BS11水曜日の22:00から一時間の番組が、この「ふらり旅 いい酒 いい肴」です。旅人は太田和彦さん。全国のおいしい居酒屋を訪ねます。
太田さんは、居酒屋めぐりの本をいくつか執筆していますが、その素地にあるのは、「旅」、そして全国津々浦々の地で賞味したお酒、肴の経験です。わたしは、いくつか太田さんのこの番組で案内してくれたお店にいきました。宇都宮の「庄助」、岡山の「小ぐり 」「さかぐち」、金澤の「猩々」、鎌倉の「企久多」、田大阪の「哲」、銀座の「みを木」、浦和の「小がわ」などです。
太田さんはこの分組でまずその土地の気にいった場所を訪れます。俯瞰のいいところが好きなようです。そしてアート・デザイナーだった経験をいかして、古い建物、扁額などのうんちくを語ります。趣味も多彩で、「おちょこ」のコレクションもされているようです。その「おちょこ」は高価なものでなく、ある意味どこにでもあるような代物でありながら、しかし書かれた絵、かたちなど気にいったものです。
そしてお酒です。全国には本当にいろいろな銘酒があることを教えてくれました。群馬泉、而今、鳳凰美田・・。神亀がお好きなようですが、実はこのお酒をつくっている酒造は、わたしの家から400メートルほどのところに歩いていけます(蓮田市)。毎日、出勤するおりに、その前をとおります。
先日の番組では、新宿が紹介されました。お店は「池林坊」「とど」などが出ました。「池林坊」には行ったことがあります。演劇人がときどき集まる店です。わたしがかつて訪れたときにときには、椎名誠さんを見かけました。番組のなかでも、太田さんは椎名さんのことを語っていました。
楽しい番組です。
わたしは「テレビをみない人」と自称しています。単身赴任の時期には三年間ほど、テレビがない時もありました。なくても困ったということは、ありませんでした。
しかしいま自分の生活を冷静にふりかえると、テレビをけっこう見ています。選球眼をはたらかせれば、いい番組はたくさんあります。最近では、そのひとつが、「もうひとつのショパンコンクール-ピアノ調律者の闘い-」(BS)でした。
昨年、5年に1回のショパンコンクール(第17回)がありました。優勝したのはチョ・ソンジン(韓国)です。アジアで三人目です。この番組はピアニストにではなく、ピアノとその調律師に焦点をしぼった番組でした。
ショパンコンクールでは、4台のピアノが使われます。スタインウェイ、ヤマハ、カワイ、ファツィオリです。日本のメーカーが2台入っていたのにまず驚きました。演奏者はそのなかから自分の演奏にあうピアノを選びます。演奏前に試しで弾いて選ぶのです。そして、調律師は演奏者の希望を聞いて、できるだけ要求にあわせます。ヤマハ、カワイのピアノの調律師が日本人であるのはあまり驚きませんが、イタリアのファツィオリのピアノの調律師も日本人でした。
今回のコンクールには78人が参加。コンクールの前にビデオ審査をとおった演奏者です。そのうち、36人がヤマハのピアノを選んだそうです。ファツィオリのピアノは最初、誰も選択しませんでした。調律師は越智晃さんです。調律師は演奏者がどのピアノを選ぶか、客席でメモをとりながら見ているのですが、緊張そのものです。越智さんは調律で工夫し(ピアノの本体部分[鍵盤とハンマー]であるアクションを交換)、その結果、ようやく中国人ピアニスト、ティアン・ルーさんがファツィオリを選びました。
コンクールは、3回の予選があり、合格者が絞られていきます。第一次予選が5日間、第二次予選が四日間、第三次予選が三日間、そして本選(ファイナル)です。本選には10人が残りました。その10人のうち、直前の第三次予選でヤマハを選んだのが7人、スタインウェイを選んだのが3人でした。ヤマハの実力は、ピアニストにいかに評価されているかがわかります。ヤマハのピアノは、1985年からこのコンクールに参加しています。
ヤマハの調律師は花田尚範さん。本選でヤマハが7人に選ばれたことは誇りでありますが、半面、難しいこともあります。7人の演奏者の希望を聞かなければならないからです。あるピアニストの希望を聞けば、他のピアニストの希望が削られることにもなりかねません。その結果、最大公約数的な調律になってしまいます。もうひとつショッキングなことが起こりました。ヤマハを選んだ7人のうち、2人がスタインウェイに乗り換えたのです。コンクールではこうしたことが可能です。演奏曲によって、ピアノを変えることが認められています。ファイナルは、ショパンの協奏曲の1番か2番の演奏が課題なので、オーケストラに負けない力と華やかさをもったピアノが選ばれるようです。
カワイの調律師は小宮山淳さん。カワイは今回のコンクールから参加でした。ロシアのガリーナ・チスチャコーバさんらがカワイを選びました。ガリーナさんの演奏を聴く、小宮山さんの表情は祈るようなおももちです。第一次予選で、ガリーナさんは38度の高熱で、不調でした。演奏後の本人の表情は全くさえません。「音が違って聞こえた」と語っていました。それでも第一次予選は通過しましたが、第三次予選で落選。小宮山さんはガリーナさんにつきそって、またの機会を誓い合っていまいした。小宮山さんは、ガリーナさんの精神的な支えでもありました
コンクールで優勝したチョ・ソンジンさんは、スタインウェイ。第3位のケイト・リュウさん(アメリカ)も、スタインウェイでした。ヤマハを選んだシャルル・クシャール=アムランさん(カナダ)は第2位。選ばれたピアノの観点だけから見れば、拮抗しています。もっとも第1位と第2位とでは、この世界では雲泥の違いで、花田さんは、次回を期しながらも、落胆の色は消せませんでした。本選に残った日本人は小林愛実さん。選択したピアノはスタインウェイでした。
ヤマハはある戦略をもってこのコンクールに参加しました。それは演奏家全員に、宿泊のホテルの部屋に電子ピアノを貸し出したのです。そこまでやっているのかと、これも驚きでした。
コンクールに採用されたピアノ4台のうち2台が日本製であること、ファツィオリの調律師が日本人の越智さんだということ、調律師の仕事の過酷さを目のあたりにしたこと、ピアノストと調律師はまさに一体であること、いろいろ学んだ番組でした。
テレビはほとんど見ませんが、深夜11時半からの「Bizスポ」に合わせてスィッチを入れることは多いです。
本年度から始まったNHK番組でビジネスを中心にしたその日の出来事とスポーツニュースが配信されます。キャスターの3人がなかなかさわやかでよいです。3人とは堀潤さん(立教大学文学部の卒業生)、飯田香織さん、與芝由三栄さん(女性2人は慶応義塾大学の卒業生)です。
今日の書き込みはこの番組の内容ではなく、3人のキャスター(スタッフ)のブログを見ることができるという話です。最近はこういうことがごく普通に行われるようになってきました。
放送番組の登場者がブログを開設していて、それを公表し、視聴者やファンと「コメント」をつうじてやりとりすることができるという、一昔前には考えられなかったことがありうる事態になってきたのです。
NHKの他の番組で、以前「知るを楽しむ」で中野京子さんが「怖い絵」とういう番組をもっていて、彼女がブログをもっていることが公表されていましたので(ブログ名「花つむひとの部屋)、わたしはそのブログを覗いて、「コメント」欄に質問の書き込みをしたことがありました。中野さんはマメな方で返事をすぐにくれました。時代は変わったものです。
さて、上記の「Bizスポ」のキャスターのブログは下記のとおりです。
http://www.nhk.or.jp/bizspo-blog/100/
みなさん忙しいのにこまめに書いていらっしゃいます。
昨日に続いて、他ブログのことにコメントしました。