Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

予想の斜め上を行く 乾電池駆動のノートPC

2009-05-13 23:20:15 | Thinkings

 最近、ちょっと探しているものがありまして。
 私はiPhoneの他に、CreativeのMuvo N200というプレイヤーを日常的に使っています。初代iPod Shuffleと同時期に発売された、今となっては骨董品なのですが、ドラッグドロップでの曲転送に対応していることと、単四電池駆動でバッテリーのヘタリを気にしなくて良いことから今でも現役です。

 ところが、床に落とした拍子に電池ボックスの蓋の爪が折れてしまうと言うアクシデントが発生。閉まらないことはないですが、やっぱり問題です。あと、経年劣化で外装が反ってきまして、接合部分にすき間ができたために瞬間接着剤で補修しているなど満身創痍の状態。と言うわけで、単四電池駆動のMP3プレイヤーを捜しているのですが・・・これがなかなか見つからないんです。上海問屋で見つけた999円プレイヤーはさすがに、と思っていたらこれも在庫切れになってしまいましたし。いまは安いプレイヤーでも充電池がスタンダードなんですね。

 これはポータブルゲーム機でもそうですし、最近ではポータブルスピーカーなども充電池を搭載しているものが増えてきました。乾電池から充電池への流れはもはや止められないのか、と思っていたら、意外なところから伏兵が現れました。

乾電池で動く200ドルのミニノートPC ITmedia

 NorTecの「Gecko EduBook」は8.9インチディスプレイを搭載した小型で安価なノートPC(Netbook)。過酷な環境でも長期間使えるように設計されている点が通常のNetbookとは異なるという。

 EduBookは、クロックスピード1GHz、消費電力1.2ワットの省電力CPU「Xcore86」を採用し、冷却ファンを省いている。OSは Ubuntu Remixがプリインストールされるが、ほかのLinuxディストリビューションやWindows XPにも対応する。ストレージは2.5インチHDDかフラッシュメモリを選択可能。バッテリーは単3電池8本(駆動時間4時間)あるいはリチウムイオンバッテリーを使用できる。

 そう、ノートPCです。黎明期からほぼすべての機種が充電池を採用してきたノートPCに、まさかの乾電池駆動モデルが登場。たしか、まだラップトップと呼ばれていた頃に、そんな機種があったような気がしないでもないですが、Windows7がリリースされようかとするこの時代になってまさかの復活ですよ。

 そして、採用OSはWindowsXPかubuntu、正真正銘x86マシンです。価格も200ドルからと激安で、しかもファンレスという点がすばらしい。タイの底力を見た気がします。

 ちなみに、使われているXcore86というのは、Xcore社の製品で、ホームページはこちら。内容を見る限りでは、「低消費電力であること」「オールインワンプラットフォームを提供すること」「新興企業であること」が読み取れますが、どうやらAtomやEdenのような立ち位置の製品みたいです。処理性能には期待できませんが、ファンレスのジュークボックスや普通のネットブックの使い方なら問題なさそうです。

 いざとなったらコンビニに駆け込んで延命できるというのは地味に利点になりそうですが面白い製品ですが、これに限らず、近頃はおもしろいネットブックがいろいろ出てきて、ますます混迷を極めているように感じます。こういう市場の中では、この製品の様にインパクトを持っている製品というのはどうしても目立ちますから、是非とも各メーカーさんには「一芸に秀でた」ネットブックを検討していただきたいところです。