Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

楽天の「あす楽」はAmazonには真似できない

2009-05-17 23:57:49 | Thinkings

 最近はネットショッピングに対する敷居が・・・物理的には大して昔と変わったわけではないですが、一般に浸透することによって精神的な障壁がだいぶ低くなったような気がします。やっぱり代引きという制度は偉大だと思いますよ。

 私もネット経由、と言ってもほとんどがAmazonなんですけれど、買い物がそれなりに増えてきました。買いに行くのが面倒なときや、予約商品を買うときには便利ですし、店頭にない商品でもAmazonならあるいは、という安心感がありますし。Amazon以外でも、一部の電化製品等は店頭よりもずいぶんお安く買えますので、とりあえず価格.comで値段を調べてから・・・という買い方が定着してしまいました。

 しかしながら、便利である反面、ネットでの購入には実際の店舗にはない不便な点もそれなりにあるのは周知のところ。まず、商品が手にとって見られない、そもそも商品が届かないかもしれない、返品や保障修理が面倒・・・といったことの他に、「買ってすぐ商品を受け取れない」というところがります。

 通常Amazonのようなネット店舗の場合、購入手続きを済ませた次の日に発送手続きをし、その翌日、もしくは翌々日には運送会社の手によって購入者の元に商品が届けられます。タイムラグは中1日から2日。いくら安くても、「すぐ使いたい」と言うときにはいろんな意味で妥協が必要な点があります。
 このような不便を少しでも解消するため、Amazonでは「お急ぎ便」というサービスを用意しています。別料金を払うことで当日、もしくは翌日に商品を受け取れるというものなのですが、Amazonの日本での配送拠点は千葉県に二カ所のみ。お急ぎ便にして翌日、確実に荷物を受け取れるのは関東圏のみです。今後大阪の拠点が稼働すれば状況が多少変わるでしょうが、どちらにしろ地方には縁のないサービスですね。

 ところが、楽天の場合はその事情がちょっと異なるみたいです。

楽天、翌日配送サービス「あす楽」の対象商品を拡大 INTERNET Watch

 楽天は15日、「楽天市場」で展開している翌日配送サービス「あす楽」の対象ジャンル・商品を拡大した。
 楽天では2008年10月、楽天市場の翌日配送サービスを統合し、「あす楽」という名称でサービスを開始。「あす楽」では、全国を10地域に分け、該当エリア内に登録されている商品の購入手続きを正午までに行えば、商品が翌日に配達される。

 楽天とAmazonの一番の違いは、Amazonが単一店舗である事に対して、楽天は専門店の集まりであるショッピングモールであること。小売店に対して、楽天ショップとして統一された決済システムや店舗横断の検索を提供する、言わば大家と店子の関係であるわけです。ですので、実際の店舗は全国津々浦々に存在しますので、ユーザーと店舗のエリアが重なれば翌日配送ができるという訳です。これは、拠点を絞っているAmazonには真似のできないメリットです。もっとも、自分の求める商品を扱う店が、必ずしも翌日配送のエリアにあるわけではない、という悩みも当然あるわけですが。

 Amazonにしろ楽天にしろ、その形態は大きく違うけれど、利用するユーザーからしたら決済方法が一本化されており、かつそのネームバリューによる安心感という付加価値を受けるところは一緒です。どちらが良いという議論は置いておいて、それぞれの運営形態にしかできないサービスを、今後も模索し、提案していっていただきたいものです。

 ・・・Amazonの配送拠点、名古屋あたりにもできないでしょうかねえ。