今年の夏は本当に暑いですね・・・。例年は極力クーラーを使わずに過ごしていた私ですが、今年はさすがにムリでした。もともと暑いのには耐性がある方で、これまでだと寝るときは常に扇風機だけだったんですがねえ。
暑くて目が覚めるなんて本当に久しぶりだったのですが、それがほぼ毎日。そもそも寝付けないですし。クーラーを使わないと汗が止まらないなんてことも珍しくない、本当に酷暑ですね。しかも、8月が終わるというのに、もうしばらく暑さには悩まされそうです。・・・かといって冬は嫌いだしなー。
クーラーを初め、空調機器を本格的に使い出す季節になると、心配なのが電気料金。「快適さよりもちょっとした不便」の空調節約も今年はもろくも敗れ去りましたし、この夏は相当な電力消費量になっているようで恐ろしいです。そして、一世帯ごとではなく、地域全部で考えたなら・・・それはもう、とんでもない量の電力増なんでしょうね。
水の汚染もそうですけれど、電力消費量も、家庭での消費が最大の割合らしいですので、一世帯がちょっとずつ努力すれば、数の力でかなりの効果を上げることが出来ます。そこで、ポスターとかTVCMによる「促すだけの」方法ではなく、もっと効果が出る形で家庭の電力消費量を下げていこうという試みがアメリカでされているようです。
米国地域プロジェクト紹介:電力利用料モニターと太陽光パネルを利用すれば、電力消費量の70%をカットできる TechCrunch
プロジェクトでは、各家庭のエネルギー効率を調査し、そして新しい管理システムを導入してその効果を確認するということを目的にしている。GEによれば各家庭の電気料金は70%削減することができるのだという。30%は利用状況をモニタリングして調整することで、そして40%は太陽光パネルの導入により可能になるのだとのこと。アメリカの平均的家庭における電気料金は年額1,240ドルとなっている。GEはここから850ドルが削減可能だとしているわけだ。
70%とは大きく出ましたが、うち40%は太陽光パネルの分。要するにブースト分です。・・・むしろ、アメリカの一般家庭が太陽光パネルを付けても40%しか電力をまかなえないという方が驚きですわ。で、残りの30%は、電力使用量をモニタリングする事で減らす・・・要するに、ユーザー自身が「ムダを認識して」減らすという、しかもそれを地域全部でやるという、本当に画期的な試みです。
そして、この試みが「いけそうだ」と思うのは、スマートメーターと組み合わせた電源管理ガジェットの存在。
またGEが提供するオンラインダッシュボードには、各家庭のリアルタイムでの電気利用状況が過去データとともに表示されるようになっている。何が大量の電力を消費しており、またその機器のスイッチを切ったりオフピーク時間に利用するようにすることで、どの程度の効果があるのかを簡単にチェックできるわけだ。GEはモバイル機器からも情報にアクセスできるようにしたいとしている。
やはり、「今どれくらい使っているか」「これを使うとどれくらい増えるのか」を可視化することで、ユーザーのモチベーションや危機意識、そしてコスト意識を電化製品の利用に求められるというのは、電力節減に対して本当に効果的だと思うのです。
水道や電気という基本的なインフラは「あって当たり前」そして「使い放題」ですから、「どれくらい使うといくらか」というコスト意識がすっぽりと抜けてしまって、ただ月末の請求書を見て「高いなあ」とか思うだけになっている様な気がします。それから脱却する事こそが、家庭での節約・ひいては地域の電力使用量の節減につながります。そのための試みとしてリアルタイムでの電力使用量チェック・・・えーと、「見える化」でしたっけ?これを日本でもやることで、非常に大きな効果が見込めると思いますよ。
家電業界にとっても、省エネ家電への買い換えが促進できると思うので有効だと思うんですけどね。国策としてスマートメーターへの置き換えを支援するのは、「次の公共事業」として道路を作るよりも、子ども手当よりも有効だと思いますけどね。