Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

ウイルスバスター、検索にクラウドを導入

2010-08-31 23:59:59 | Technology

 IT関連ビジネスワードの中で、昨年あたりから継続的に高値安定しているものと言えば、間違いなくクラウドでしょう。かのGoogleからamazonまで、様々な企業が大なり小なり参入していますが、その活用の仕方は様々です。・・・というか、やや乱用気味というか、何でもかんでもひっくるめた、耳障りの良い言葉・・・マジックワード的な使われ方をしている様な気がしています。ネットの向こうで処理すれば確かに「クラウド」ということで、わかりやすいと言えばそうですが、何らかの形で言葉の細分化や整理をして行かなくてはいけない時期ではないでしょうかね?

 さて、そのクラウドの波はセキュリティソフトの分野にも押し寄せておりまして、ノートンやマカフィーと共に最大派閥を形成するウイルスバスターが、メジャーセキュリティソフトウェアの中ではいち早くクラウドを導入しました。

クラウドで安全で軽く! トレンドマイクロが「ウイルスバスター2011 クラウド」発表  日経トレンディネット

  企業向けのウイルスバスター2010で実装した「スマートスキャン」を一般消費者向けにも採用して、安全性と軽快動作を両立した。スマートスキャンは、クラウド上のデータベースを参照してウイルスを検出する方式だ。パソコンの中の定義ファイルなど約80%をクラウド上に移行することで、パソコンの動作が重くなるのを防いでいる。

 市販のセキュリティソフトでは、F-SecureKingSoft Internet Securityが同様にクラウドを導入していますので、今後はクラウド導入がブームになる可能性があります。ちなみに、ノートンの2011年度版は違うみたいです。

 ウイルスバスターでのクラウドの使い方は、パターンファイルの80%をサーバーにおいて、マッチングをサーバー上で行う事。これによって、ローカルへのインストール容量の軽減や、ウイルス検索時をサーバーに肩代わりさせることによっての動作の向上が見込まれるとのこと。

 「回線が切れちゃったら無防備になる」とかいう考えが頭をよぎりましたが、「そもそも回線が切れたら脅威にも接触できない」という事実に気付き、このクラウドの使い方は理にかなっていると今更ながら思った次第。とりあえず、まだウイルスバスターの有効期限が残っていたのでサクッとアップデートしましたが、元々そんなに重く感じてはいなかったので、体感では特に違いは分からないです・・・

 ところで、「80%はクラウド」ということは、当然ローカルでも20%分は仕事をするわけですから、クラウドとローカルのハイブリットで動作ということ。このように、市販のソフトウェアで「肩代わりできるところはクラウドで」というハイブリット型のアプリケーションは今後増えていきそうな気がしますが・・・「フォトショップでフィルタだけはクラウド処理」なんていうことになったりするんでしょうか?うーん、なんとなくイヤかも知れない。なんとなく。