黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『風神秘抄』荻原規子(徳間書店)

2005-06-05 | 読了本(小説、エッセイ等)
人と交わることが苦手で、一人で笛を吹いていることが多かった、板東武者の子・草十郎。
平治の乱に源氏方として加わった源氏の御曹司、義平を慕ったのもつかの間、敗走途中で迷った頼朝を助ける為、一行から脱落する。
その際に怪我をした草十郎は、盗賊たちに助けられ一命を取り留めるが、怪我が癒え、京に足を踏み入れた時には義平はすでに獄門に首をさらされていた後だった。
絶望した草十郎は、六条河原で死者の魂鎮めの舞を舞う少女、糸世に出逢う。
引き寄せられるように、自分も笛を吹き始めると天からは花が降り注ぎ、二人は互いに惹かれ合う。
だが、二人の特異な力に気付き、自分の延命の為利用しようとする、上皇・後白河。
一方、草十郎は、笛の力だけでなく、『鳥の王』と言葉を交わすことができる能力が備わっていることに気付く……。

厚さを感じさせないほど(590ページあるのですが/笑)、おもしろかったです~。
惹かれ合う二人も良いのですが、周囲の人々や人でない者たちもとても良いです♪……何と言ってもやはり鳥彦王が(笑)。
荻原さんの『勾玉三部作』を読んでいると、より楽しめるかと思いますが、わたしは読もうと思いつつ実は未読だったりするので、これから読みたいと思います(笑)。

<05/6/5>