すげえおもしれえ。
2007年読んだ中で最もおもしろい。
ハゲタカというタイトル通り、
バブルで弱体化した日本企業・銀行が外資にメコメコにされる話なのだが、
実際よむとダークヒーローのような痛快さも備わっている。
なおかつファンド世界の勉強にもなる。
壊死した部位をウジ虫に食させる治療法が世界のどこかに存在すると聞いたことがある。
幕末の日本が列強諸国に乗っ取られようとしている時、
西郷隆盛は日本を焦土と化し、
その中から新しい日本を作り出そうとしたとも聞いたことがある。
バブル経済というものを経験したことはないが、
日本経済が800兆円という途方もない負債のうえに成り立ち、
根本的な治療を施さず、
自転車操業しているだけなのであれば、
日本人の気概を取り戻すための焦土が必要なのだろう。
また、
IT企業、IT企業ともてはやされて久しいが、
企業の実態を知った上で「IT企業」と言っている人が、
世の中どれだけいるのだろうか。
「これは難しくてよくわからないので、とりあえずIT企業といおう」
的な社会の流れを感じる。