黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『この本が、世界に存在することに』角田光代(メディアファクトリー)

2005-06-28 | 読了本(小説、エッセイ等)
18歳の時、古本屋に売りに出した翻訳本は、その後、彼女の行く先々に現れ……『旅する本』、旅行中のタイでマラリアに罹り寝込む彼女は、バンガローに置かれていた片岡義男の本の元の持ち主について夢想する……『だれか』、恋人と喧嘩し、一人で旅館に泊まることになった彼女は、部屋に置かれた詩集の間に1通の手紙を見つける……『手紙』、本の趣味がことごとく合っていたハナケン。しかし突然別れを告げられ……『彼と私の本棚』、恋人を自分の友人に奪われ、留年し、空き巣に入られ、旅先では怪我……。そんな不幸の原因はいつの間にか部屋にあった本の所為だと思い込み……『不幸の種』、バイト先の客から聞いた伝説の古本の話……一見何でもないその文庫本の裏表紙には、びっしりと書き込みがされているという……『引き出しの奥』、ある文芸雑誌の新人賞を受賞し、作家デビューした青年。本が出たら一番誰に伝えたいかとの問いに、彼が思い浮かべたのは、昔近所にあったミツザワ書店のおばあさんだった……『ミツザワ書店』、余命いくばくもない祖母に頼まれた本を探す少女。しかしその本はなかなか見つからず……『さがしもの』、バレンタインに自分の大好きな本を彼にプレゼントしたのだが……『初バレンタイン』……の『本』にまつわる短編6作とあとがきエッセイを収録。

短いですが、どれもよかったです~。
本読み的には、ミツザワ書店のおばあさんの一生がちょっと理想だったり(笑)。

<05/6/28>

『胡蝶の鏡 建築探偵桜井京介の事件簿』篠田真由美(講談社ノベルス)

2005-06-28 | 読了本(小説、エッセイ等)
1912年夏、ハノイの緑の庭に鳴り響いた銃声。砕かれた鏡、絶命した青年、血の色の蝶。その日から少年は最愛の人を奪われ、無垢の楽園を失った。やがて戦乱に翻弄されていく国と人。
それから90年後の世…2002年。京介たちは、京都で以前知り合った四条彰子と再会する。
2人の助けにより恋を成就させ、ベトナム人と結婚した彼女だったのだが、現在離婚を望んでいるというのだが……。

建築探偵桜井京介の事件簿・第3部開始です。
……結局、京介の挙動不審の理由って何だったのでしょう?(笑)

<05/6/27,28>