やっと雪どけがすすんで花畑や畑の土が顔をだしてきた。
すっかり雪が消えるにはもう一息だ。
それにしても呆れるほどの大雪だった。
おまけになかなか暖かくならないから雪が硬くしまって重い。
木々にしたらこれでもか、これでもかと首根っこを押さえられているようなものだ。
我が家のボタンやバラ、つつじなど、この重さには耐えられないだろうと心配していた。
雪どけと共に顔をだしたその姿は哀れなものだった。
細い枝、幹はあちこち骨折状態。
カルミアの幹は二つに裂けて痛々しい。ババは傷口をあわせて裂けた部分をテープで応急手当てした。
一応、花はそこそこに咲くだろうが期待はしていない。
お気に入りだった優しいピンク色したボタンは幹がボッキリ。
これじゃ蕾も咲かない。
窓から眺めて楽しんでいた花だが、それも寂しい限りだろう。
あとはチューリップや水仙などの球根類に頼るしかない。
例年雪囲いはジジの仕事なのだが、「ど素人」の囲い方なのだ。
いままではそれで何とかセーフできたが今回ばかりはアウトだ。
自然はジジの頭で考えた通りには過ぎてくれない。
ちゃんと囲い方を勉強してもらわないと困る、とババは文句を言う。
この雪なら花や木に被害があった家は多いだろう。
居間から見える向かい側の家の松に似た大きな木もそうだ。
まだ雪が深いあるとき背の高い木の1本が、傾いているのに気づいた。
ジジは、折れたのだろうと言う。
ババは、雪の重さで傾いているだけだと言う。
賭けをした。
さて・・・。
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