安倍元首相じゃ維新はイメージダウン

大阪維新の会が国政選挙に向けて新党結成を加速させている。
「現職議員５人」を加えて政党要件を満たせば、選挙を戦う上では断然有利になる。
与野党議員と接触し新党に参加するメンバーを選りすぐっている。

ところが、中核議員として自民党の安倍晋三元首相に参加を要請している、という報道には驚かされた。
本当だとすると、維新の会のイメージを薄汚いものにしてしまう。
橋下市長を支持している層から、警戒感を持たれるのは間違いない。

元来橋下氏の信条は保守と重なるところがある。
しかしながら、そのような信条とは離れてさまざまな改革を行ってきた。
改革は私的な利害を超えて、既得権益を打破することに注がれてきた。それが国民の共感を呼んだ。
色に染まっていない橋下氏にこそ、国民が魅力を感じ期待をかけた。

自民にも民主にも愛想が尽きた、というのが大方の感覚だ。
橋下氏が核となって政界の一翼を担う勢力に成長してほしいという期待はすこぶる大きい。
あるいは政界再編の起爆剤になってほしいという期待も高い。

それにしても、安倍氏とはあまりにも古臭い。
安倍氏が加入しただけで、橋下氏に期待していた支持者は距離を置いて維新の会を眺めるようになる。