Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

ドコモも海外パケット定額サービス開始へ

2010-08-03 20:36:55 | Thinkings

 携帯電話でのパケット通信が定額になる前、出会い系等の大量のパケットをやりとりするサービスにはまっていた友人が、困ったような、それでいて少し誇らしげに支払い明細を見せてくれたことがありました。支払額は8万くらい。当時、携帯からのネット接続なんてメールくらいで、月々の支払料金が数千円だった私にとっては、何とも衝撃的な値段でした。

 しばらくしてパケット定額が始まると、今度問題になったのはPCのモデムとして使った際のデータ通信料。iモードやEzモバイルとは比べものにならないくらいPCでのデータ通信量は桁違いに多いので、数十万から100万円台の支払いが発生してしばしばニュースになっていたものです。

 歴史は繰り返すのか、出る杭は打たれるといいますか・・・今度問題になったのは海外でのパケット使用料。海外ローミングが必要になった場合、パケット定額が外れてしまうため、結果的にとんでもない額が請求されてしまうという仕組みです。

 最近は携帯は通話とEメールがメインというよりは、ネット接続用端末としての側面がむしろ他社との差別点として強調されている関係上、これはあんまりよろしくないと考えたんでしょうね。特にiPhoneを擁し、海外ローミングにも力を入れているソフトバンクが海外でのパケット定額を開始したことで大きなニュースになりましたが・・・最近は一社が新たなサービスや値下げを発表すれば、すぐに他社が追従するのが常です。その例に漏れず、今度はドコモが海外パケット定額プランを発表しました。

ドコモ、「海外パケ・ホーダイ」を9月1日に開始――3月末まで日額最大1480円 ITmedia

 海外パケ・ホーダイでは、国際ローミング中の利用が20万パケットまでは日額最大1980円、20万パケット以上は日額最大2980円で利用できる。なお、2011年3月31日までは日額最大1480円で海外のパケット通信を利用できる。対象となる通信は、iモード通信、iモードフルブラウザ通信、スマートフォンを利用した通信、PCなどと接続したデータ通信など、すべてのパケット通信が含まれる。ソフトバンクモバイルの「海外パケットし放題」はデータ通信は対象外なので、ここは大きな違いだ。

 サービス内容・提供金額はほぼソフトバンクと一緒ですが、後発の利点としてPCでのデータ通信に関しても定額に含められる点が大きなアドバンテージとなっています。これによって、海外でこそ使いたいiPhoneを初めとするスマートフォンを、パケット料金を気にすることなく活用できるキャリアが一つ増えました。特にメールのやりとりを頻繁に行う必要があったり、グループウェアにアクセスしなければならないビジネス用途での利用において、もともとビジネスに強いと言われるドコモがソフトバンクの先行を許さない姿勢を示す事は、大きな意味があったと思われます。

 これによって、取り残されているのはauですが・・・こればっかりは、海外のキャリアとの折衝もありますので、すぐに追従できるかは分かりません。スマートフォンの対応も最後発でしたし、ビジネス面での弱さをこれ以上強調しないためにも、早めに手を打った方が良いと思うのですが。

 これらの海外パケット定額プランは、2社とも「申し込み不要」という非常に重要かつユーザーにとって使い勝手の良いサービスになっています。これにau陣営が加わることで、日本においての「パケ死」が事実上根絶できるかも知れませんね。