ブロードウェイの大女優マーゴ(ベティ・デイヴィス)のファンであった田舎娘のイヴ(アン・バクスター)が劇作家ロイド・リチャアズ(ヒュー・マーロウ)の妻カレン(セレステ・ホルム)の偶然のとりなしでマーゴの付け人となり、スター女優にのしあがっていく道のりを描いた作品。
単純な道のりではなかった。彼女の才能があったものの、当然そこには手練手管、チャンス、嫉妬、確執、詭計があった。この作品はそれらをあますところなく描いている。
ついに彼女はマーゴをも踏み台にしてスター女優にのし上がり、演劇界の最高の栄誉であるセイラ・シドンス賞を獲得する。
受賞の夜、自宅に戻ったイヴは、フィービー(バーバラ・ベイツ)という演劇志望の少女が部屋のなかで座りこみ、片づけをしているのをみる。イヴが寝室に入った後この少女は、イヴの衣裳をつけて鏡の前に立ち、自身の姿に見とれているのだった。その姿は8か月前のイヴその人であった。
無名だった頃のマリリン・モンローがチャンスを狙う新人女優の役で出演している。
登場するメイン・キャストは、ブランチ(ジョーン・クロフォード)とジェーン(ベティ・デイヴィス)の姉妹。姉妹の芸能界での位置の逆転が、恐ろしい確執を生みながら、ふたりを破滅の道にいざなう。
ジェーンは幼いころから名子役。姉のブランチはそれを羨んでいた。しかし、数年たって立場が逆転する。ジェーンの人気は凋落し、ブランチが脚光をあびるようになる。大スターになったブランチと酒浸りなったジェーン。嫉妬が絡んだ自動車事故がおきる。
事故はジェーンが嫉妬にかられ、車を屋敷の敷地にいれるため車をおりて門をあけようとしていたブランチを轢き殺そうとした、と報じられた。間一髪で難を逃れたブランチ、この事故で背骨に傷を受け車椅子での生活を余儀なくされる。ジェーンは、その責めを負うために姉の面倒を見ることになった。二人だけで暮らし始めた姉妹だったが、姉に対するジェーンの呪詛は消えず、むしろ姉の人生をさばく陰湿な女性に変身する。その苛めのさま、暴虐ぶりがすさまじい。
しかし、事故の経緯はまったく違っていた。事故はブランチがパーティでジェーンにバカにされたためジェーンを轢き殺そうとしたもので、ジェーンは咄嗟によけ無傷だったがブランチの運転していた車は柱に激突し、そのために下半身が不随となったのである。
いったい、ふたりの関係はどうなるのだろうか? どのようなエンディングになるのだろうか?
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