この作品を初めて見たのはもう大人になってからだが、噂以上に面白かった
見事なまでの脚本とモノクロの陰影を効かせた映像、そしてマイルス・デイビスによる音楽…その全てが三位一体となった上質なサスペンス映画となっています
社長夫人が不倫関係にある重役と共謀して夫である社長を殺害を画策し完全犯罪を企む
夫を殺害したまでは良かったが、実行犯である愛人の重役がエレベーターに閉じ込められた事から事態は思わぬ方向に展開していく
ロープ、ピストル、カメラなど小道具が重要なキーになり、ストーリー展開の持っていきかたが完璧ですね
1組の若いカップルも絡み、愛人が裏切ったのでは?と疑心暗鬼日なる社長夫人の心理描写をも挟みながら完全犯罪が徐々に崩れて行き、そして現像液に浮かび上がる1枚の写真で完全に崩壊していくまでを見事な演出で見せてくれるクライム映画の大傑作です
ジャンヌ・モローの美しさも見所だが、それさえも霞むほどの素晴らしいストーリーです