MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.106 「スネーク・フライト」 (2006年 米 107分 シネスコ)

2006-10-31 00:35:14 | 2006年劇場鑑賞
監督 デヴィッド・R・エリス
出演 サミュエル・L・ジャクソン
    ジュリアナ・マーグリーズ
    レイチェル・ブランチャード



この日3本目の作品は夕方「ファイナル・デッドコースター」を鑑賞したMOVIX堺へ再び参上!
22:15の平日ながらも遅い上映だけど、この時間だから3本ハシゴが実現したんですがね。
道中の車中で北海道日本ハムファイターズの日本一を知り、「これで今年の野球も終わったな~」と感慨深げに・・・

MOVIX堺に着いて10番スクリーンの比較的周りに人が来ない端の席を取り中に入ると、何と客は私ら2人・・・
そのまま上映が始りMOVIX堺のシアター10は私らのプライベート上映会になってしまいました。

(あらすじ)

殺人事件を目撃したため、ある組織から命を狙われることになった青年ショーン(ネイサン・フィリップス)。彼を暗殺者の魔の手から救出し、証人として裁判所に送り届けることになったFBI捜査官フリン(サミュエル・L・ジャクソン)は、ショーンを連れてホノルル発ロサンゼルス行きの飛行機に搭乗するが……。

一言で言えば「バカ映画」だが、動物パニックと航空機パニックのいいところをミックスさせたパロディにも見える。
まじめに見てると何か不自然でご都合主義的な展開にシラケルかもしれないが、割り切ってみたらこれが中々楽しめる一品になっております。

この前に見た「16ブロック」同様に証人を保護しながら護送する話だけど、この証人を抹殺するために悪党たちが仕組んだ暗殺の手段が護送中の旅客機に数千匹のヘビを機内に放す!という仰天手段・・・でも何故ヘビなのか?

色んな種類の世界各国の毒ヘビが機内の中ニョロニョロと這いずり、飛び回るヘビに狭い機内の客室で逃げ惑う乗客たち・・・この場面はいいね~最高に盛り上がる場面ですね。
時折に出てくるCG描写のヘビが全てホンモノのヘビを使った香港映画の怪作「人蛇大戦 蛇」と比べるとやや興ざめ気味だが、ここ数年のヘビ映画の中では傑出した面白さでしょう。

容赦なく女子供に襲い掛かるヘビ軍団の非情な攻撃も、凄惨な光景の中にギャグを織り交ぜたセンスが最高です。
トイレでSEXにふけるお約束のバカカップルが餌食になり、目玉をかまれる奴やトイレでおしっこの最中にチンチンをヘビに吸われるこれまた予想的中のバカ描写や、オバちゃんのスカートの中の股間にヘビが忍び込んだりオッサンが頭からヘビに飲み込まれたり・・・とヘビを題材に考え付くおバカな攻撃パターンの釣べ打ち!
そしてこんな異常事態に頼りになるのが兄貴=サミュエル・L・ジャクソン !
並み居るヘビ多国籍軍相手にスタンガン一丁で次々と手際よく電気ショックで失神させていく様は一種のカタルシスを感じさせます。
特にクライマックスは「もう頭にきた~!」とぶち切れてのヘビ軍団一掃のシーンは感動すらしてしまいましたよ。
サミュエル・L・ジャクソン主演のここ何年かの中では最高傑作かも?

そしてエアポートシリーズなどの飛行機パニック映画に付き物のパイロット不在の緊急着陸シーンもしっかり押さえてる所が泣かせます・・・

この作品の監督デヴィッド・R・エリスは夕方見た「ファイナル・デッドコースター」の前作「デッドコースター」の監督でもあり、設定が証人護送という2本目に見た「16ブロック」と共通してる事を思えば今回のハシゴした3本はいずれも相繋がるものがありますね~
見るべくして見た3本立てだった・・・のか?



★★★★ 2006.10.26(木) MOVIX堺 シアター10 22:15 K-27







No.105 「16ブロック」 (2006年 米 101分 シネスコ)

2006-10-30 00:54:53 | 2006年劇場鑑賞
監督 リチャード・ドナー
出演 ブルース・ウィリス
    モス・デフ
    デヴィッド・モース



この日は「ファイナル・デッドコースター」の後、この「16ブロック」とのハシゴの予定だったんですが、この日は他にも見に行く予定の作品が目白押しという事もあり何と強引に3本ハシゴすることに決定!
2本の映画をハシゴするときはよくありますが、あまり3本見るという事はしない・・・と言うよりした事ないですね~ 少なくとも大人になってからは・・・
時間的な問題もさることながら、集中力と体力的な事を考えると3本はムチャかと思うからなのです。
で、そういう訳でこの日2本目の「16ブロック」を鑑賞しに今は大阪市のお荷物となった都市型複合遊園地の中にあるミニシネコン(?)とも言うべきシネフェスタ4へ・・・

(あらすじ)

張り込み明けの刑事ジャック(ブルース・ウィリス)は、仮釈放中に悪事を犯した囚人エディ(モス・デフ)を16ブロック先の裁判所まで護送し、証言させることに。
しかし、その途中、何者かに襲撃された2人は近くのバーに身を潜め、応援を待つことになる。
やがて、ジャックの元相棒フランク(デヴィッド・モース)が現れるが……。

16ブロックという短い区間の護送中に襲撃されると言う物語で、ちなみに広告によると16ブロックはどれぐらいの区間と言うと大阪で例えると梅田~淀屋橋の間らしいです。
そう言われると何となく雰囲気がつかめそうで、この広告の説明は良く出来てますね~
東京では東京のどこかの区間を例に書いてるんでしょうけどね。
たしかに短い区間での物語ですが、ただアメリカの土地勘がよくわからないせいもあって、劇中はそんな短い区間のドラマって感じがしませんでしたね。
証人を裁判所へ護送する設定といい、それを阻止しょうとするのが証言されると困る汚職警官だったりと目新しい事はそんなに無いだけに16ブロックの距離感があまり感じなかったのが残念でした。
それと証人役のモス・デフの声が何とも耳障りな感じもマイナスだったかな~

でもしょぼくれた刑事が板に付いてきた感のあるブルース・ウィルスとお約束的な汚職警官デヴィッド・モースの2人のキャラはこれまた目新しくないけど、ピッタリ役柄にハマッていて良かったんではないでしょうか?
それぞれ知恵を振り絞っての裏の裏をかく頭脳戦も見応えありましたし、バスジャックしての銃撃戦は懐かしいクリント・イーストウッドの「ガントレット」を思い出しましたよ。

何ともホンワカさせてくれるラストシーンも後味良くて好きですよ。
スタンダードな出来の作品だけど、大きく期待しなければ結構面白い作品であります



★★★ 2006.10.26(木) 動物園前シネフェスタ4 シネマ4 18:45 中央座席付近



No.104 「ファイナル・デッドコースター 」 (2006年 米 93分 シネスコ)

2006-10-29 23:08:47 | 2006年劇場鑑賞
監督 ジェームズ・ウォン
出演 メアリー・エリザベス・ウィンステッド
    ライアン・メリマン
    クリスタル・ロウ



「ファイナル・デスティネーション」「デッドコースター」に続くシリーズ第3弾。
今回の邦題は1作目と2作目のタイトルを掛け合わした様な安易なタイトル「ファイナル・デッドコースター」・・・初めて聞いたときは笑ったな・・・
しかし本編はまさに邦題がピッタリのような物語でビックリ!
1作目では旅客機墜落事故から、2作目は交通事故から偶然逃れた人々がその後に不可解な死に方をしていく映画だったが今回は邦題にあるようにジェットコースターの脱線事故から逃れた若者たちが死神のえじきになる!

(あらすじ)

ウェンディ(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、高校の卒業イベントでアミューズメント・パークを訪れた。ジェットコースターに乗り込んだ彼女は、乗っているジェットコースターが事故でクラッシュする予知夢を見てパニックになる。隣に座っていた友人のケヴィン(ライアン・メリマン)とともに乗車を拒否した後、実際に事故が起きて乗客全員が死亡した。

今回も1作目から続く「風が吹いたら桶屋が儲かる」式の{死神}による惨殺シーンは健在で、むしろ残虐度はますますパワーアップといったところ。
スプラッターファンには応えれないものになっております。
日焼けマシンで{火葬}されてしまうバカ娘2人組を筆頭に、後頭部を釘刺しされるものやスポーツジムのマシンで頭部を粉砕される奴がいたりと人体損壊描写が思う存分スクリーンに焼き付けられています。

冒頭のジェットコースターのシーンからして見せ場ですね~
ヒロインのウェンディが予知するジェットコースターの事故の場面は、実際ジェットコースターに乗ってたら一度は想像しそうな悲惨な情景で現実に起こっても不思議ではないかも?と思いましたね(いろんな要因が重なるんだけど)

このシリーズは毎回思うんですが、偶然の事故死にしては派手で不自然すぎるし、かと言って目に見えて悪魔や怪物が出る訳でもも無い・・・
これは死神に取憑かれた者たちや、あるいは劇場で見てる観客でさえにも目に見えない{死神}というものに事故死のように人々が殺されていく様を残酷描写で不自然でありながらもリアルに描いた怪作だと思います。
このアイディアは結構面白いと思いますね~いくらでもシリーズが作れそうです(マンネリ覚悟で)

看板が倒れて当りそうになったり、車を運転してたら前の車と当りそうにになったり、または脚立に乗ってたら危うく足を踏み外して落ちそうになったり・・・普段の我々の生活のシチュエーションにも{死神}は関与してるかも???
そんなこともついつい想像してしまいましたね~



★★★ 2006.10.26(木) MOVIX堺 シアター7 15:30 H-18

No.103 「地下鉄(メトロ)に乗って」 (2006年 日本 121分 シネスコ)

2006-10-29 22:05:49 | 2006年劇場鑑賞
監督 篠原哲雄
出演 堤真一
    岡本綾
    大沢たかお



この日は大阪でマライア・キャリーのコンサートが大阪城ホールでありまして、このコンサートに行くのですが、その前に映画を一本・・・と思って時間の合いそうな作品を探すと当初行く予定のなかった「地下鉄(メトロ)に乗って」が時間的に都合よさそうなので見に行ってきました。

最近、日本映画でノスタルジックな映画が増えてきたような気がします。
「ALWAYS 三丁目の夕日」同様にこの作品も昭和30年代の東京の風情が出てきます。
しかも今回はタイムスリップていう形で昭和の戦後の混乱期や高度成長期の時代表現されていきます。

(あらすじ)

衣料品の営業マンの長谷部(堤真一)は地下鉄の駅で父(大沢たかお)が倒れたという伝言を聞く。彼は地下道を歩きながら、暴君の父と口論して家を飛び出し、帰らぬ人となった兄のことを思い出していた。そのとき、彼の前を亡き兄に似た人影がよぎる。必死で追いかけて行くとそこはオリンピック景気に沸く昭和39年の東京だった。

若き日の父親とタイムスリップして出会うというストーリーは有名なところでは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が挙げられますが、香港映画でも「月夜の願い」という佳作もあり、そんなに珍しい設定でもないように思いますけど、この映画は色んな時代にタイムスリップして、色んな時代のその時の父親と出会います。
この父親を演じる大沢たかおがなかなかの演技を見せていて印象的でしたね。
この人はホント芝居が上手くなったと思いますね~ イメージ的には優しいイイ人的な感じがあるんですが、チンピラもどきの役柄も実に自然に演じてると思います。

父親の愛人との恋、そして息子である堤演じる主人公の岡本綾との不倫・・・時空を挟んだ二つの恋が描かれるが、その中で感じる父親の知られざる若き姿と深い愛情。
この映画を見て親が若い時にどんな人生を歩み、どんな恋をしてどんな生活していたのか・・・知られざる親の姿を見るってことは、また違った親子の絆が生まれるような気がしますね。

しかしこの映画のクライマックスはある意味衝撃的な展開になるんですが、正直、この{怪行動}は理解に苦しみましたね・・・どんな事態になるかは是非劇場で御覧を・・・
タイムストリップ物では幾つかのルールがあるとすればこれはヤッテはいけないでしょう~



★★★ 2006.10.25(水) 動物園前シネフェスタ4 シネマ2 16:05 5列目中央

No.102 「ワールド・トレード・センター」 (2006年 米 129分 ビスタ)

2006-10-22 01:43:23 | 2006年劇場鑑賞
監督 オリヴァー・ストーン
出演 ニコラス・ケイジ
    マイケル・ペーニャ
    マギー・ギレンホール



今年の夏に公開された「ユナイテッド93」はその想像とは思えないほどの臨場感溢れる描写と迫力で凄まじい印象を持ったもんでした。
それもやはりまだまだ記憶に新しい9.11同時多発テロを扱った作品て事が大きいと思います。

そしてまた9.11をテーマにした映画が作られ、ハリウッド大作として公開されたのが「ワールド・トレード・センター」です。

(あらすじ)

2001年9月11日、港湾警察署のベテラン巡査部長ジョン・マクローリン(ニコラス・ケイジ)と署員のウイル・ヒメノ(マイケル・ペーニャ)らは、同時多発テロの被害を受けたワールド・トレード・センターへ駆けつけた。マクローリンとヒメノら5人はビルの中に入って人々を誘導するが、崩落によって内部に閉じ込められてしまう。

何気ない{日常の朝}から始るこの作品、夜が開け、静かに目覚め、いつもの様に出勤していく巡査部長ジョン・マクローリンの姿をカメラが追うが、いつもの静かな朝が一転して地獄のような朝に変わっていく・・・スクリーンの中で一機目の旅客機がWTCに激突するまでを淡々としたテンポで見せるオープニングから衝撃的ですね。

燃えあがるタワーの下に集まる消防隊や警察官の頭上から降り注ぐ紙の雨と、ゴ~という音が遙上の激突地点から聞こえてくるサマは凄い臨場感がありますね。
実際も多分現場の下ではあんな凄い音が上から聞こえてきたんでしょうね。
それだけでも怖くなりましたよ。

この映画はオリヴァー・ストーン監督にしては政治的や社会的なメッセージもなく、テロリストについてどうのこうの言う訳でもない。
そこに描かれるのは災害で犠牲となり、生きるために苦しみの中でもがく人間の姿と、その家族たちの悲痛な姿。
世界中を震撼させた凶悪なテロを2人の人間とその2つの家族に凝縮させた感がありますね。

生き埋めになりながら、諦めずひたすら{生}への執着を見せる2人の警察官の姿は{使命感}とか{勇気}と言ったものより、ただ生きて此処から出たい・・・そんな生身の人間の壮絶な姿に写りましたね。
またその彼らの安否を心配する家族たちのヤキモキする姿は実にドキュメント的で当自者たち以上に心労があったんでしょうね。
ビル崩壊という大掛かりな題材がありながら、敢えて派手な爆発シーンなどは見せず人間にカメラを向ける事でそれらを表現してしまう・・・それでも充分あの同時多発テロの恐ろしさをまざまざと見せつけられましたよ。

ニコラス・ケイジとマイケル・ペーニャの2人は見事に実在の2人を演じてたのではないでしょうか(実物はしりませんが・・・)
ニコラス・ケイジ などは映画の大半は暗闇の地中の中で身動きできないという珍しいシチュエーションで、これでアカデミーなど取ったらたいしたもんですね~

CGにより再現されたグランド・ゼロの風景の凄まじさはアメリカ人たちにも大きな衝撃だったでしょうね~
見るほうも衝撃的なら作った方も衝撃的だったでしょうね・・・

具体的に衝突シーンもなければ、派手なビル崩壊シーンも出てこないけど、それでも充分に事件の悲惨さが伝わりましたね。



★★★★ 2006.10.19(木) TOHOシネマズなんば スクリーン1 18:40 K-26

No.101 「ブラック・ダリア」 (2006年 米 121分 シネスコ)

2006-10-21 01:10:31 | 2006年劇場鑑賞
監督 ブライアン・デ・パルマ
出演 ジョシュ・ハートネット
    アーロン・エッカート
    スカーレット・ヨハンソン



私の好きな映画監督を挙げるとするなら、アルフレッド・ヒッチコック、ダリオ・アルジェント、そしてブライアン・デ・パルマをいつも挙げます。
この3人に共通するのは一つはサスペンス映画を得意とする巨匠である事と、その独特の感性からくる映像ですね。
特に変幻自在なカメラワークや凝った構図はいつもながら感心させられますが、特にこのブライアン・デ・パルマ監督はストーリーよりも映像の方が印象に残ったりすることもしばしばありますが、分割画面や数分間に及ぶロングショットや一人称カメラなどなどトリッキーなテクニックを毎回駆使してサスペンスを盛り上げてくれます。

またヒッチコックの影響を受けてるだけに「殺しのドレス」や「ボディ・ダブル」などの傑作はヒッチコックへのオマージュ的な要素が多く感じられます。
そして今回の「ブラック・ダリア」はいつものようなオリジナル脚本ではなくジェイムズ・エルロイの原作を元に作られジョシュ・フリードマン の脚本での作品。
題材的には良いが、果たしてデ・パルマらしさがどこまで出てくるのか・・・それが私なりの鑑賞のポイントでした。

(あらすじ)

1947年、LA市内の空き地で、女性が腰部分を切断された惨殺死体で発見される事件が発生。その女性、エリザベス・ショート(ミア・カーシュナー)はハリウッドで女優になる夢を見ながら哀れな最期を遂げたのだと判明する。LA市警の刑事、バッキー(ジョシュ・ハートネット)とリー(アーロン・エッカート)はその捜査にあたるが……。

「もしヒッチコックがフィルムノワールな映画を撮ったらこんな感じ?」と思ってしまいましたね。
特に前半の感じはヒッチコックの作品を見てるような感じでスカーレット・ヨハンソンなどは昔ならイングリット・バーグマンが演じてたんやろうな~と思って見ていました。
サスペンス映画としてはさすがブライアン・デ・パルマ監督らしい演出と御馴染みの彼らしい華麗なカメラテクニックが見るものを引きつけてくれます(好きな人は好きなんだがね・・・)
俯瞰からカメラがグ~と降りてきて、気が付けば逆に下から見上げてるようなショットだったり、人物の周りをカメラがグルグル回るのも健在!(これは「ボディ・ダブル」でも効果的に使ってた・・・元はヒッチの「めまい」だけど)
階段のシーンでの俯瞰からのカットは「めまい」を思わすし、ある殺人シーンでは犠牲者となる人物の後ろに紐を持った殺人者が壁に写ったシルエットで一瞬写ったり、(その殺人シーンも直接見せず壁に写る影で表現・・・これもヒッチの手やな)

好きな者には彼らしい映像表現が随所に詰まっていて、なかなか楽しめるんだが、ただデートムービーとして何気なく見に来た若い人たちから見ると特に前半は間延びがしてテンポがユルイめなのがどうかな~?
昔ながらのスタイルの表現でフィルムノワールな犯罪の世界を演出してるが、合うか合わないか好みが分かれるでしょうね~
正直、今の感覚で行けばもう少しテンポがあってもいいかな~と思いますね。
映像的にうまい!と思わせるとこもあり、地味なクラシックな犯罪サスペンスって感じで私は面白くみれたけどね。
最初の監督候補がデビット・フィンチャーだったらしいけど、もし彼が撮ってたらかなり違うサイコサスペンスになったことでしょうね(今ならこちらの方がウケがいいだろうな~)

また殺されたダリアに良く似た女が登場し、主人公を惑わせてしまうのはヒッチコックの「めまい」やデ・パルマ監督自身の「ボディ・ダブル」を彷彿させてます。
そういう意味でもこの「ブラック・ダリア」はブライアン・デ・パルマ監督ならではの題材だったかも知れないですね。



★★★ 2006.10.19(木) TOHOシネマズなんば スクリーン7 16;00 E-22



No.100 「地獄の変異」 (2005年 米/独 97分 シネスコ)

2006-10-17 00:21:04 | 2006年劇場鑑賞
監督 ブルース・ハント
出演 パイパー・ペラーボ
    コール・ハウザー
    レナ・ヘディ



前夜に続いての天六シネ5ビルのオールナイト興行へ出掛けたが、昨夜の失態を挽回すべく気合を入れての鑑賞。
でも昨夜みたいに1時間遅れでの上映とか言われると気が抜けてしまいますよね
本日は5階にあるホクテンザ1。
今年の劇場鑑賞作100本目となる節目の作品がこの天六で見る作品とは・・・私らしいね。

「地獄の変異」という実にたいそうな邦題が目を引きますね。
ハッタリ感バッチリのこのタイトルはいいですね。

(あらすじ)

1970年代のルーマニア。カルパチア山脈奥の修道院跡に男たちが財宝を探しにやってくるが建物が崩れ、彼らは闇に消えてしまった。その30年後、地質研究者のニコライ博士(マーセル・ユーレス)は、カルパチア山脈地下に巨大な水の流れを発見。精鋭のダイバーチームのメンバーであるジャック(コール・ハウザー)らを呼び寄せ探検を試みるが……。

先だって公開されたフランスの洞窟ホラーの「ディセント」を思わすような映画だけど、個人的にはこちらがB級感があるけど、「ディセント」の方が好きかな~
こちらは洞窟でも地底の湖が舞台で、ダイバーチームが謎の地底怪人と戦いを繰り広げる。
特にスターは出てないけど、このダイバーチームの中に「コヨーテアグリー」でブレイクの予感をさせたパイパー・ペラーボが参加していますね。
この人はどうもパッとしませんな~ 久々に見たら何かやつれてるように写ったが・・・役のせいかな~
映画の中盤で怪物に襲われてキッチリ死んでしまいますが、不覚にもこの場面、前夜に続いて居眠りを・・・夜、弱なったんかな~?

地底の中で空中を飛び襲いかかって来るクリーチャーはまずまずのインパクトで良いけど、話を引っ張りすぎな感じがしましたね。
もっとテンポよく見せてもらえれば面白かったと思いますが・・・
このクリーチャーの正体が・・・なるほど~て感じでポスターの見出しに大きく出てたコピーの意味がわかりましたよ(「地獄の変異」っていう邦題も頷けました)

ラストもお約束的な展開で「そう簡単に解決せえへんぞ・・・」見たいなとこはホラー映画のパターンですね。
でも続編とか出来たらどうかな?・・・あまり見たくないな~
この続きなら少なくとも地底から話が変わってしまうもんね・・・



★★★ 2006.10.14(土) ホクテンザ1 23:00 後方3列目端



No.099 「サイレントノイズ」 (2005年 米/加/英 101分 シネスコ)

2006-10-16 00:42:49 | 2006年劇場鑑賞
監督 ジェフリー・サックス
出演 マイケル・キートン
    チャンドラ・ウェスト
    デボラ・カーラ・アンガー



最初に申し訳ないですが、この作品はまともに見ておりません
実は劇場で・・・ほとんど寝てました。
深夜の映画鑑賞では時折ウトウトするときはあるんですが、話がわからんぐらい意識が飛んだのも久々だったな~

そもそもつまずきの始まりは天六シネ5ビルにある天六ユウラク座の極まるとこまで極まった時間のルーズさからでした。
23時30分開始の深夜の回を見に劇場へ駆けつけると、時間は23時20分すぎ・・・もぎりの兄ちゃんが入ろうとした我々を呼び止め
「ユウラク座へお越しですか?」と聞くのですかさず
「そうやが・・・」と言うと
「すみませんが只今、前回の上映が1時間遅れでして、次の回の始まりまで後1時間はかかります」
「・・・絶句!」


一旦外に出て試案するものの・・・最初から見るには0時半の始まりを見なければならず、そうなると終わるのが2時を回ってしまう・・・帰ったら3時まわるがな・・・翌日仕事の私には辛い!
という訳で途中上映(同館での「ティント・ブラスの白日夢」以来やな)を決行することになりました(見たトコまで見て帰る)
こういう手合いの作品はオチ見てから後を見ると気が抜けるんやけどな~

(あらすじ)

建築家のジョナサン(マイケル・キートン)は妻(チャンドラ・ウェスト)を突然の事故で失ってしまう。悲しみに暮れる彼の前にある日謎の男が現れ、亡き妻から彼へのメッセージを預かっているという。最初はテレビやラジオの録音装置を通じて、生きている者と死者が交信できるという話を無視していたジョナサンだったが…

細かい感想を書くことは出来ないのが残念なんですが、話によると中々良く出来た作品で、最初から見たかった・・・と友人たちは申しておりました。
砂嵐のTV画面の中から死者のメッセージや姿が浮かび上がるビジュアルはなかなか良かったと思いましたね。
マイケル・キートンが砂嵐のTV画面に顔を近づけていく所なんかは「ビデオドローム」見たいだったな・・・

亡き妻からのメッセージを辿っていくと色んな事柄わかってい展開はホラーと言うよりはサスペンススリラーって感じかな?
でもクライマックスに近づくにつれて、やはりホラー映画・・・と思ってしまったね。
とこんな程度しかレビューできないのが残念、無念、悔しい~!
今日は13日の金曜日やね・・・日が悪かったて事にしておこう・・・でもこれが翌日にも連鎖することに・・・



採点不能(スマン!) 2006.10.13(金) 天六ユウラク座 23:30(途中上映) 通路前中央

No.098 「ザ・マークスマン」 (2005年 米 94分 ビスタ)

2006-10-10 00:24:33 | 2006年劇場鑑賞
監督 マーカス・アダムス
出演 ウェズリー・スナイプ
    エマ・サムズ
    ウィリアム・ホープ



「ブレイド」シリーズで御馴染みのウェズリー・スナイプですが、「ブレイド3」以降あまり日本では公開作見れなかったですね。
何してたのかと思えばルーマニアで映画を撮影(それもVシネ?)してたようですね。
そのうちの1本がこの「ザ・マークスマン」のようです。

「ウェズリー・スナイプ大運動会」てタイトルが付いた企画で「ザ・マークスマン」「デトネーター」「7セカンズ」のウェズリー・スナイプ主演の3本を一挙公開!
多分全て原題のままなんでしょうが、日本公開題名を考えるのがめんどくさい~て雰囲気が感じますね。
このシリーズは天六シネ5ビルで公開されるんですが、何か期間を開けて飛び飛びで上映されるようですね。

そして「ウェズリー・スナイプ大運動会」の第1弾がこの「ザ・マークスマン」なんですが・・・

(あらすじ)

エージェントのペインター(ウェズリーー・スナイプス)が森で軍事演習を行っているころ、ロシアの核兵器工場がチェチェンの反乱軍に占拠されてしまう。仕掛けられたミサイルが発射する前に反乱軍から工場を奪還し、核破壊を回避しなくてはならない。その特命を受けたアメリカ特殊部隊は軍の威信を賭けて事態の収拾に臨む。

上映が始るやいなや突然この「ウェズリー・スナイプ大運動会」の予告編が始り、そのまま本編に突入!全部このパターンで始るんかな?
今回は特殊部隊が特命をおびて核兵器工場を占拠する反乱軍制圧の乗り出す・・・て話なのでウェズリー・スナイプは腕利きのスナイパーてこともあり銃器を使った場面がほとんどで、お得意のマーシャルアーツを使った格闘アクションは封印されてます。

いつもよりウェズリー・スナイプの顔が眠たそうに感じてイマイチやる気のない雰囲気なんですが、B級アクション映画としては頭を空っぽにして楽に鑑賞するんなら打ってつけの映画といえるでしょうね。
いかにもTVムービーて感じの作品で出演者が一人一人と顔と名前が入って紹介されるエンドロールはまさにそんな雰囲気だった・・・それもチョイ役もきっちり紹介してたぞ!
ウェズリー・スナイプもこのB級路線にハマッテいくんでしょうかね~?(セガールやバンダム、ラングレンのように・・・)



★★★ 2006.10.7(土) ホクテンザ2 22:30 中央左端

No.097 「STAY ステイ」 (2005年 米 101分 シネスコ )

2006-10-09 00:30:38 | 2006年劇場鑑賞
監督 マーク・フォースター
出演 ユアン・マクレガー
    ナオミ・ワッツ
    ライアン・ゴズリング



大阪で名画座がひしめく数少ない場所{新世界}ここにある洋画3本立ての劇場の新世界国際劇場へ「ステイ」を鑑賞しにいきました。
が・・・この日は折からの雨で、タダでさえおっさんの街で、客層は日雇い労働者や仕事にあぶれた人が寝床代わりにしてる映画館(その割には皆真剣に見ていて、案外と一般の人より映画詳しいかも?)てこともあり煙草の煙や匂いと何とも言えない異臭がしてるとこに雨による湿気・・・構わず鳴る携帯電話の呼び出し音(当然電話に出て館内で喋ります!)、小声ながら堂々と聞こえてくる話声、ひっきりなしに人が出入りする度に開く扉・・・これほど集中力が散漫になる劇場で見たのが難解な作品「ステイ」でした。

(あらすじ)

精神科医サム・フォスター(ユアン・マクレガー)は、謎めいた若い患者ヘンリー・レサム(ライアン・ゴズリング)を前任のセラピストから引き継いだ。ヘンリーはサムに、三日後の真夜中に自殺すると予告する。サムには同棲中のガールフレンド、ライラ(ナオミ・ワッツ)がいるが、彼女は精神的に不安定だった。サムは結婚指輪をいつでも渡せるように準備しているのだが、なかなか渡せないでいる。その指輪に興味を示すヘンリー。また、ライラは自分と同様に自殺願望のあるヘンリーが気になり始める…。

交通事故現場から始るこの作品、悪夢から目覚めるユアン・マクレガーの顔のアップから一気に謎と幻想の世界に観客を引き込む映像感覚が素晴らしいですね。
難解なストーリーで観客の脳内を混乱に陥れるというよりスタイリッシュな映像をトリッキーな編集でつないだ油断ならないスリラーサスペンス。
伏線が幾重にも張り巡らされ、よく見てないと鑑賞後に色々と見た人に聞きたくなることは必至です。
でも一度だけでは理解するのは難しい映画だと思います(私も実はわかってませ~ん!)

死んだハズの人間と会って話していたり、自分の名前を他人の名前で呼ばれたりと薄々と真相が感ずいてしまうキライもあるんだが、伏線が細かいことにより単に結末の真相がわかっても必ず???がどことなく付きまとう。
単なるストーリーだけで見せる作品だとそれほど驚きはしないんだが、映像トリックにかなり幻惑され内容よりむしろ映像に重きを置いたんではないかと思ってしまいます。

精神科医役のユアン・マクレガーも中々良かったけど、自殺志願の謎めいた患者ヘンリーを演じたライアン・ゴズリングがこの映画では最高の存在感で、彼のどことなく影のあるミステリアスな役どころは彼ならではこの雰囲気は出せないのでは?とさえ思ってしまいました。

鑑賞後この劇場を後にしたあと何とも言えない体の変調を感じましたが・・・気のせいかな?



★★★ 2006.10.5(木) 新世界国際劇場 18:50 二階最前列中央