kotoba日記                     小久保圭介

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気配と呼吸

2017年09月01日 | 生活
朝は涼し
昼はまだ少し暑き
夜は寒き

朝はかぼちゃを食べ
紅茶とトースト

夏が終わるというより
秋が始まった

こうして
季節がカタンと音をたてながら
変わってゆく真っただ中にいる
季節の歯車が噛み合い
カタンコトンと
ゆっくり
時に速く
回っては
「もう夏が終わるね」
「もう秋だね」
「朝なんか寒いもんなあ」
って暮しのことを
みんなが言い
「小さな秋見つけた」
と美しい言葉を書いた詩人は
サトウハチローさん
その言葉に沿って
わたしたちは

小さな季節の変化を
見つけては
「秋だなあ」
なんて
ひとり
言ってみたりする

空はまだ微妙
秋の空ではまだないけれど
鈴虫の鳴き声
気温の低下
夏草の枯れ
汗ふくこともなく

この一週間の変化は凄い
体は楽になる
鼻からいっきに胸腹に空気を吸い込み
足裏から頭のてっぺんまで
空気が昇る感覚で
そして
数秒息を止める
口をすぼめて
ゆっくり息を吐きだす
吐き切る
これが
体の換気

秋の
高い空は
来週に
見られるかもしれない

---

サトウハチロー


   誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた
   ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
   めかくし鬼さん 手のなる方へ 澄ましたお耳に
   かすかにしみた 呼んでる口笛 もずの声
   ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた

   誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた
   ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
   お部屋は北向き くもりのガラス うつろな目の色
   とかしたミルク わずかなすきから 秋の風
   ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた

   誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた
   ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
   昔の昔の 風見の鳥の  ぼやけたとさかに
   はぜの葉ひとつ はぜの葉あかくて 入日色
   ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた




コメント
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