今日は台風が来るというので、
気温も下がるだろうと、
ャbトにお茶ではなく、
ショウガ湯を入れて、
出かけました。
朝は雨が降っていたし、
台風だから、
自転車はよして、
地下鉄でゆきました。
すると、
天気は、
雨も降らず、
風も吹かず、
ずっとグレイの空。
夕方には、雲の切れ間に、
青い空まででました。
天気予報は当たらないなあ、
ってみんな思いました。
昨夜は湯たんぽをして、
毛布を一枚余分にかけ、
一昨日、体が冷えてしまったので、
体を温める食材を選んで、
これでもか、と思うほど、
温めました。
もちろん、お風呂もゆっくり入って。
すると、
今朝、すっかり体調が良くなっていて、
回復していて、
あー、うれしい、
って思いました。
だから、
今日は回復して気分も良いし、
体も調子が良くて、さらに良い感じです。
黄色い点字ブロックの道を、
見ていました。
そしてそのことを忘れていた時、
盲人が現れました。
黄色い点字ブロックとともに、
盲人のことも思っていたのかもしれません。
ちょっとびっくりして、
寄って、
腕をどうぞ、
と言うと、
「じゃあ肩に」
と盲人は言いました。
横断歩道を渡る手前、
「どこまで行くのですか」
と訊くと、
「渡って、左へ」
と彼は言いました。
横断歩道を渡りながら、
「今日は台風だっていうのに、天気予報は当たりませんね」
と言うと、
「台風は逸れました」
と彼は言いました。
車はひどく丁寧に、
停車していました。
おじいさんやおばあさんが渡る時でも、
こんなふうに停まってくれるのだろうか、
と横断歩道の前で、
フリーズしている老人の姿を、
後付で思います。
横断歩道を渡り、
「ここで良いです」、
と彼は言い、
左へ、
つまりは北へ、
彼は向かいました。
僕はどの労働場に行っても、
すぐに盲人に出会います。
それはもう数限りなく、
です。
その都度、
寄ってゆきます。
たかが数分、
いや数十秒、
肩や腕を貸す、
それだけのことを、
僕はします。
「えらいね」
とその都度、誰それに言われます。
違う、とその都度思います。
僕はたぶん、
前の世で、
目が見えなかったと、
思えてなりません。
だから、
目が見えない人には、
ハートの針が異常に振れます。
きっと以前、
僕は誰かの、
腕や手を、
貸してもらったんじゃないかな、
と思います。
もしかしたら、
背負ってもらい、
川を渡ったかもしれないし、
荷台に乗せてもらい、
山を越えたかもしれません。
そして、
今日みたいに、
どっちが助かっているのか、
というと、
こっちが助かっているのです。
それは、
僕の肩にあった、
彼の右手の、
温度。
気温も下がるだろうと、
ャbトにお茶ではなく、
ショウガ湯を入れて、
出かけました。
朝は雨が降っていたし、
台風だから、
自転車はよして、
地下鉄でゆきました。
すると、
天気は、
雨も降らず、
風も吹かず、
ずっとグレイの空。
夕方には、雲の切れ間に、
青い空まででました。
天気予報は当たらないなあ、
ってみんな思いました。
昨夜は湯たんぽをして、
毛布を一枚余分にかけ、
一昨日、体が冷えてしまったので、
体を温める食材を選んで、
これでもか、と思うほど、
温めました。
もちろん、お風呂もゆっくり入って。
すると、
今朝、すっかり体調が良くなっていて、
回復していて、
あー、うれしい、
って思いました。
だから、
今日は回復して気分も良いし、
体も調子が良くて、さらに良い感じです。
黄色い点字ブロックの道を、
見ていました。
そしてそのことを忘れていた時、
盲人が現れました。
黄色い点字ブロックとともに、
盲人のことも思っていたのかもしれません。
ちょっとびっくりして、
寄って、
腕をどうぞ、
と言うと、
「じゃあ肩に」
と盲人は言いました。
横断歩道を渡る手前、
「どこまで行くのですか」
と訊くと、
「渡って、左へ」
と彼は言いました。
横断歩道を渡りながら、
「今日は台風だっていうのに、天気予報は当たりませんね」
と言うと、
「台風は逸れました」
と彼は言いました。
車はひどく丁寧に、
停車していました。
おじいさんやおばあさんが渡る時でも、
こんなふうに停まってくれるのだろうか、
と横断歩道の前で、
フリーズしている老人の姿を、
後付で思います。
横断歩道を渡り、
「ここで良いです」、
と彼は言い、
左へ、
つまりは北へ、
彼は向かいました。
僕はどの労働場に行っても、
すぐに盲人に出会います。
それはもう数限りなく、
です。
その都度、
寄ってゆきます。
たかが数分、
いや数十秒、
肩や腕を貸す、
それだけのことを、
僕はします。
「えらいね」
とその都度、誰それに言われます。
違う、とその都度思います。
僕はたぶん、
前の世で、
目が見えなかったと、
思えてなりません。
だから、
目が見えない人には、
ハートの針が異常に振れます。
きっと以前、
僕は誰かの、
腕や手を、
貸してもらったんじゃないかな、
と思います。
もしかしたら、
背負ってもらい、
川を渡ったかもしれないし、
荷台に乗せてもらい、
山を越えたかもしれません。
そして、
今日みたいに、
どっちが助かっているのか、
というと、
こっちが助かっているのです。
それは、
僕の肩にあった、
彼の右手の、
温度。