしているかも不明
まったく本人に関しては謎ばかり
3年前だったか、バスターミナルの椅子に座っていたら
パンをたくさんくれて
食いながら四方山話
これを縁として
連絡先を交換
あの時は
詩について話していた
出会うべき時に出会った人

遅くに
就寝







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