聖徳太子研究の最前線

聖徳太子・法隆寺などに関する学界の最新の説や関連情報、私見を紹介します

『中日新聞』『東京新聞』に聖徳太子研究に触れたインタビュー記事が掲載されました

2022年05月08日 | 聖徳太子・法隆寺研究の関連情報
 『中日新聞』の5月7日版の記事ですが、系列紙である『東京新聞』にも掲載されており、こちらは電子版が公開されていました(こちら)。

 聖徳太子遠忌関連の記事となる予定であって、まだ寒い時期にインタビューを受けたのですが(ですから、写真では冬の格好をしてます)、以後、あれこれメールでやりとりしているうちにウクライナ事件も起きて掲載が遅れ、ようやく研究者インタビューの形で掲載されることになった次第です。私はいろいろなことをやっているため、まとめるのは大変だったでしょう(林啓太記者に感謝)。

 ナショナリズムへの関心と津田左右吉との関係に重点を置いて書かれていますね。私は、結果としては「憲法十七条」や三経義疏を疑う津田説をくつがえしたわけですが、その研究の過程で、当時の状況についてきわだって踏み込んだ考察をしていたのは津田であったことに気づき、改めて畏敬の念を抱いたことは、昨年やった講演で述べておいた通りです(こちら)。

 早稲田で東洋哲学専攻に進んだ理由はいろいろであって、以前、書いてあります(こちら)。ただ、アジアの近代史、特にナショナリズムと仏教の関係に対する関心が強かったことは確かですね。

 この6月には近代仏教史研究会の大会で、その一例について批判的に検討した発表をする予定です。今回はリモート大会であって、非会員でも参加できます(こちら)。 
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