なにを今更、という話なんですけれど、一般的なケータイとスマートフォンは違います。電話をかけられるところは一緒ですが、パケットの使い方、搭載しているソフトウェアが全く違うんです。
その最たる例が、メール。ケータイは各社が別々の仕組みを使ってサーバーと通信している関係上、同じEメールとは言えスマートフォンに実装する事が難しかったんです。そのため、スマートフォンに乗り換える際には、同じキャリアでの機種変更にもかかわらずメールアドレスの変更が必要になるという不便な事情があったのですが・・・
iPhoneを擁するソフトバンクは、早い時期からsoftbank.ne.jpアドレスが使用できるようアプリを開発しました。私はiPhoneでソフトバンクに乗り換えたので、ほとんど使っていないのですが。
また、auはスマートフォンへの参入が最後発だったこともあり、最初からezweb.ne.jpドメインのアドレスが使える状態にして出荷しています。
残るは業界最大手のドコモだけだったのですが、ようやくドコモでも従来のアドレスが使えるサービスが始まる模様です。
ドコモ、スマートフォン向け「spモード」を9月1日に開始 ITmedia
NTTドコモは8月27日、スマートフォン向けISP「spモード」を9月1日(午前9時)に開始することを発表した。spモードでは、「@docomo.ne.jp」のメールアドレスを利用できるのが大きな特徴。このほか、スマートフォンで購入したコンテンツ代を毎月のケータイ代と一緒に支払える決済サービスや、「メールウイルスチェック」「spモードフィルタ」「spモードフィルタカスタマイズ」などのアクセス制限サービスも提供する。
このspモードが開始されることによって、ドコモの通常のメールアドレスをスマートフォンでも利用できるようになります。この際、新規でアドレスを作るのではなく、これまで使っていたものを引き継ぐことも出来る様になります。
これによって、「メールアドレスを変えたくないないからXperiaに移行するのを躊躇していた」ような予備軍の背中を押す効果が期待されます。
また、地味にiモードから改善された点として、この記事によると、
iモードメールが送受信できる添付ファイルは最大2Mバイトだが、spモードでは最大10Mバイトのファイルが送受信可能。また、メールアドレスのあて先はiモードメールは最大5件だが、spモードでは最大100件を設定できる。
というスマートフォンならではの機能拡張はうれしいところ。特に、iモードメールが5件までにしか送れないというのは初耳だったので、使う人によって大きな機能改善かも知れません。
このところ、iPhoneやAndroidの知名度のおかげでじわりじわりと普及を見せているスマートフォン。日本独自ケータイからの移行という点において、明らかに他社に対して遅れをとっていたドコモは、ある意味「ようやくスタートラインに立った」といえます。XperiaのAndroid 2.2へのバージョンアップも控えていますし、巻き返しを期待しましょう。