愛知県知事選挙、名古屋市長選挙、名古屋市議会解散の賛否、のトリプル選挙で河村陣営は圧勝だった。
第一の貢献者はなんと言っても民主党だ。
民主政権に期待したがガッカリという跳ね返りが河村陣営に流れた。
自民党も劣らず河村票を積み上げた。
既成の政党に「改革」を期待しても裏切られてばかり。
中央も地方も既成政党は、党利党略、私利私欲ばかりでうんざり。
そんな気分を変えてくれそうな起爆剤として、河村氏に期待したと考えてよい。
河村たかし名古屋市長と橋下徹大阪知事の人気は絶大だ。
大胆に思い切った提案・提言をしている。
首長が議会のことに介入しないという慣行がある中で、議会に対しても切り込んでいる。
河村氏は市民税10%減税、議員報酬半減、議員定数半減などを掲げて選挙を戦った。
橋元知事は、大阪府構想を発表し、槙尾川ダムの建設中止を決め、議員報酬の3割削減を打ち出している。
二人とも人気取りのころもなくはないが、迎合とは違う信念がある。
しがらみにとらわれないで行政の改革を目指していることが評価されていると考える。
既存の枠組みに風穴を開けてくれることを願っている庶民の思いが、人気を支えていると言えるだろう。
北海道議会では、「議会改革検討協議会」で19回も話し合ったというのに、実質何一つ決めないで終わった。
任期中1人100万円支給することになっている「海外視察制度」とか、議員と道が事前に質疑内容をすりあわせる「答弁調整」などの重要な案件は、検討されず先送りされた。
北海道は借金が多く、このままでいけば「早期健全化団体(イエローカード)」になる心配があるのにこの有り様である。
地方議会の議員は総じて、どの政党の議員も自らの待遇や身分に係わる「改革」には極めて消極的である。
あちこちの地方議会で、北海道と似たような無神経で無責任な議員が幅を効かせていることだろう。
橋元氏や河村氏のようなトップを待ち望んでいる心境ではないだろうか。
だいたいが地方議会の議員は、行政のことは首長におまかせだ。地方自治を担う責任感が乏しい。
「議案に対して議決権を有しているのに執行責任を持とうとしない」、「支援してくれる個別集団の要望を届ける利益代表として働くだけで、大局的な県・市全般のことには関心がない」、「オール与党で党幹部と市の執行部が手を結んで議案を通す」と非難される現状である。
名古屋市議会リコールによる出直し選挙で、河村氏が率いる地域政党「減税日本」の議員がどこまで票を伸ばすか、議会の勢力図がどのように変るか見どころである。
4月の統一地方選で、橋元氏率いる「大阪維新の会」も大阪府をはじめ周辺都市でさらに勢力を伸ばすことは間違いない。
二人の人気にあやかろうとしているグループがあるが、今後の連携次第では大きな勢力になるので、中央にも影響力を及ぼしていくことだろう。
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