迫真の犯人役警察官に見学した社員たちの眼差しも真剣!
丘珠通便局で強盗対策模擬訓練
丘珠郵便局(長嶋健知局長)で10月18日、札幌東警察署の協力による強盗対策模擬訓練が行われました。訓練には、同郵便局や札幌東郵便局、札幌市東部地区連絡会の丘珠部会、札幌東部会の局長や社員約30人が参加、犯人に扮した警察官が窓口社員を脅して現金を強奪、逃走する設定で行われました。ナイフを振りかざして大声で窓口社員を脅し、お客さま役の社員を恫喝(どうかつ)する警察官の迫真の演技に社員たちも真剣な眼差して見入っていました。
今回の訓練について丘珠部会副部会長の黒澤望・札幌北三十八条郵便局長は「毎年エリアマネジメント郵便局で行っている重要な訓練ですが、場所が狭いため見学する人数が限られていました。今回は丘珠郵便局が引き受けてくれたので、多くの若い社員が見学でき、防犯について考えてもらえる機会を作れたと思います」と趣旨を説明していました。
札幌東警察署生活安全課の川上正道・生活安全第一係長が、訓練概要を説明して始まりました。犯人役の警察官が「お歳暮商品を知りたい」と言いながら窓口カウンターに近づき、いきなりナイフを突き出して女性社員に大きな声で「金を出せ」と迫りました。犯人役は「もたもたするな」などと急かした後、後ろで立っていたお客さま役の男性社員に「座れ」とすごみ、女性社員が差し出した袋を奪って逃走しました。
非常通報ボタンで警察に通報するとともに男性社員2人が後を追いかけて、裏手の駐車場で犯人役にカラーボールを投げつけました。その後、警察官4人が駆けつけて窓口社員から犯人の特徴などを事情聴取、一連の訓練を終了しました。
講評で川上第一係長は「犯人が後ろを向いたすきに窓口社員の方々は、カウンターから後ろに下がって危険を避けること。犯人の一挙手一投足に神経を集中し、見たままを警察官に伝えてほしい。不審者の特徴把握やカラーボールの投てきは、とっさの場合難しいので練習することも大切」などと語りました。
さらに多発する特殊詐欺について上川係長は「金融機関の窓口が被害防止の最後の砦となっています。男女を問わず60歳以上で、百万円以上を引き出したお客さまがいた場合は通報し、語りかけたり、別室に誘うなどして警察官の到着まで時間をかせいで」と注意事項を示しました。お客さま役の警察官が「インターネットの指示で口座の移し変えをしたい」と窓口を訪れ、未然防止のデモンストレーションを行いました。
最後に駐車場で、若手社員の女性2人と男性1人が、犯人役の警察官に訓練用カラーボールを投げて全員が飛沫を着衣に付けさせ、合格点をもらっていました。長嶋局長は「事件はあってはならないが、万一の場合、この日の体験を生かせるように日々心がけるのが大事と思います」と語っていました。
窓口カウンターでナイフを突き出し脅す犯人役の警察官
通報で駆け付け、社員から事情を聞く警察官たち
逃げる犯人役の警察官をカラーボールを手に追いかける社員