旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

野生馬タヒ

2024-09-04 04:42:25 | モンゴル
8月3日と25日、二回ともタヒが見られてよかった(^^♪

※動画で撮影しました!こちらからごらんください

モンゴルの草原を自由に走り回っている馬はたくさんいるけれど、

これらはすべて飼われている。
野生の蒙古馬タヒはフスタイ国立公園にしかいない。

いちおう舗装されていた道を外れ

↑どっちへ行ったらよいか迷うようなオフロードを7㎞ほど走ると、

国立公園のゲートが見えた↑

↑ここは観光客用のツーリストゲルも併設している。

国立公園レンジャーのノミンさんが日本語で解説してくれた。

1878年、ロシア人探検家プルジェヴァルスキーは大きな馬の頭骨をサンクトペテルブルクに持ち帰った↑
1881年、遺伝子の数の違いから、それが家畜の馬とは別の絶滅した祖先をもつ野生種だと確認された。

↑短いタテガミは毎年生え変わる。
←こちらは「似た馬が内モンゴルの乗馬ツアーで働かされています」と、一回目の参加メンバーが知らせてくださった写真。
レンジャーのノミンさんに見せると、
「タテガミも濃いし、これはタヒではありません」
素人目にはわかならい。

さて、実際にタヒを探しに行こう

道はもっとタフなのでジープに乗り換えたのだが↓

↑ごっつい旧ソ連時代からの車がやってきた↓

他日ネットで調べてみると「ワズ VAN3909」のようだ。
※「カーセンサー」のページにリンクします
上のリンクからの引用「ワズは1941年に武器メーカーとして創業しトラック製造に進出、旧ソ連時代に軍用車を生産してきたメーカー。その中でVANは50年以上、基本設計を変えず生きながらえてきました。そういう意味では生きた化石かもしれません。」

「かわいらしいルックスとは裏腹に、悪路走破性はそんじょそこらのクロカンには負けません。ロシア国内のラリーで、市販車のままで未舗装道路9000㎞をノートラブルで走りきったというのですから、いかに堅牢かがわかるかと思います。軽量化のためのアルミなんてどこにも使用してませんし、まさに鉄の塊です。」

このジープの乗り心地は強烈!
頭を天井に打ち付けてしまいそうなほどぐわんぐわん揺れる。
足腰がびくともしない反動が乗っている人間に直接きている感じがした。
※別の車に乗った時にもぐわんぐわん揺れはしましたが

さらにびっくりしたのは↑小学校低学年ぐらいの子供がドライバーさんのとなりに↑シートベルトもしないで乗っていたこと↑
モンゴルの子供たちはたくましい。

二十分ほどぐわんぐわん、草原の上の空が思い切り上下にふりきれる。
タルバガン(=マーモット)は走り回っているがタヒはなかなかみつからない。

やがて、レンジャーが双眼鏡を設置している「ポイント」に到着した。
覗かせてもらうと…いた!

岩陰に群れが動いている※冒頭と同じ動画にリンクします

肉眼では発見困難、なるほどあんな風に過ごしているのか。
動物園で出会うのとはちがう新鮮な喜びが沸き上がってきた。
タヒは終生同じエリアで生活してあまり移動しない。遊牧で飼われている馬が季節によって移動する(させられる)のは人間の都合なのだろう。

↑「鹿がいます」二頭、みつかりますでしょうか↑

ひとしきり見て、こんどはレンジャーさんの経歴に質問がいった↑「以前は鉱山で働いていました」という彼
モンゴル人の職えらびってどうなっているのだろう。

またぐわんぐわん揺られて国立公園の入り口にもどる。

↑ちょっとほしくなったのがコレ

タヒは1969年には一度絶滅したが、
珍しい種としてヨーロッパの動物園に飼われていたものをこの国立公園に移送して放した。
1990年代に三回の移送計画が実行され、85頭が野生に戻された。
それは幸い成功し、現在約300頭が生活している。

出会えてほんとうによかった(^^♪

コメント
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