黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『怪談集 花月夜綺譚』岩井志麻子 ほか(角川書店)

2005-06-04 | 読了本(小説、エッセイ等)
家族で出かけた水薔園で消えた異母妹。果たして少女は?『溺死者の薔薇園』(岩井志麻子)。
<星に殺された>男の顛末・足穂風。『一千一秒殺人事件』(恩田陸)。
奉公先の娘が持つ花嫁人形に魅入られた少女『一節切』(花衣沙久羅)。
悪行三昧をくりかえしてきた男が逃げ込んだ先は、かつて死に追いやった娘の屋敷跡だった『左右衛門の夜』(加門七海)。
からくり人形師の二代目は、あるとき豪商から太夫の人形を作るよう、依頼されるが…『紅差し太夫』(島村洋子)。
ある村に閉じ込められた陰陽師と少年。その村の者たちはすべて呪によって息絶えていた『婆裟羅』(霜島ケイ)。
辻斬りをくり返す浪人の後をついてくるものは、目に見えぬ存在『ついてくる』(藤水名子)。
近寄ってはいけないと言われた水神様に近づいた少年たちが見たものは…『水神』(藤木稟)。
長屋に現れる老人の幽霊。彼が繰り返す言葉の意味は?『長屋の幽霊』(森奈津子)。
ギヤマンの温室に閉じ込められた美しい女の復讐『長虫』(山崎洋子)。
女流作家10人が綴る怪談集。

全体的に和風で、昔の時代設定の作品集なので、まさに『怪談集』。
ホラー映画的な強烈な恐さというよりも、背筋がぞくっとするような雰囲気でした。

<05/6/4>

『賢者はベンチで思索する』近藤史恵(文藝春秋)

2005-06-04 | 読了本(小説、エッセイ等)
フリーター・久里子がバイトをしている、近所のファミレス<ロンド>。そこにはいつも同じ席に座り、コーヒー一杯で何時間も居座る、謎の老人・国枝がいた。
痴呆気味だという噂だが、ひょんなことから公園で彼と話すようになった久里子は、その噂に反し、むしろ聡明な印象を受けていた。
久里子の犬・アンも巻き込まれた、公園で犬の餌に毒物が混入され、撒かれる事件。そして久里子の勤めるファミレスで起こった、原因不明の食物トラブルの解決にも、一役買っている彼の正体は……。

シリーズ化して欲しいなぁ、と思いつつ読んでいたのですが、最後話の流れから、ちょっと無理そうかしらと残念だったり;

<05/6/4>