Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

キャラクター無しという個性 無印ボーカロイドがヤマハから

2010-08-15 23:59:59 | Thinkings

 ボーカロイドというムーブメントは、一時のものから一つのジャンルとして定着した感があります。これまで「歌」という表現を著しく制限されてきた作り手が、ソフトウェアの力でボーカリストを用意できるというのは、考えてみれば革命的な事だったんでしょうね。

 このような定着の一助・・・というか、非常に大きなファクターとして、ボーカロイドごとに設定されているキャラクターがあります。ブームの火付け役である初音ミクにしても、そのキャラクターへの興味が広範囲から作り手や聞き手を集めるという広告塔の役目を果たしていたことは間違いありません。

 今では様々なキャラクターが設定されたボーカロイドが販売されていますが、ここに来てボーカロイドの開発元であるヤマハから、あえて「キャラクターを設定しない」ボーカロイドが発売されるようです。

キャラクターなしのVOCALOID「VY1」 初のヤマハ製、9月発売 ITmedia

 初音ミクのようなキャラクターは付けていない。キャラクターを付けず、声を提供した人物も明かさずに出すVOCALOIDソフトは初だ。キャラクターや声の主のイメージに限定されることなく曲のイメージをふくらませてもらえるほか、プロミュージシャンの仮歌作り、学校や企業のPR音源作りなど、 “色の付いていない”声が欲しい場面で使いやすいのではとみている。

 キャラクターが付いていることで、少なからずそのキャラクターを意識してしまうということは間違いないとは思います。あえてキャラクターを設定せず、余計な色を付けない曲作りや「楽器として」声を使うことに抵抗感無く使ってもらうという用途には適している、と確かに思います。

 とはいえ、VOCALOIDのファンの“絵師”などがキャラクターを付けてくれることも期待している。「VOCALOIDはキャラがあって成長してきた。VY1のキャラクターも、絵師の方々に描いていただければ」(同社研究開発センター音声グループマネージャーの剣持秀紀さん)。

 と言う事が当然起きると思いますが、大元で作られた単一のイメージではなく、コミュニティごとにキャラクターが生まれたり、性格付けにばらつきが出てきたり・・・と様々な展開が考えられますから・・・想像するだけで楽しみですね。

 もっとも、このようなマーケティングが出来るようになったのも、これまでのキャラ付けされたボーカロイドが作ってきた市場ありきの話。願わくば、これからもDTM業界を引っ張っていけるようなソフトウェアとして継続していって欲しいなあと思った次第です。・・・私は曲を作ったりはしないですけどね。

 あっという間に8月も半分を過ぎ去りました。私は私事でずいぶんと慌ただしいお盆でしたが、いかがお過ごしになられましたか?・・・というわけで、思いっきり寝オチをやらかしまして、朝・・・と言うより足かけ昼の更新でございます。