Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

ナスカの地上絵に”新作”見つかる

2006-04-20 18:51:24 | Thinkings
 ナスカの地上絵と言えば、何にもないだだっ広い盆地を上空から見上げてみると、鳥などの文様が、地上からは決して見えないスケールで描かれているもので、南米のペルー、ナスカ台地に散見されます。
 
 Wikipediaによれば、

1939年6月22日、考古学者のポール・コソック博士により発見される。ドイツの数学者、マリア・ライへがこの地に住み着き、彼女を中心として、地上絵の解明作業と、保護が行われるようになった。

そして、1980年を最後に、新たな地上絵は発見されていなかったのですが、今回、日本の観測チームが新たな地上絵を発見したようです。

ペルー:ナスカ台地で新たな地上絵発見 山形大研究チーム msn

ペルーのナスカ台地から、新たな地上絵を坂井正人・山形大助教授(文化人類学)らの研究チームが発見した。全長約65メートルで、角を持つ生物のようにも見える。作物の豊穣(ほうじょう)を願って描いたとみられるが、似たような図柄は他に例がなく、生物の種類はまだ不明だという。幾何学模様以外の大型地上絵がナスカ台地で見つかったのは、1980年代以来だという。

 まさに大発見ですけれど、今回の発見に使われたのは商業衛星の衛星写真。わざわざ現地まで赴いて、飛行機から地上を見下ろさなくても、より正確かつ冷静な目が成層圏の上から地上を記録している訳です。これもまた、技術の進歩による新たな発見と言えるでしょう。

 さて、今回山形大が行った調査ですけれど、もしかしたら私たちも気軽に参入することができるようになるかもしれません。
 このページで紹介されているようにGoogle Mapを使えば、地上絵探索ツアーを行うことができるというわけです。
 ただ、「なるかもしれません」と書いたのは、現在Googleで提供されている衛星写真の解像度がずいぶんと荒いから。平均50mの地上絵が判別できるような、もっと細かい物に差し替えがあれば、あるいは。


 

ネット配信”プラス”に・・・CD売り上げ

2006-04-20 00:04:10 | Weblog
 ネット配信が始まる前は、P2Pでの不正流通や、ちゃんと利益が還元される正規の音楽配信でさえ、日本レコード協会にとって見たら目の上のたんこぶ以外の何者でもなかった訳ですよ。

 それが、いざ蓋を開けてみたら意外な結果が出てしまい、協会も困惑しているようです。

ネット配信…結局CDで手元に ソフト生産7年ぶり増 Sankei Web

 音楽CDや音楽ビデオを収めたDVDなど「音楽ソフト」の平成17年度の生産額が、7年ぶりに増加に転じたことが18日までに日本レコード協会がまとめた生産実績で分かった。17年度は音楽のインターネット配信が本格化。同協会では「消費者がネットで気軽に音楽に触れられるようになった結果、音楽CDに戻ってくる相乗効果があった」とみている。

 当初、協会がネット配信に及び腰であったのは、「CDが売れなくなる」から。そして、CDが売れないのをさんざんP2Pとネットのせいにして、その主張を繰り返してきました。
 あれだけ難色を示していたサービスに対して、好影響が出るとなったら、

 協会は「ネット配信の拡大がCDの購買にも結び付く状況は続く」と予測。配信とCDの両方を盛り上げていきたい意向だ。

 何というか、虫が良すぎると思います。

 音楽業界の取る方策は、コピーコントロールCDからこっち見当違いと、消費者を逆なですることばかり。「今までの利権を確保する」方向ではなく、「新たな収益モデルに挑戦する」方向に転換すべき・・・今回の事で少しは気づいてもらえたら良いんですけれどね。

AudioMaster再び

2006-04-18 19:29:29 | Weblog
 かつて、YAMAHAがCD-Rドライブを販売していたときのこと。当時のYAMAHAのドライブと言えば、言ってみればハイエンド。ライバルであるPLEXTORと、高精度の書き込みにしのぎを削っておりました。
 そんな中、CRW3200シリーズが世に放たれました。

 同シリーズにはAudioMasterと呼ばれる音楽CDに特化した書き込みモードが搭載されていました。記録時間を犠牲にして音質を向上させるというその機能は、MP3プレイヤー黎明期の当時、まさにYAMAHAだけの特別な機能でした。

 しかし、そのAudioMasterも、YAMAHAがCRW-F1を最後にCD-Rから撤退したのを最後に、ひっそりと歴史に幕を閉じたのでした。

 いや、閉じたはずでした。

 もはや復活は無い、と思われていたAudioMasterが、この度復活することになったのです。それも、ライバルのPLEXTORの手によって。

プレクスター、ヤマハの高音質記録技術
「AudioMaster」対応CD-R/RWドライブ


  Premium2は、前モデルであるPremium「PX-W5232TA」の機能を継承するとともに、AudioMasterに対応するCD-R/RWドライブ。AudioMasterはCD-R書き込み時にビットやランドを長くとることで、再生時に音質を低下させるジッターを抑える機能で、付属のユーティリティソフト「PlexTools Professional」での4倍速書き込み時に利用できる。

 なお、AudioMasterモードでの書き込みは線速度が速くなるため、70分650MBディスク使用時には63分、80分700MBディスク使用時には68分と、収録時間が短くなる。


 PLEXTORのページにある商品の特徴を見てみると、高品質なCD-Rを焼く事を追求し、贅沢な仕様を詰め込んであるようです。
 お値段もDVDマルチドライブの2~4倍の19,980円とお高いですが、業務用としても遜色なく使えるという今購入できる中で最高峰の物です。

 実は、私はCRW-F1を所有しており、現在も使っているのですが、壊れる事を考えると「変わりがない」事もあり大変な恐怖でした。
 それが、まさかこんな形でバックアップが世に出てくるとは思いませんでした。何が起こるか本当にわからないものですが、今回の件は個人的にとてもうれしいこと。

 何よりも、AudioMasterのような技術が市場から失われなくて本当に良かったな、と思っています。

大阪の水道水事情

2006-04-17 19:52:53 | Thinkings
 水道水が安心して飲める国というのは世界でも珍しいらしいですが、もちろん日本は安心して飲める方に入っています。
 しかし、”安心して飲める”と”おいしく飲める”は全く別の話で、水道水がすべておいしく飲めるなら、ミネラルウォーターなんか売れませんって。
 食べ物が産地によって味が違うように、水道水も取水地、浄水場によって様々な味があるのです。

 味に差があるならば当然出てくる話が、「どこの水道水が一番おいしいか?」。この事について人に聞いた場合、こんな答えが返ってくることが多いんじゃないでしょうか。

 「一番おいしいのは知らないが、大阪の水は日本一まずい」

 私もずっとこう思ってきましたが、ところで、これ本当に正しいんでしょうか?
 先日、テレビ番組でこういう趣旨の発言をした漫画家に対して、大阪府は意地とも言える行動を取ったようです。

大阪の水は日本一まずい? 「汚名返上」に関係者躍起 asahi.com

 「大阪の水は、日本一まずい」。テレビ番組での何げない出演者の一言で、大阪府職員らが「汚名返上」に走らされている。水源の淀川の水をオゾンや活性炭の力できれいにする高度浄水処理の成果で、水質には自信がある。悩みの種は、地元大阪でもいまだに「水道水は臭くて飲めない」と思っている人が多いこと。関係者はPRに躍起になっている。

 大阪府はわざわざその出演者を浄水場へよび、ミネラルウォーターと飲み比べまでさせたらしいです。結果は水道水の方がおいしかった・・・これは、なんというか常識を覆す出来事です。
 何でも、以前は浄水処理が貧弱で、確かに水がまずいという時期はあったらしいです。そのため、

そこで大阪府は94年、大阪市は98年から順次、高度浄水処理を開始。大阪府で約990億円、大阪市で約750億円かかったが、苦情はほぼゼロになった。

 確かにお金はかかりましたが、水道はまさに「ライフライン」。市民生活を支える重要な施設であるため、訳のわからない公益法人にお金を注ぎ込むよりもよっぽど有意義でありましょう。

 以前に、東京都の水道水を詰めただけのペットボトル「東京水」を紹介しましたが、東京も大阪と同じように高度浄水処理を行っています。
 東京も、以前は水道水がまずいと言われていたところ。”水道水がまずい”という常識は、もはや過去の物になってしまったのかもしれませんね。

天気予報ならぬ・・・不審者予報

2006-04-16 13:56:26 | Life
 子供を狙った凶悪犯罪は最近とどまる事を知らず、ここ1ヶ月だけでも結構な数が起きています。以前に比べて「報道が増えた」と言うこともあるでしょうけれど、嫌な感じですね。
 私は子を持つ親ではありませんし、少なくとも私に、面と向かって脅そうとか、けんかをふっかけようとかする人ってのは珍しい(そもそもそういう事をしようとする人が珍しいです)と思いますので、自分自身に関しては危機意識は希薄なんですけれどね。

 ただ、父兄の皆さんや学校の先生、地域の世話役の人たちは、このような事件に心を痛められていることでしょう。
 そんな中で、おもしろい・・・というかかなり実験的なサービスを始めた自治体があるようです。

発生場所、危険度、人相……、名寄市がHPにで不審者発生情報を掲載 Brain News Netwark

 同市内で不審者が発生すると、名寄警察署からメールが市に届けられ、早ければ当日にその情報をHPに掲載する。HPでは不審者の発生日、発生場所、危険度、不審者の人相や服装、発生状況、さらに現場の地図を記載する。

 簡単に言えば、不審者の生息場所検索サービスですね。地域の大人は、子供に対して「このあたりには十分注意しなさい」とより明確に指示できるし、今現在この町にどれだけ不審者が生息しているかを一目で見られるため、防犯意識が増すという効果も期待できるでしょう。
 実際のページはこちらになります。この名寄市のページなんですけれど、随所にFlashが使ってあって、なかなか楽しい雰囲気が出ていますが、不審者情報のページにもそれが引き継いであるようで、子供向けのポップなページになっています。
 不審者情報でポップとはこれ如何にとも思いますけれどね。

 意志を持って動き回る不審者に対して、こういった位置サービスを使うというのは、ちょっと危うい気がしますし、不審者がこの情報を見てしまったときの行動も気になるところですが、防犯に取り組む姿勢としては評価できると思います。
 幸い我が家の周辺ではそのような事は起こっていませんけれど、安心はできませんからね。いつか我が市のページにも掲載される日が来るのでしょうか。

 ニュース全般、というか「不審者情報」というサービスが開始された事を考えてみると、「こんな物まで必要になってしまったのか」と・・・何となくへこみますね。
 安心安全な暮らしって何なんでしょうか。

 それにしても・・・ジャンルの「珍人」を使う日が来るとは思わなかったですね。

携帯プレイヤーの”キリ”

2006-04-15 23:00:43 | Technology
 携帯音楽プレイヤーも、本当に選択肢が増えてきたものです。
 iPodを筆頭に、機能やデザインを差別化して、様々なメーカーがしのぎを削っています。
 もちろん差別化は機能だけではなく、「価格」という面でも棲み分けが行われているようです。

 以前は、フラッシュメモリがどうしても高価だったこともあり、64MBモデルで19,000円とかも珍しくありませんでした。
 そんな中、私は12,000円で富士通の64MBのMMCプレイヤーを購入。だいたいアルバム1枚ちょっとが入るだけですが、当時は自分の中で安さに小躍りしたものです。

 その後、14,800円で512MBのフラッシュメモリプレイヤーを購入した後、iPod nanoに続いていくのですが・・・やっぱり1万円台に入ってくると、購入の視野に入ってくるようです。

 今となっては、必要十分の機能を持ったメモリプレイヤーが5,000円台から売られていますが、さらに衝撃的な価格の物が出回りだしたようです。

“999円のMP3プレーヤー”をイジってみた

 1000円切っているんです。テープも含めて、そんな値段で新品が売っている携帯音楽プレイヤーは無いでしょう。
 もちろん安いだけの理由もあるわけです。メモリは内蔵ではなく、SDメモリが別に必要となっています。また、液晶も搭載しません。
 付属のイヤフォンは当然の様に安物ですし、音質も値段通り。単4電池で5時間と電池の持ちも今ひとつです。

 ただ、レビューの言葉を引用するなら、

999円ならすべて許せる気がする

という事らしいです。まあ、文句を言っても仕方がない金額ですし、誰も100均のラジオやヘッドフォンに音質を期待しないでしょう。それと同じ事じゃないですかね。

 とにかく、「1000円を切ってしまった」というインパクトは、それはもう計り知れないと思うんです。他に追従するところが・・・えと、出てこないとも言い切れないですしね。稼働部品も無いわけですし、ラジオのようにそのうち100均で売られる日も来るかもしれませんね・・・部品点数が多いのでちょっと無理臭いような気もしますけれど。


 最後にですね、私は常々思っていることがあるんです。
 付属のイヤフォンって、低価格であるほど「おまけ」という位置づけが大きいですよね。そして、音質に関しても相当大きく関与してくるわけです。そして、大概のプレイヤーはステレオミニジャックを使っているわけですから、市販されているほぼすべてのイヤフォン、ヘッドフォンが刺さるわけですよ。
 じゃあ、最初からそんなものつけないで、すべて別売りで売った方が良いんじゃないでしょうかね。2,000円も出せば、少なくとも一般的に付属されている物よりも良い物が変えるわけですし、一度買ってしまえばそれしか使わないような気がしますし。
 それに、一度そういう売り方が定着してしまえば、ヘッドフォン市場ももうちょっと活性化すると思うんですけどね。

お菓子で読む文庫本

2006-04-14 19:44:20 | Life
 昔と違って、最近は物自体のできも良く、部屋や仕事場に何気なく置いている人も結構多いみたいですね。今、この原稿を書いている私の机の周りにも6個ほど置いてあります。
 何の話かというと、そう、食玩の話です。自分でもデスク周りに6個もあるのかと、少々驚いているところです。

 今やコンビニに行けばあきれるほど商品が並んでいますし、その商品のラインナップも、子供向けのキャラクターグッズから、精巧なコレクターズアイテムと呼べる物まで様々です。
 そして、とうとう本まで”食玩”になってしまいました。

サクッとおいしい文庫本が新登場!! (インフォシーク)

 ネスレ コンフェクショナリー株式会社(高岡浩三社長)は、チョコスナック「ネスレ クリスピー物語」と書き下ろしショートストーリー6作品を収録したオリジナル文庫本のセット商品『ネスレ クリスピー物語 文庫本パック』(税込み希望小売価格294円)を2006年4月17日(月)より、全国で新発売する。

 で、こちらが公式ページになっています。

 今までにも、ネスレのキットカットには、CDやDVDが食玩としてつく場合がありました。このようなメディアがおまけとしてつくというのは、食玩を求めている層が確実に広がっているという現れ、もしくは、今まで以上にコンビニと言うものが、流通媒体として重視されていると言うことなのでしょうね。

 絵本や簡単なブックレットがついてくると言うのは今までも見たことがありますが、ちゃんとした文庫本がついて来るというのは、やはり、何かが変わってきている様な気がしますね。
 お値段も控えめ、内容もちょっと気になるし、買ってみても良いかな、とか思ってしまいますね。

ハードディスク生誕50年

2006-04-13 21:33:57 | Weblog
 ハードディスク!
 今や、ほとんどすべてのPCにはもちろん、DVDレコーダーやデジタルメディアサーバー、果ては携帯電話にまで搭載されるに至った記録メディアの金字塔です。
 メリットは容量単価が安いことと、アクセスの早さにあります。「映像をデジタルデータで手軽に扱う」何てことはHDDが大容量化、低価格化した今だからこそできることで、昔は夢のような話でした。
 まさに、HDDがもたらした恩恵なのです。

 そして、HDDは誕生から50年の節目を迎えました。

 5Mバイトからのスタート HDD誕生から50年 ITmedia

今年9月、世界初のHDDの誕生から50年を迎える。5MバイトからスタートしたHDD容量は50年間で飛躍的に拡大。情報社会に欠かせないキーデバイスになった。

 HDDを最初に世に送り出したのは、今も昔もコンピューター界の巨人であるIBM。

米IBMによる最初のHDD「RAMAC」(Random Access Method of Accounting and Control)が誕生したのは1956年9月13日。24インチ(約61センチ)のディスク×50枚という巨大な装置ながら、記録可能なデータ容量は5Mバイトに過ぎなかった。

 5MBと言うと、わずかフロッピー5枚分ですよ。24インチのディスク50枚と言うことは、1枚につき100KBの容量です。現在では3.5インチ1枚で160GBなんていう世界ですから、本当に隔世の念があります。
 私がHDDを使い出したのは、PC9801を使っていた頃です。当時、FD上で文字通りすべての作業をやっていましたので、OS起動でカタンタンタンタン、読み込みでどどっどーどーどどど、書き込みでジージジジジーってなもんで、インターバルがとにかく多かったのです。それがHDDになったとたん、冗談みたいに起動も、読み書きも早くなりましたし、何よりFDの入れ替えをする回数が劇的に減りましたので、まさに革命的な快適さでした。
 その時のHDDの容量は230MB。USBメモリにも負けてしまうような容量でした。

 その後、840MB、4GB、40GB、現在は200GBとグレードアップしてきました。今でこそDVDをバックアップに使えますけれど、4GBの頃なんてCDへのバックアップがようやくできるかな?と言った程度です。それでも、当時は満足して使っていたのですから、慣れという物は怖いものです。

既存技術では限界があった記録密度をさらに向上させる「垂直磁気記録方式」の実用化も進み、富士通は2010年には現在の「1けた上」の大容量化が可能になると予想している

という話も出てきている昨今、20MBのHDDも使ったことがある私としては、「すでに4桁上なんですが」。いや、誕生から考えると5桁か。CPUの周波数でさえ3桁なんですから、如何にとんでもない容量の進化かは推して知るべし、と言ったところでしょうか。

 ここまで大容量、低価格化したHDDを、当時の5MBとか10MBのHDDを使っている人に渡したら、一体どんな反応を示すんでしょうね。
「えと、BASICのプログラムが一本100KBとしても・・・検討もつかないよ。」

”ワンセグ”についておさらいしよう

2006-04-12 21:32:38 | Technology
 今月から始まった移動体向けデジタル放送「ワンセグ」。携帯電話やカーナビにチューナーが搭載されるという話も聞こえてきており、名前だけならば、かなり知名度があがってきているようです。この間も、職場の50歳代のおじさまから、「ワンセグって?」と聞かれました。

 しかしながら、一体ワンセグって何なのか。私も曖昧にしか知らないのです。
 理解できないわけでもなく、知らないだけの物を放っておくのは何となく気持ちが悪いもの。調べてみるのでちょっとおつきあいください。

 ちょうどおあつらえ向きに、ITmediaで解説ページが組んでありました。

5つのQ&Aで理解する「ワンセグ放送」

 まずは、移動体向け「地デジ」であるワンセグが、何で「ワンセグ」と呼ばれている火という説明。

「ワンセグ放送」は、地上デジタル放送で利用している帯域(6MHz)を一部利用した移動体端末/携帯電話向けデジタル放送サービス。地上デジタル放送は利用する帯域幅を13のセグメントに分割して放送することが可能で、そのうちの1セグメントを利用するために「ワンセグ放送」と呼ばれる。

 この際の「帯域幅を13のセグメントに分割」とは、現在のTVの「1chを13分割する」という形です。とは言え、「1chが13chに増える」というのは間違いのようです。
 Wikipediaのこことかここによれば、従来のテレビ画質でセグメントを4つ消費。ハイビジョンなら12セグメントも使うんですって。ですから、従来画質で3番組同時、ハイビジョンなら1番組しか流せないと言うことです。ただ、グルメ番組や情報番組、一般ニュースではハイビジョンはいらないわけで、画質に即した番組を編成できるという柔軟さを持っているとも言えます。
 さて、なにか気づきませんか?分割セグメントは13、従来画質×3で12、ハイビジョン番組で12。1セグメント余ってますよね。この余ったセグメント、つまりワンセグメントで放送されるから「ワンセグ」という訳なんです。

 従来画質の4分の1という情報量で配信されますので、画質に関しては完全に移動体サイズとなっており、

320×240ピクセルと320×180ピクセル

というQVGAとなっています。大部分の携帯やPDA、カーナビではちょうどフルスクリーンですね。ただ、ノートPCや高解像度のカーナビ、ポータブルDVDプレイヤーで見るときには、当然画質はよろしくありません。
 ただ、デジタルになった関係上、ゴーストは発生しませんし、ノイズや画面の乱れにも強くなっているという特徴があります。

 現在は地デジと全く同じ内容を放送しているワンセグ放送。B-CASカードがいらない、無料、地デジ提供範囲ならどこでも視聴可、ノイズに強いというメリットに加え、2008年以降にワンセグ独自のコンテンツが流れるようになったなら、かなりの浸透が見込まれるかもしれない、割と有望なメディアです。無料というのはやっぱり強いですよ。
 ちょっと外へ出ていてテレビが見れない。渋滞の時の暇つぶし。ワンセグ独自の情報番組視聴。受験勉強するふりしてバラエティ鑑賞・・・お外で長時間、テレビなんて見ないよ、と言う意見はまあ、脇に置いておきましょうか。
 

ゲームの開発環境を統一する

2006-04-11 22:53:36 | Weblog
 アメリカ製のゲームだと、PS2とGC、XBOXの3機種すべてに加えてPC版、テイストを変えてGBAでまで出すという販売戦略は割と珍しいことではありません。
 そういう意味で、今回の進展はゲームメーカーにとって福音になるのかもしれません。

ゲーム開発を低コスト化するXNAがようやく見せた成果

 XboxおよびPCゲーム用の統合開発プラットフォーム「XNA」構想を発表してから2年が過ぎ、Microsoftは遂に2006年3月に開催されたGame Developers Conference(GDC)において、XNAの一部のコンポーネントを公開した。

 XBOXとWindowsの統合開発プラットフォームを用意する、と言うことは、XBOXの開発環境を、Windowsライクなものにする、と言うこととほぼ同意となります。これにより、XBOXというコンシューマーゲーム機の開発においてもWindowsでの開発のように様々なツールが使えるようになり、ゲームの開発コストを大幅に抑えられるということです。

 そして、もうひとつ。

異種プラットフォーム間でのゲームの移植を容易にして、ゲームパブリッシャーがより短期間でコストを回収できるように支援することも目標の1つだ。

 つまり、PCとXBOXを1ラインで制作でき、流通面で大幅な拡大を図ろうという物です。PCとXBOX両方の流通に、1本分の開発費で載せられるため、資金回収が楽になるというわけです。
 ただ、日本市場のようにXBOXがほとんど普及していなく、かつコンシューマーとPCのゲームユーザーがあまりリンクしていない現状では、あまり効果的ではないかなあという印象を受けます。

 ただ、開発環境をWindowsの方へ歩み寄らせると言うのは大きなアピールポイントではないかと考えます。

 昨今のゲーム業界は、如何に開発費を抑えるかが真剣に議論されています。
 PS2の時も言われてきたことですけれど、PS3の最大のネックが開発費だと言われています。PS3のスペックをフルに使ったゲームを開発しようとすると、10億はくだらないと言うのです。とてもじゃないですが中小企業が参入できる額ではありません。
 任天堂の時期プラットフォーム、レヴォリューションは、スペック自体はGCとほとんど変わらないため、ノウハウを流用できる=開発費を抑えられます。それよりも開発者の感性に訴えかける、ゲーム原初のおもしろさという答えを出しました。
 任天堂に関して言えば、GBAとDSの成功の一端も「参入のしやすさ」にあるとも言われています。
 そして、MicrosoftがXBOXで出した解法がXNAと言うわけです。

 このまま行くと、ゲームメーカーは数社を残して全部撤退してしまうかも・・・なんて事を真剣に考えさせられるゲーム業界。おもしろさとグラフィックは比例しない、とは言え、どうしても求めてしまいますもの。さて、三者三様のゲームビジネス、来年の今頃に、一つの答えが出ている事でしょう。