ジジババのたわごと

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欺瞞リサイクルで環境悪化

2008年01月30日 | Weblog
リサイクルして再利用しようとすると、総じて価格は高くなる。
偽装が明るみに出て騒がれている「古紙再生」だけのことではない。
ほとんどあらゆるものがリサイクルすると値段の高いものになり、他方それだけ資源を無駄に使うということにつながる。
今回の再生紙偽装も、製紙会社社長や業界団体は品質が保てなかったとか弁明しているが、問題の核心は「価格」だったと見る。
古紙を利用しないほうが価格を安くでき、それだけ利益が出るという理屈だ。

武田邦彦氏(中部大学教授)が書いた、「リサイクルしてはいけない」を読むと、リサイクルへの妄信ぶりと底の浅さが見えてくる。
武田教授の解説に、はじめは半信半疑だったのだが、最近ますます的を射ているように感じられるようになった。

ちなみにペットボトルはリサイクルして再生すると、価格は3倍から7倍にもなるということだ。 
それだけ、輸送費とか再生過程で石油などのエネルギーを消費しているということだ。ペットボトルは再利用できても、その何倍もほかの資源を食いつぶしていることになる。
環境に負担を掛けるし、地球の資源も浪費していることにつながる。リサイクルはかえって地球に高負担をかけている、という説明である。
リサイクルはごく一部の物を除いて、かえって地球環境を汚すのだという説明は説得力がある。
地球の資源を浪費し、国民にとって負担が増すというのだから、リサイクルが本当によいことなのかという疑問が強くなる。

グリーン購入法では、環境負荷の少ない製品を調達することを、国の機関や地方公共団体などの努力義務とし、環境負荷にやさしいものとして、「エコマーク」「グリーンラベル」などを表示することも始めている。 
そのベースには、「循環型社会がよいもの」という考えのもとに、国の基本方針が設定されている。これをスタート基点にして物事を進めている。 
しかし本当に、リサイクルは地球に優しいのか? 温暖化抑制に効果があるのか?科学的にどんな計算をしたのか? 何を基準にして結論を導いたのか? ということは明確にはなっていないようだ。
ただ観念的に「リサイクルは資源を有効利用できる」という“妄想”があるからではないか、という疑問がぬぐえない。

リサイクルをしたときと、しなかったときを比較し、「どちらが地球環境への負担が少ないか」、「どちらが地球資源をより消費するのか」、「コストはどちらが低いのか」ということを、今一度たち返って検証してみる必要があると思う。
それを柱に、さらにほかのことがらも加味して、将来の方向を定めるべきと考えるのだが・・・。
武田教授は、焼却できるものは、ダイオキシンの出ない高熱ボイラーで焼却して、容積を小さくした上で、燃えカスの灰を「人口鉱山」として、蓄えておくことを提言している。
鉱石から鉱物資源を抽出するように、将来その「人口鉱山」の中から、有効資源を抽出して活用するという提言は、すばらしい発想だと思う。
少なくとも、リサイクルや環境問題に係わっているものは、検証してみなくてはならない内容と思う。 


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