Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

牛乳廃棄、その後

2006-04-04 19:44:27 | Thinkings
 以前、このブログでもお伝えした、牛乳廃棄問題について、続報が入ってきました。

余剰牛乳、途上国へ輸出検討=「もったいない」と中川農水相 時事通信 Yahoo!

 中川昭一農水相は4日の閣議後記者会見で、牛乳の原料である生乳の供給過剰状態を解消するため、開発途上国や被災国向けの緊急援助として輸出できないか検討する方針を明らかにした。牛乳の消費は年々減少。3月には北海道のホクレン農業協同組合連合会が生乳1000トンの廃棄処分に踏み切る事態に発展している。
 中川農水相は「もったいない。世界中の飢餓で困っている人へ援助できないか財務、外務省と調整したい」と述べた。相手国や輸出量などをこれから検討する。生乳や牛乳の状態では輸送が困難な上、日持ちがしないため、脱脂粉乳にして輸出する可能性が大きい。


 微妙な長さだったので、全文を抜粋してきました。

 「主に飲んでいる飲み物=牛乳」な私としては、こういう姿勢は純粋にありがたいですね・・・というか、すでに数千トン捨てられている後なので、もうちょっと早く対応できなかったのか、と思うことひとしおですけれど。

 しかしながら、以前私も指摘していたことですけれど、「生乳や牛乳の状態では輸送が困難」なんですよね。そこで、脱脂粉乳という形で輸出する可能性が大きいとのことですが・・・あれ、生乳がとれすぎて加工工場でも加工しきれないのでは?そもそも、脱脂粉乳って何なんでしょうね。名前は聞いたことあるのですが、実際に買ったことはありません。

 Wikipediaによると、

脱脂粉乳(だっしふんにゅう)は、生乳、牛乳又は特別牛乳の乳脂肪分を除去したものからほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたもの。スキムミルク(skimmed milk)ともいう。
-中略-
保存性がよく、蛋白質、カルシウム、乳糖などを多く含んでおり、栄養価が高いことから、戦後しばらく学校給食に用いられた。


 いろいろと調べてみますと、当時の学校給食では脱脂粉乳をお湯で溶かして、牛乳の変わりに飲んでいたらしいですね。味は大変まずかったらしいですが、それは、当時の製法によるところが大きかったようです。現在はいくらか改善されているとのこと。
 確かに牛乳を使った救援物資として、日持ちがして栄養価が高いという適材適所な物品ですね。

 現在、日本では年間135万トンが生産されているようですが、生産のキャパシティが足りるのかは疑問です。こればっかりは海外に生産を振り分けることもできそうにないですしね。今から設備を建設していたら、牛乳が腐ってしまいますし。
 施設の限界まで生産量を上げて、国内使用の余剰分を支援に回すという形にならざるを得ないんでしょうかね。

 どっちにしろ、過剰生産分のいくらかは無駄にならずに済みそうです。この騒動で救われる命もあるだろうし、また日本人が牛乳に目を向けるようになれば、これもまた幸いですね。