デジタル通信方式は、なんだかんだ言って電化製品との親和性が高いですね。音質は諸説ありますけれど、オーディオケーブルをデジタルに交換すると、今まではLとRで二本のケーブルが必要だったところが一本にまとめられたり、テレビやラジオで、よりクリアな映像や音質を得られたりしますからね。
そして、もう一つ。テレビを中心としたAV家電を使っていく中で、HDMIケーブルの存在を忘れてはいけません。ただでさえ大混雑するテレビの裏側・・・レコーダーにCSチューナー、AVアンプ、PS3にWiiにXBOX360・・・それらのケーブルが縦横無尽に這い回って、もう本当にカオスですよ。接続の相関関係はたいしたことないんですが、電源ケーブルも機器間のケーブルも物理的なものなので、とにかくかさばってしまうのですね。もう、本当に大掃除のことなんか考えたくないですよ?
HDMIケーブルは、映像と音声をまとめて送れますので、レコーダーからテレビの接続時にわずか一本のケーブルをつなぐだけでOK。テレビやレコーダー裏の端子部は大渋滞になりがちですが、これだけでもずいぶんとすっきりします。
そして、バージョンアップしたHDMI 1.4では、さらにケーブルの数を減らせるみたいですよ?
HDMI 1.4、IPデータ通信や双方向の音声通信をサポートへ engadget
一番の目玉機能は、イーサネット規格のデータ通信サポート。名称はHDMI Ethernet Channel(HEC)となる模様です。たとえば現在はネットワーク対応のテレビとゲーム機、レコーダーがあればそれぞれにLANケーブルを繋ぐ必要がありましたが、HDMI 1.4ではテレビをインターネットに接続しておけば、そこからHDMI一本で繋がったゲーム機もネットへ繋がります。通信速度は100Mbps。残念ながら利用には新しいケーブルが必要とのこと。
つまり、基幹となる機器、例えばTVにLANケーブルをつないでおけば、後はHDMIでつなぐだけでネットワークが構築できると言うこと。これでハブとケーブルがごっそり減らせます。無線LAN使えばいいって話ですが、パスワード設定の面倒くささが無くなるのはうれしいところですね。
それから、音声の双方向通信にも対応。スピーカーで音を鳴らしながら、マイクで会話を受けるといった使い方ができますね。あとは、フルHDまで対応だった動画解像度を4096×2160まで拡張するとか。
改良点を挙げながら思ったんですけど、まあ、一般的な使い方だとあんまり恩恵は受けられないか、まだもうちょっと環境整備に時間がかかるという印象です。しかしながら、ケーブル一本とっても、こっちの技術は日々進歩していくんだなあとぼんやり考えた次第。
とりあえず、4k対応の映像機器が出てくるまでは、搭載機器も普及しないでしょうから、当面の間は未来の規格って事になりそうですねえ。