Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

解散、総選挙

2005-08-08 20:49:03 | Weblog
 本日、参院での郵政民営化法案が否決され、衆議院が即日解散となりました。
 内閣は、今回反対に回った議員に対し、選挙の際に党の公認を与えないと言い切り、賛成派対反対派の立ち位置がはっきりと出る選挙となるようです。

 また、国民にとって見ても今回ほどわかりやすい選挙はありません。賛成派か否か、それとも野党かの選択肢が浮き彫りになるからです。

 個人的には、特殊法人の資金源となっている郵便貯金を、国家から切り離すことができる、今回の郵政民営化には賛成だったのですが、こういう結果になってしまったからには、ちゃんと選挙で白黒つけていただきたいなあと思います。

 ・・・と、人ごとじゃダメなのでしたね。私たちが選んだ議員が、結果的にこのような物別れを生み出してしまった。さすれば、私たちの中にも一端の責任がもちろんあるわけです。
 今度の9月11日には、選挙に行きましょう。普段はわかりにくい選挙の勝ち負けも、公約も、党内の確執も、今回の選挙は全てはっきりしています。
 小泉が負けるかも知れないし、抵抗勢力が勝つかも知れない。民主党が政権を取ってしまうかも知れない。
 何が起こるにせよ、これからの何年かの日本の動きが決まるのですから。

電池に見る未来

2005-08-07 13:48:26 | Science
 昨日はうっかり・・・というか朝の2時過ぎに帰ってきたので、更新をしませんでした。あそこまで遅くなると分かってたら、昼のうちに更新しておくんでした。

 まあ、過ぎたことを悔やんでもしょうがありませんからね。ここは開き直って、本日の記事と行きましょう。

 NEC、4個の電池でPCの停電時駆動に成功

 この記事のタイトルを見たときに私が思ったことは、

「ええ、単三電池4本とかでPCが!?ノートか?」

などと、無茶な昇圧回路などを思い浮かべたのですが、その予想はさすがに間違っていました。と言いますか、そりゃそうだろう・・・

使用したのはポリラジカルと呼ばれるプラスチック材料を用いた有機ラジカル電池で、同社が2001年に提案したもの。他の電池に比べ、反応速度が10倍以上高速なため、大きな電流での使用が可能。

 今回の実証実験では、Pentium 4を搭載した同社製デスクトップPC(平均消費電力96W)に、35W出力の有機ラジカル電池を4個内蔵。AC電源の供給停止を自動検知し、電池の電力だけでPCを駆動させ、作業中のデータをHDDに保存させることに成功した。同システムでの最大駆動時間は約60秒。電池寿命はリチウムイオン電池と同等以上としている。


 何でもポリラジカルと呼ばれる特殊な化学高分子材料を用いた電池らしいです。写真を見てみるとすげえちっちゃいんですけど、これで35wかあ・・・
 こちらのプレスリリースを見ると、電池反応に伴って骨格となる化学構造が変化しないため、充放電を繰り返しても容量低下が少なく、長寿命の電池が可能で、約1,000回繰り返し充電しても殆ど容量は低下しないとあります。
 繰り返し使ったときの容量低下は二次電池のネックとなる部分でしたが、現在容量低下が少ないとされているリチウムイオン蓄電池でも500回程度と言いますから、かなり画期的な長寿命を製品と言えるでしょう。
 充電にかかる時間も6分で90%充電という一桁速い速度と言うことで、様々な面で従来の電池をしのいでいます。

 じゃあ、何で今までこの電池が出てこなかったのか・・・と言いますと、単純に材料とか、技術の進歩と言うところが大きいです。
 カーボンナノホーンというカーボンナノチューブの一種を触媒保持に使っているようですが、これらの物質は1990年代に入ってから発見された、歴史的にごく浅い材料です。こういったナノレベルの材料を扱う所まで技術が進歩してきたのはごく最近ですし、それらの特性やら利用方法を研究するのにもかなりの時間が割かれてきました。そして、ようやく実験にこぎ着けたと言うところでしょうか。

 この電池が果たして単三電池の代わりになるのかというと、燃料電池と同じくらい分かりませんけれど、こういう技術革新という夢のある話はいいですね。やっぱり未来に希望が持てる話はなんだかホッとします。

ジンギスカン ~いやキャラメルはマズいだろ~

2005-08-06 00:26:51 | Weblog
 世の中、不況がやっと開ける兆しが見えて来るような気がしたりしなかったりですが、そんな良く分からない世間の情勢を受けてかそうでないかは全く分かりませんが・・・
 ジンギスカンキャラメルなる不気味な食べ物が売れているそうです。

 ・・・ジンギスカンがキャラメルですよ?

 何で、こういう肉系の食べ物を、よりによってキャラメルにしてしまうかな?
 そして、何で私はこれを食べたことがあるかな?

 まずいけど、なぜか売れる ジンギスカンキャラメル asahi.com

 「マズい。(本当)」。店先にそんな張り紙を出す店まである。商談中に吐き出されたり、製造中止を訴えるはがきが会社に届いたりしたこともある。


 いや、もう本当にまずい。食べた本人が言うんだから間違いありません。もっとも、はき出すほどではありませんけどね。
 肉汁のタンパク質っぽい味と、ニンニクというか焼き肉のたれの味。それが、ミルクのクリーミーな風味と相まって・・・何というか、俺は何にもしていないのに、何で罰ゲームを受けていますか?という思いが巡ります。

 すでに7万箱も売れているとのこと。マイナーな駄菓子としては驚異的です。
 つまり、それだけ+αの人たちに嫌な思いをさせてきたこの物体。思わず「担当者出てこい!」と叫びたくなるところですが、

「たいていの辛(つら)いことは忘れられます」(担当者)。

なんていういかにも”コメントに困るコメント”を出されては、ねえ。素直に、「いや、それ嬉しいことなんかな?」と弱々しいつっこみを入れるくらいしかできないではないですか?

 このジンギスカンキャラメル、その辺のビレッジバンガードにでも売っているかも知れませんので、失意のどん底にいる人や、痛みを他人と手軽に共有したい人は買ってみるのもいいかもしれませんよ?



 ・・・世の中には変わった人たちがいて、変な物を作り、そしてそれを喜ぶ変わった人たちもいると言うことですよ。ええ、もちろん私もその中の一人ですとも! 

政教分離と大統領

2005-08-04 20:40:27 | Weblog
 政教分離という言葉があります。政治と宗教は分けて考えるべきであるという、私たち日本でも一般的な考え方です。もちろんアメリカでもそうなのですが、それに対し大統領が口を滑らせてしまったようです。

ブッシュ大統領、進化論に異議 「別の考えも教えよ」 Sankei Web

ブッシュ米大統領が、進化論に異を唱えるキリスト教右派の主張に同意し、公立学校の授業で進化論以外の考えも示すべきだと発言、波紋を広げている。

 大統領は1日に行われたテキサス州の地元紙とのインタビューで、聖書を厳格に解釈するキリスト教右派が熱心に説いている「インテリジェント・デザイン(ID)」に関する見解を聞かれた。

 人間の複雑な細胞の構造は進化論だけでは説明できず、「高度な理知」の手が入ることにより初めて完成するというのがIDの骨格。一部の学者は支持しているが、「科学の衣をまとった信仰だ」との批判が大勢だ。

 大統領は、学校のカリキュラムは連邦政府が決めることではないと述べる一方、「生徒たちは異なった考えに触れるべきかという問いの答えはイエスだ」と、公立学校でのID教育を全面的に支持する考えを示した。

 キリスト教右派の指導者、ボーアー氏は「IDは大統領のお墨付きをもらった」と大歓迎。これに対し、全米政教分離連合などの市民権団体が「大統領としてあまりにも無責任な発言」と強く非難し、宗教と公教育をめぐり全米を二分する議論は激しさを増している。(共同)


 もっとも、ブッシュ大統領は元々熱心なキリスト教徒して有名でしたし、キリスト教右派を大きな票田として抱えていましたので、あながち”口を滑らせた”とは言えないかも知れません。

 このIDに関しては以前にも記事にしましたが、結局の所、神の存在を肯定するための都合のいい解釈であると言うのが大勢です。

 先に断っておきますが、別に進化論が全面的に正しいから教科書に載っていると言うわけではなく、様々な事実や根拠を検証していった結果、現在最も確からしいから教科書に載っていると言うことです。逆に言えば、ID理論はそれを実証すべき事実や根拠が希薄であり、というよりも全くないから進化論を打ち崩すのに不十分。よって載せるべきではないと私は考えています。
 科学の教科書には、こと高等教育になればなるほど、間違ったことが書かれている確率が高くなります。過去に新しい発見によって理論がひっくり返ったなんて事はいくらでもあるのですから。件の進化論だって他の様々な理論を検証、物証で駆逐して今の地位にいるのです。相対性理論だって、ニュートン力学の不十分な点を切り開いて来たわけですから。
 ですから、ID理論にしたって、億が一、進化論を駆逐する可能性が無いとはけして言い切れません。現状では億でも難しそうですが。

 そんなわけで、科学は科学らしく、”実証と根拠を持って、正しいと考えられる物を教える”べきです。現状では進化論にその資格があり、IDにはその資格はなさそうです。

 ・・・さて、大統領はどうするつもりなんでしょう。結局言いっぱなしで終わりでしょうか。

 

アップルが1ボタンマウスを止めたらしい

2005-08-03 23:59:24 | PC
 AppleのMachintoshとDOS/V機を比較して、違いを3つ挙げよと言われたときに、多くの人は「マウスが1ボタン」という答えを含めるでしょう。

 そのMachintoshのアイデンティティを、Appleはどうやら捨てる決断をしたようです。

 S・ウォズニャックも納得?--1ボタンを捨てたアップルの新型マウス CNET Japan

 Apple Computerが長年の伝統を破ってMac向けにマルチボタンマウスを発表した。

 以下の引用をまず読んでみてください。

Windows PCでは、何年も前からマルチボタンマウスが標準となっており、Mac OSでも以前から右クリックを認識するようになっていた。しかしAppleは1ボタンのデザインを踏襲し続け、Bluetooth接続のワイヤレス版を追加するなどしても、1ボタンのデザインを変えなかった。

 記事からも分かるように、実はMac OSはずいぶん前から右クリックが使えるようになっていました。もちろんマイクロソフトのマウスだって動作するし、スクロール機能だって使えます。そして、ユーザーからも、マックのデザインに合ったスタイリッシュなマルチボタンマウスを望まれていたようです。
 つまり、Apple自身、右クリックの有用性を認識していたにも関わらず、標準添付のマウスは1ボタンにこだわり続けていたと言うことになります。

 そんなことは今更言うまでも無いことかも知れませんね。
 Appleのサイトのアクセサリコーナーには、ちゃんとMicrosoftのマウスも並んでいるのですから。

 個人的には、「便利になるのが分かっているのに、あえて出してこなかった」ものをデザイン的な難問をブレイクスルーして出してきたという姿勢には好感が持てます。歴史的背景や、Macらしさと言う観点で、相当な葛藤があったであろう事には疑問を挟む余地はないでしょう。

 ただ、ちょっと反感を持ったのがこのコメント。

「市場には、膨大な種類のマルチボタンマウスが出回っているが、これらにはどこかしら複雑な部分がある。デザインや使いやすさでは絶対に妥協するつもりはなかった」(Moody)

 まだ使ってみていないので何とも言えないですけど、デザインはともかく、タッチセンサーは使いやすさ的にどうかな?と思う部分です。やっぱりボタンはクリック感があった方がいいと思うのですが。このあたりはデザイン優先のためと思いますけど・・・側面のボタンも感圧式だそうで、やはりクリック感は期待できなさそうです。

 このマウス、標準的なUSBのワイヤード接続ですので、Windowsでも2ボタンのスクロールマウスとして使えるとのこと。感圧式ファンクションボタンはどうなるのかちょっと気になりますが、デザインにぐっときたならWindowsユーザーも買ってみるとおもしろいかも知れません。

 私は・・・彼と同じ気持ちです。

「いまは、普通のユーザーのように様子見の段階だが、店頭で見かけたら1つ買うかもしれない」(Wozniak)

マイクロソフトといたちごっこ

2005-08-02 20:38:37 | Weblog
 トムとジェリーと言えば”仲良くけんかしな”ですが、こちらは絶対に仲良くできないようですね。てか、利益が絡んでいる分絶対に無理。

 マイクロソフトの違法コピー対策、早くも問題に直面 CNET JAPAN

 Microsoftは先週、著作権侵害対策用ソフトウェアの「Windows Genuine Advantage(WGA)」を正式に公開したが、そのわずか数日後にハッカーが同ソフトウェアの新たな迂回手法を見つけ出してしまった。このことから、同社による違法コピー封じ込めの取り組みが思わぬ困難にぶつかっている。

 要するに、正規ユーザーじゃなければ落とせない、とっても有益なソフトウェアを用意して、不正コピーユーザーに対するプロパガンダとした訳です。しかしながら、例えネットワークを使った巧妙なやり方でも、それを回避しようとする輩は存在するわけで。結局、簡単な抜け道が見つかってしまった、という記事です。

 私は不正コピーのソフトウェアはまず使いませんし、特にOSやセキュリティ関連は正規品でないと後々面倒になりそうなので絶対に使いません。別にスタンドアロンで使っている限りはいいんでしょうけど、ここまでインターネットとOSが仲良くなってしまうと、いつどんな対策が取られて、アップデートと称してどんな機能が追加されるか分かったものじゃない。そう言うのは精神的によろしくありません。

 まあ、正規ユーザーでも"パッチ”と称して、毒を食らわされることが無いとは言い切れませんが。

 CCCDのときもそうですけど、何らかの壁を用意したとしても、結局最後には破られる。だから、メーカーは次々と障害を用意しなくてはならない。いたちごっこですよねえ。
 しかし、これらの障害が一定の効果を上げているのは事実で、そこの所を批判するつもりは毛頭ありません。このあたりはメーカーの利益を守るための必要な措置と考えます。

 でも、ですねえ。マイクロソフトのソフトウェアに関しては、クラックする人の気持ちもわからんでもないのですよ。
 いや、だって高いんですもの。Windows。
 WindowsXP Proffessionalがあなた、OEM版でも2万円台中盤・・・Homeでさえも1万5千円。仕事で使うにはある意味必須と言えるOfficeに至ってはHomeで3万、Proなんて6万ですよ?
 私は2000をアカデミックのアップグレードで買ったんですけど、その時は1万でしたか。ここらあたりまでは何とか許せますが・・・

 せめてPro版が今のHomeくらいのお値段ならなあと思うことしばしば。値下げしてもらえれば、結構クラックって減ると思うんですけどね。

 そうは言っても、クラックが犯罪だという事には変わりがありません。真面目に買っている方もおもしろくありませんので、マイクロソフトもアドビやらのソフトウェアベンダーも、”正規ユーザーに迷惑をかけない範囲で”頑張ってもらいたいものです。



 あ、でも、アドビには”Elementなんて発売してないで、本家の方安くしてくれ”とか言いたいですなあ・・・

円周率って何桁必要?

2005-08-01 21:20:47 | Weblog
 どこまで行ってもパターンが現れず、ひたすらにバラバラな数字が並んでいく円周率。
 現在知られている桁数はなんと1兆2000億桁と言いますから、私にとっては無限みたいな物です。

 私は毎月NEWTONを購読しているのですが、円周率についておもしろいネタが乗っていたので、今回はそれを紹介します。

 私たちにとって、必要十分な円周率は何桁か?というコラムなんですけど、引用するには長いので、要約して紹介します。

 直径1センチのビー玉を1メートルの円に敷き詰めるために必要な数は、円周率3.14を知っていれば314個と分かる。これを地球サイズである直径1万メートルの円で考えると、ビー玉1個程度の誤差に抑えるためには小数点以下9桁必要らしいです。
 さらにこれを飛躍させて、直径100億キロの円(太陽系サイズ)だと小数点以下15桁、直径100京キロ(銀河系サイズ)で考えると23桁となるとのこと。

 ・・・なんか意外なほど桁数小さくないですか?少なくとも私はそう思ったんですけど、どうでしょうか。
 そこで、Newtonでは「23桁知っていれば当分困らない」と結論づけていましたけど・・・いや要らないって、23桁!普通の人が銀河系スケールで計算をすることなんて、一生のうちで下手すると1回もないかも知れない。いや、下手しなくても”無い”。

 となると、うーん、普通じゃない人も桁数が2桁の前半あれば全く困らない数なのに、なんで人は数万桁の円周率を暗記しようとし、1兆を越える桁数を導き出してもなお、その先を見ようとするんでしょうかね。私はてっきり、何かしら必要に迫られてやっている物だと思っていたんですけど・・・(暗記は除く)
 やっぱり一番身近な無理数であるから何でしょうか。身近であるからこそ、挑戦したくなるものなのかも知れませんね。

 私は・・・まあ知識として何桁か知っておくだけでまあいいです。と言いますか、23桁ですら憶える自信がないですからね!