Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

iPodとスローライフ

2005-08-20 05:25:21 | Weblog
 iPodがあそこまでヒットしたのは、「スローライフ」を志向していたからだ・・・そう言うコラムを見かけました。

スローライフを志向するiPodの強み CNET

 たまにネタに使わせてもらっている森氏のコラムですが、今回の記事はちょっと賛同できません。

 森氏は、iPodよりも日本産のプレイヤーの方が、機能的にも楽曲提供の形でも、機能的には先行していることを認めた上で、

 しかしながら、それら日本製の「ハイテク」プレイヤーとiPodとの間には、競争力という点でいかんせん動かしがたい何かがある気がしてならなかった。そんなもやもやとした疑問を吹き飛ばしてくれたのは、本家Appleの方の「iPodはスローライフを目指しているんです」という一言だった。

 今の携帯のように、様々な機能をつけない。シンプルな機能で勝負する、と言うことらしい。筆者は

機能の高度化や複数機能の集積化を「当然」として考えてきた日本家電メーカーの人間にとっては、逆転の、目からウロコ的な発想であろう。

として、そのスローライフ志向を絶賛しています。

 ちょっと待って欲しい。
 iPodは、ついこの間、iPod Photoとの統合が終わり、写真ビューワとしての機能を持つようになりました。さらに、元々iPodにはテキストビューワも付いています。
 また、iTunesが高機能ではないかと言われると、首をかしげざるを得ません。ポッドキャストやTMSへの接続、CD-Rのライティング機能などを考えると、むしろ複雑化、高テクノロジー化しているとは思えないでしょうか。
 そりゃ、FMラジオやボイスレコーダーは付いていないけれど。

 前にも書きましたが、iPodの成功は、日本のメーカーの物よりも、数段優れたユーザーへの利便性への配慮だと思います。別にスローライフだとか、単機能だからとか言う問題では無かったと思うのです。

 まず、アップルがiPodでMP3プレイヤーの市場を開拓したこと。追随した日本のメーカーが、MP3という選択肢を与えず、独自形式でのみ使用できるような仕様にしたこと。
 現在もですが、良くも悪くも、MP3が圧縮音源としてのディファクトスタンダードなのです。それを切り捨てるということは、ユーザーの利便性を無視すると言うことも同じ。それではダメだろう、実際にダメだったわけですが。

 で、結局HDDプレイヤーはiPod一人勝ちなんですけど、おもしろいことにシリコンプレイヤーの場合はそうでもないんですよね。

 カカクコムとかみてみますと、最近出たネットワークウォークマンのほうがShuffleよりも売れているんです。シンプルという点で言えば、Shuffleの方が圧倒的にシンプルですよね。
 これは、単純にShuffleよりも便利だから、利便性が高いから売れているのだと言ってしまえば良いんじゃないかと。
 ある意味Shuffleはスローライフの究極みたいな形(枯れた技術、廉価、単機能)ですけども、多くの人がウォークマンを選んでいる。そりゃ液晶が付いていたほうが便利ですよね。電池が持つ方がいいですよね。総合的に便利ですよね、と言う話でしょう。

 HDDプレイヤーの時は、利便性でも時期的にも、iPodが数歩前をいっていた。ですが、シリコンではSonyもMP3に対応してきたこと、Shuffleの投入時期の関係もあり、両者ともほぼ横並びでのスタートとなったわけです。

 シンプルがいいというのなら、携帯だって別にTUKAで良いじゃない。でもDOCOMOとauが勝ち組。便利だから。

 結局、ヒットする商品は「大多数のニーズの最大公約数であること」。HDDはiPodだったし、シリコンではネットワークウォークマンだったと言うこと。複雑だろうがシンプルだろうが、結局は大枠の利便性が問題であって、複雑でも使いやすければ問題なく、シンプルでも機能が足りなければダメなのです。そこには、コラム冒頭の「サル化」とかそう言う問題ではなく、もっと単純な原理だと思うのですが。

 最終的には、デジタルオーディオも、今のMD・CDプレイヤーのように、機能が似通ってくるでしょう。結局は携帯に取り込まれるという可能性だってあるわけです。
 どの方向性が選択されるのか。まだ結論を出すには早いような気がしますけど。

25,000円の鉛筆があるらしい

2005-08-18 23:19:41 | Life
 鉛筆。
 最近はもっぱらシャープペンシルしか使いませんので、せいぜい図面の色塗り用の色鉛筆くらいしか使いません。机に何故か入っていますので、たまには使うこともありますけど。
 小学校のころはシャープペンシルが禁止だったので、ずっと鉛筆ばかり。毎日5,6本、授業と同じ本数だけ持っていって、一時間に一本ずつ使い、家で毎日削っていました。案外すぐにちっちゃくなってしまって、「そんなに小さいやつを使うな、みっともない」と親父によく怒られたのも、今となっては良い思い出です。

 さて、その鉛筆。シャープペンと違い、柄ごと削ってしまう消耗品。当時は一本60円くらいでしたが、今となっては品質は別として、ダースで100円ショップに並んでいたりします。

 それに対し、なんと一本25,000円の鉛筆が存在するというのです。

 私はこの間、ONKYOの「SE-U55GX」というUSB音源を買いました。17,000円也。買うまでに半年悩みました。それよりも高いんですよ?
 もっと分かりやすいところで、PSPが19,800円、MDウォークマンがだいたい2,5000くらいと、すでに消耗品の値段ではありません。

 EIZOの「Best Goodies」で紹介されていた「ファーバーカステル伯爵コレクション Perfect Pencil No.5」がそれですが、なんでも、

素材やデザイン、使い心地など、すべての面においてただひたすら完璧を目指しているだけ。

ということで、この価格になってしまった・・・と言うことらしいですが。
 写真を見てみると、確かに鉛筆。何の変哲もない、と言うと少し語弊がありますけども。

 旅行をすれば2万なんてあっという間。ちょっと飲み会が続けばそれこそ3日間。そう考えれば、この鉛筆で2週間、最高の書き味を得られるのであれば、それも悪くないのかな?と思えたりもしますけど・・・
 実際に使ってみる機会があったとしても、もったいなくて使えないような気がします。

大規模ウイルス被害

2005-08-17 20:43:22 | Weblog
 お盆も過ぎて、仕事場にも活気が・・つか事故でてんてこ舞いでしたが。

 そんな折、大規模なウイルス被害が2件続けて報告されました。

ニュースリリース - 2005/8/17 トレンドマイクロ

WORM_ZOTOB.A

WORM_RBOT.CBQ

これらのワームの特徴は、共に同じセキュリティーホールである、

「MS05-039」プラグ アンド プレイ の脆弱性により、リモートでコードが実行され、特権の昇格が行なわれる

を利用している点です。これは、2005年8月9日にリリースされたパッチでふさがれたものですが、流行の具合を見ると、どうやらWindowsUpDateをきちんと利用していないところが多いようですね。
 それもある意味では仕方のないことです。
 ホビーユースならともかく、業務で使用する場合は、そのセキュリティーパッチ自身が障害となる可能性も考えなくてはならないのですから。実際にミッションクリティカルなシステムについては、パッチの検証を行ってからでないと適用させないところはいくらでもあります。

 そうなると、脆弱性の発表からパッチの適用までにタイムラグが生じ、結果的にウイルス作者に猶予を与えることになるのです。

 今回のケースにしても、この脆弱性を付いたウイルスの発生と、脆弱性の発表は重なっており、明らかに、マイクロソフトのパッチのリリースを見てからウイルスの開発を始めたようです。このあたりはジレンマですね。

 このページも参照していただきたいですが、どうやら、今回のウイルスのばらまきは広範囲であるとのこと。NimdaやCode Redによるトラフィックの増加が問題になったのは記憶に新しいですが、今度の被害もそれに劣らない規模で展開される可能性があると警告しています。

 「テロリスト」という言葉も記事中に出てきましたけど、ネットワークが生活に密着してくると、サイバーテロは直接傷つくことがないだけで、大きな被害を生み出しています。今後はこういう子とも増えるんでしょうけど、影響範囲が全世界に及ぶだけに、標的じゃない人からすれば迷惑な話ですよね。

 ・・・「全世界が標的」というのは別にして。

携帯電話が通話し放題になる・・・かも

2005-08-16 20:15:14 | Weblog
 お盆もようやく今日で終わり。毎年のことながら、職場はなんだか和やかのんびり。お客もまともに来ないし、仕事だって休みの人が多いんで、緩やかに時間が過ぎて・・・
 なんて夢を見ていたんですけどね。
 私に限っては、昨日起きたトラブルの報告書のおかげで、時間中はたっぷりしっかり働かせていただきましたよ。さすがに残業までしようとは思わなかったですが。

 仕事と言えば、今となってはパソコンとインターネット、そして携帯電話は欠かせなくなりましたね。特に携帯電話に至っては、「忘れてくると何となく不安になる」「仕事にならない」「無くした場合、マジで賠償問題になりかねない」などと重要度は上がる一方。携帯電話のおかげで生活が一変した人もいるでしょう・・・とは言え普及からかなり時間が経ってますけどね。

 携帯電話で生活一変と言えば、通話料金も忘れてはいけません。私はだいたい、月に4,5千円くらいですが、よく使う人ならば数万円という人も珍しくないんじゃないでしょうか。まさに一月のお金の使い方が一変していますね。

 さて、そんな通話料金が無料・・・というか定額になるサービスを、ウィルコムやボーダフォンがやっていますが、どうやらこれにドコモも加わるようです。

 携帯「音声定額」、ドコモも導入 通話無制限 トランシーバー方式

 NTTドコモは十五日、一定料金で通話が無制限になる携帯電話の音声定額サービスを十月から始めることを明らかにした。携帯電話に事前登録した人同士が、トランシーバーと同様の機能を使って交互に通話できるようにする。音声定額サービスは、PHS最大手のウィルコムと携帯電話三位のボーダフォンが実施しているが、国内最大手の導入で、料金値下げ競争が一段と過熱するのは必至だ。

 もちろん、厳密に話放題になると言うわけではなく、「特定の相手と」「トランシーバーのように交互にしゃべる」という制約が付いてきます。
 特定の相手はまあ分かりますが、何でトランシーバー方式なの?というもっともな疑問だと思います。
 記事によると、ドコモが通話定額に踏み切れなかった理由の一つに「回線の混雑」があったらしいのですが、交互に使うことにより、回線の占有率を下げる事ができると言うことらしいです。

 私はてっきり「利ざやが減る」の一本だと思っていたんですが・・・

 例え特定の相手だろうと、時間無制限ではなせるのは大きなメリット。トランシーバー方式といえど、所詮同時に話したってまともに聞き取れやしないんですから、それはそれで良し、の様な気がします。
 ちょっと気になるのは、登録した特定の相手を簡単に変えられるかどうか。恋人を登録していて、別れた後も登録が解除できなかったら寂しいですものね・・・まあ、私にはあんまり縁のない話ですけどね。

 これでますます、「仲間同士では携帯電話のキャリア(会社)を統一しておいた方が有利」となりますね。ますます機種選択が難しくなりそうです。

 ・・・まあねえ、私にとっては全くもって対岸の火事な話なんですけどね。
 いや私、TU-KAですから。


 早く、auに機種変できるようにならないかなあ・・・

終戦60年

2005-08-15 19:42:59 | Weblog
 本日は、終戦から60回目の終戦記念日です。
 60年前と言えば、我が家ではじいさんとばあさんが生きているくらいで、後の家族は誰も戦時中というやつを知りません。当たり前ですが。

 つか、60年ですよ。だいたい25年で次世代が生まれてくるとして、三世代目に突入してしまっています。例え戦後1年目に生まれたとしても、すでに今年定年になってしまいます。
 私たちからすれば、遥か遠い昔・・・教科書の中だけのことになってしまっていますね。実感がわかないのも仕方がないと思います。

 けれど、依然として在日アメリカ軍基地とか原爆ドームとか、半島とのいざこざとか、いわゆる戦争の名残は残っている訳です。さらに言えば、戦後の経済的成長とか、日本の国際的立場とか、戦争を機として変革して来たことも多いわけですよね。
 日本国憲法なんてまさにそれではないですか。もっとも、今は改正が取りだたされていますが。
 あの戦争というやつは、日本における歴史のマイルストーンとなっています。

 そう言う意味で、あの戦争は忘れてはならないと思います。しかし、マイルストーンはあくまで道しるべ。過去に通り過ぎてきたものなのだから、感慨深く振り返るのは今日だけにしたいものです。

 ところで・・・式典への参列者が高齢化してきたのを受けて、式典の簡略化を図ったそうですが。すでに戦没者の親の出席はゼロとのこと。後何年式典が続いていくんでしょうかね。

迷惑メールは無くならない

2005-08-14 20:24:45 | Weblog
 昨日は、大学の研究室の同窓会で中津川に行ってきました。・・・やっぱ遠いです。行きには帰省ラッシュに巻き込まれるし・・・。
 祭りは素晴らしかったですが、フラッシュ炊かずに撮った写真はおおむねピンぼけ。残念だったなあ。

 メールボックスを開いてうんざりしている毎日です。何故かってそれは迷惑メールの処理をしなきゃならないからですよ。
 一日平均20通底度メールが届くのですが、私が望んで購読しているダイレクトメールが4,5通で、残りはみんな迷惑メール。それも出会い系がほとんどです。ちゃんとフィルタをかけているにもかかわらず、その半分くらいはどうしても抜けてきています。

 「メールを下さいましたよね?」送ってねえよ。
 「お分かりになりますでしょうか?」わからねえよ。
 「大変ご無沙汰しております。」あったこともねえよ。
 「壞杮斣仚渃弌夛偄恀偭惙傝両」そもそも読めねえよ!

 中国語の奴は最近はフィルタで処理してくれるようになりましたが、英語はまだまだ・・。.jpドメインのアドレスなんだから送ってくるなよ、と言いたいですが、どうせそんなの関係ないんでしょうね。
 国内の奴は、金融系か出会い系。だれがそんなところで金を借りたり出会いを求めたりしますか。本当にうっとうしいことこの上ありません。

 さて、そんな迷惑メール業者に鉄槌が下ったという記事がありました。今年の4月の記事ですが、目にとまったので紹介します。

 米のスパム業者に実刑、迷惑メールは減るのか

スパマーの規模としては世界で8番目とされるジェレミー・ジェインズに先週、禁固9年の刑が申し渡されたとき、多くのインターネットユーザーが喝采を送った。
=中略=
 スパムやウイルス対策ソフトを販売する英ソフォス社のグレアム・クルーリー氏は次のように述べている。「この判決は他のスパム業者に対し、米国当局は彼らの活動を許さないという強いメッセージを送っている……ジェレミー・ジェインズに下された禁固9年の刑を考えると、本当にそれだけの見返りはあるのだろうかと、夜も眠れなくなるスパム業者もいるかも知れない」


 しかし、この事件のスパムに対する効果なんて雀の涙だったようです。
 相変わらずメールボックスはスパムメールであふれている、その辺はアメリカも日本も大して変わらないようです。
 大きな原因として、ほとんどのスパマーが外国からメールを送ってくるため、アメリカの法では裁けないという点もあるみたいです。

 そして、なによりも大きい点が、
。「電子メールは参入コストがとても低いため、他のデジタルメディアに比べて時代の少し先を進んでいるだけだ。わずか数セントで何百万人にメッセージを送れるメディアが他にあるだろうか? それが依然としてスパム業者をひきつけている理由だ」

 ほんの少しの初期投資で、ダイレクトメールの何倍もの費用対効果を挙げることができるスパムはどうにも魅力的・・・依然としてスパムメールを「見てしまう」ユーザーも多いようですし、業者にとっては魅力的なマーケットであるようです。

 それに対し、メールに対するユーザーの意識の変革も進んでいるようです。
 つまり、スパムも含めて、メールとは「そう言うもの」という認識をしているというのです。
 テレビでも郵便でも、CMはあふれていますが、誰も使うのを止めてはいません。電子メールでも同じこと。スパムはあるものの、それをメリットと天秤にかけてまだメリットが勝っているならば、デメリットには目をつぶろうとする人が増えているというのです。
 実感も何も、まさに私がそれですし、今更「スパムが嫌だから、電子メールは一切使わない」なんて言う人は、いないとは言いませんが圧倒的に少数でしょう。

 簡単に、手軽に使えるだけ、メディアとしての成熟も早かったと言うことでしょうか。もちろん、スパムに慣れてしまった状態が「成熟した状態」であるとは言い難いですが、ある程度、ユーザーが落としどころを知ってしまった感はあります。
 多分、今のような状況はこれからも無くならないし、相変わらずメールボックスを開いて最初の数分間はスパムの処理に時間を取られるのでしょう・・・

とはいえ、今度休暇から帰ったときに1時間かけてスパムを削除している自分の姿を思い浮かべてみてほしい。

 こんな状況は冗談じゃないですけどね。

Sonyは1年でiPodを抜くはずだった。

2005-08-12 20:35:44 | PC
「HDDウォークマンは半年、1年でiPodを追い抜く」――ソニー・安藤社長 ITmedia

ウォークマン発売から25年。初めて「ウォークマン」の名を冠したHDD搭載プレーヤー「NW-HD1」が発売される。ソニー代表執行役社長の安藤国威氏は、「HDDウォークマンは半年、1年でiPodを追い抜く」「一社独占状態への挑戦だ」と、自信を示す

 始めにこの記事を見たとき、また新しいウォークマンを作ったのかな?くらいに思っていました。しかし、何か引っかかる。
 日付を見て納得。

2004/07/02 00:06 更新

 一年前の、初めてHDDウォークマンを出したときのプレス発表でした。

iPodについては、「電池寿命や検索性、操作性など、われわれの目から見ればまだまだ手を入れるところはある」と自信のコメント。

とあるが、その言葉は今はむなしいものです。
 結果はみんな知っています。相変わらずHDDオーディオに関してはiPodの独壇場です。シリコンオーディオの方はそうも言えないようですが。

 みんなAtrac3になじめなかったと言うことなんでしょうか。少なくとも、私はMP3が使えない時点で候補から外していました。
 最近のウォークマンはそうでもないようですが、ソフトの転送にSonicStageしか使えず、転送認証も面倒なネットワークウォークマンは、例えソニー製品でも敬遠してしまう対象です。
 そりゃiPodもiTunesからしか使えませんけど、MP3が当初から使えていましたからね。

 それに、すでに市場を築いているブランドに対して、切り崩していくのは大きな力がいります。まして、当時はiPodがHDDオーディオの「ディファクトスタンダード」。その色を変えようとするのは尋常な力ではありません。現実には未だにiPodはディファクトスタンダードであり続けています。

 ただ、あのときに、SonyがiPodを越える使い勝手を提供できていたらあるいは、とも思えてしまいます。少なくともそれはSonicStageとAtrac3ではなかったはずなんです。

 ウォークマンは、去年の時点で25周年。それに比べて、このデータミュージックの市場はまだまだ若いんです。この先ソニーがどんなウォークマンを作っていくのか、iPodをソフトを含めて越える製品は出てくるのか、楽しみではあります。 

iTunes Music Storeを使ってみた

2005-08-11 20:39:25 | Weblog
 とうとうiTunes Music Storeが日本でもサービスを開始しました。
 そんなわけで、ちょっと始めるのが遅れましたけれど、私も使ってみることにしました。
 残念なことに、私はiPodを持っていませんので(今頃Shuffleを諦めたダメージが効いてくるとは・・・)iTunesで聞くだけですけど。

 感想としては実に快適です。
 まだフリーの曲を一曲落としただけで、金がかかる物は一切買っていませんけど、かなり堪能しています。
 なんと言っても、無料で30秒間、登録されている楽曲なら全て視聴できるところが素晴らしい。

 私はジャズやクラシックもそれなりに聴くことが多いのですが、いかんせん曲名だけではどんな曲かサッパリ分からないし、そもそもジャズを曲名付きで流してくれるような番組なんて、私の身近にはありません。

 しかし、TMSならどんな曲でも試聴し放題。アルバムにどんな曲が入っているか一目、いや一聴瞭然と言えましょう。
 これならゲオ(中部で代表的な中古、レンタルショップ)やamazon(ネットで代表的なメディアショップ)でCDを買うときの大きな参考になります。

 いくらRDMが柔軟であろうとも、他社製のポータブルプレイヤーで聞くのにCDに焼いてからリッピングし直しでは面倒ですし。それに、CDはやっぱり便利であることに変わりないと思うのですよ。
 もちろん流行の曲や一曲しか欲しくないなんて時は、TMSでお安く買えば良いような気がします。すぐに聞けますしね。

 曲の値段も一曲150円か200円とずいぶん下がって、使いやすくなった様に思う音楽配信。今もデュアルディスプレイの片方ですぐに曲が買えるようになっているわけですが・・・なんだか凄いことになったなあ、と言う不思議な感覚がしています。
 ここまで簡単に買えるようになると、単価も安いですし、本当にお金を使っているという感覚が希薄になってくるような気がします。実際にお金を実態としてやりとりしない分、どう考えても希薄ですもの。Amazon使っているときもそう思いました。
 とは言え、やっぱりこれも”便利になった”といえばそうなんでしょうね。

 しかし、ちょっと苦言。一曲150円か200円と言っておきながら、アルバム買わないと聞けない曲があるのはどうよ。どうも一曲7分以上の曲がそうみたいですけど・・・ちょっと欲しいクラシックの曲があって、見つけてみたらその対象だったので買う気を無くしてしまった私なのでした。

あなたのWindowsをいつまでも新品同様に

2005-08-10 20:59:58 | Weblog
 MS-DOSからWindowsに乗り換えたその日から、ずっと考えてきた夢が、もしかしたらWindows Vistaでは実現するかも知れません。

いつまでも新品同様に--Windows Vistaに搭載される高速化機能とは

 Microsoftは、次期バージョンのWindowsで、「PCの動作をいつまでも新品同様に保つ」という長年の問題に対処したいと考えている。

 Microsoftは、来年に出荷予定の「Windows Vista」クライアント版で、時間の経過に伴ってPCの速度が低下するという、長年の問題を解決しようとしている。

 同社によると、Vistaでは自動的にハードディスクのフラグメントを解消し、メモリをもっと有効に活用してプログラムの読み込みを高速化するほか、パフォーマンスのボトルネックを特定する新しいパフォーマンスコントロールパネルも搭載するという。


 Windowsと言えば、「使えば使うほど遅くなる」OSだというのが今までの見解で、NTカーネルになって幾分かマシになったような気がしますけど、それでも経年による速度低下は現実的な問題です。それが解消されるというのだから、ある意味事件です。
 もう定期的な再インストールをしなくても良い!素晴らしい!

 簡単に記事中に紹介されている仕組みを紹介しますと、あらかじめよく使うソフトをメモリ上に読み込んでおいて起動を早くしたり、ボトルネックとなっている常駐ソフトウェアを特定したり、HDD中のフラグメント(断片化)を解消することによって体感速度を向上させるんですって。
 
 個人的にソフトの先読みってメモリの無駄遣いみたいで、あんまり好きじゃないんです。けれど、確かに普段使っているソフトってかなり限定されますから、快適にはなりそうですね。

 もっとも、記事中には良いことばかり書いてあるわけではありません。
 逆に、先読みはパフォーマンスの低下につながらないか?というのです。メモリを先読みすると言うことは、その先読みをした分だけメモリ容量を圧迫すると言うことです。すると、Photoshopなどのメモリを大量に消費するソフトウェアを使った場合は大きなボトルネックになりはしないか、と。
 また、大きなメモリをあらかじめ積んでいる場合は、対してパフォーマンスアップにつながらないのでは?とも。
 そして、そのような仕組みそのものが、(仕組みを導入しないことによって発生する遅延とのトレードオフをしたとしても)そもそもオーバーヘッドにつながらないか?という根本的な疑問も示されています。

 この辺は、ユーザーレベルでは実際に使ってみないと分からない部分が多いと思います。MEの例をみても分かるとおり、よかれと思ってつけた機能がダメっこを生み出すこともあるし、XPの例のように、さんざんにお節介でもうまくやっているという事例もあるのですから。(他に選択肢がないという意見は重々承知していますとも)

 なんにせよ、まだリリースまでずいぶん時間があるVista。これからどのように形を変えていくのかじっくり見守っていきましょうか。 

漢字変換ミスコンテスト?

2005-08-09 18:53:44 | Weblog
 良い子と馬が浮かばない・・・
 いざ、狙ってやろうとすると大変難しいですね、誤変換。

 間違いは誰にでもあることです。それを笑っちゃいけませんが、それを機械がやるのなら、ネタにして笑ったっていいじゃないですか。

 誰でも、思いもつかないタイミングでやらかしてしまう誤変換。私も色々とやらかしましたが、そんな誤変換を笑いの種にしてしまおうというコンテストとが開かれています。

変漢ミスコンテスト

で、エントリー作品はこちら

 個人的には、

正:大阪の経済波及効果 → 誤:大阪の経済は急降下

とか好きなんですけど、

正:言わなくったっていいじゃん → 誤:岩魚食ったっていいじゃん

も、一体どんな辞書を育てていたのか気になります。

正:正解はお金です。 → 誤:政界はお金です。

このあたりも受けました。いやいや、なかなか的確ですよ?

 一緒にこの誤変換が出てきたシチュエーションも書いてあるんですけど、それもまたなかなか味わい深い話が多く、乙なものですね。「あくまで機械がミスしているんだ」っていう、自分じゃないよという感覚が、心持ちを軽くしているんでしょうね。

 こういう”失敗を笑い飛ばす”コンテストというのはいいですね。いくらまずい失敗でも、「ほらほら、俺こんな失敗しちゃったよ!」みたいに、他人に話したくてしょうがないものってありますものね。
 私も、職場の名前が変わる最後の日に大遅刻とか・・・ほら、まあね。色々あるんですよ、今は気まずすぎて思い出せない物がほとんどですけどね。

 誤変換というのも、文章を書く道具が「ペン」から「機械」に変わったが故の失敗ですからね。こういうところでも世界は少しずつ変わっているんだなあ・・・と思ったり思わなかったりですよ。